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TAKUMIモーターオイルの最新商品が届きました。
モニターキャンペーン当選!
レポートはあとでするとして…
◯ みなさんはE/Gオイルは定期交換していれば安心とお考えですか?
昨年末、整備完了により納車となった私のMRワゴンスポーツには、日産純正オイル(SN、化学合成油)を入れていました。
以後、1728km走行し、今回オイル交換をしました。
元のオイルはこれです。
サービスマニュアルでは、寒冷時に5W-30とありますが、私の場合、あまり◯Wの部分にこだわりはありません。
このオイルで言うと30の方に目が行きます。
◯Wの方は、O~10までどれでもよいぐらいにしか思っていません。
MRワゴンのOEM車は日産モコ(MG21S)です。
日産ディーラーがオイル交換をするとしましょう。
クルマがスズキ製であっても、日産ディーラーは、この写真の純正オイルを入れると思います。
では、次の写真をご覧ください。
左が1728km走行後のE/Gオイルの状態です。
右はなんでしょうか。
これは、新油を入れ油温が80℃ぐらいになるように温め、TAKUMIモーターオイルのS.E.Cを入れ、使用方法通り5分ほどアイドリングさせ、排出したオイルです。
新油を入れ、暖機してS.E.Cを入れて5分回して排出したE/Gオイルがこれ状態です。
どうですか?
新品オイルがたった1728kmでこのように汚れました。
新油にS.E.Cを入れて5分ほど回せば先ほど紹介した右写真のような状態になります。
この事実を見ていると、E/Gオイルを定期交換していれば安心と言い切れますか?
私は言い切れないと思うのです。
新油を短時間で真っ黒にする方法は簡単です。
なにもS.E.Cのような上等の品を使わなくてもOKです。
E/Gオイルに軽油か灯油を適当に混ぜて数分~10分ぐらい回せば同じように新油が真っ黒になります。
S.E.Cと灯油・軽油の違いは、エンジンへの攻撃性や各種トラブルを計算しているか否かです。
S.E.Cは、エンジンに対して問題を起こさないよう計算して作っています。
やみくもに灯油・軽油をエンジンフラッシングに使用すると、エンジントラブルを招く可能性が否めません。
◯ 私が大学生のころの話
フラッシング剤のかわりに、ディーゼルE/Gオイルを入れるというフラッシング方法がありました。
ディーゼルE/Gオイルを入れ、1時間ぐらい走り、排出するとなんて方法も使っていました。
これは、ディーゼルE/Gオイルの洗浄力に期待した方法です。
◯ とも洗い
その時代に私たちがよくしていた方法に「とも洗い」と呼ばれる方法があります。
今回私がした方法も「とも洗い」です。
「とも洗い」とは、交換予定オイルを2倍量用意し、旧油を排出後、新油を入れて1時間程度走り、ここで再度、新油に交換するという方法です。
ATF交換という作業は、交換ではなく希釈です。
E/Gオイル交換も、ATF交換ほどではないにしろ、5~10%程度の旧油が残存する可能性があります。
私のエンジンであるK6Aを例にしましょう。
オイルフィルタを交換するE/Gオイル交換を想定します。
その場合の交換量は2.9Lであるとスズキのサービスマニュアルに書いてあります。
しかしながら、交換方法によると、100mL程度は残ってしまいます。
K6Aのようにオイルパンの側面にドレンボルトがあるタイプだと、ボルト位置より下にある旧油は当然残存します。
↑上の写真はファイバースコープでエンジン内部のようすや残存油の状態を見ているところです。
写真中で←白矢印で指した茶色の染みが残存油です。このように旧油はエンジン各所に残存しています。
1回目の交換で、2.9 L交換すべきところを2.8Lしか交換できなかったとしましょう。
そのときの新油率は、96.55%です。
すると3.45%は旧油が残存していることになります。
※ オイルフィルタを交換しなければ新油率は93.1%まで落ちます。私の計算ですから、みなさんも計算してみてください。
2回目の交換をするときもやはり2.8Lしか交換できなかったとしましょう。
この場合の新油率は、99.88%です。
2回連続交換で、ほぼ新油になったと考えられませんでしょうか?
「とも洗い」は残存油を希釈するためのひとつの方法です。
3%やそこら気にならないやと思うみなさんは、私の話を聞いても「アホらし」「オイル代のムダ」となるでしょう。
それもひとつの考え方です。1回交換でも平気で20万、30万km走れるのが現在の日本車の品質です。
私は、どうせE/Gオイルを交換するのなら、エンジンについた汚れも取りたいし、旧油は残したくないと思うタイプです。
「わずか3%の旧油でしょ」と1回の交換だけを考えれば言えます。
ただ、次回の交換時にも3%残存油は出ます。その残存油のなかに前回の旧油が含まれていたらいかがでしょう。
その3%の残存油を考慮せずにオイル交換を重ねていくと、残存油のなかに「いついれたやらわからないとても古いオイル」が含まれることも間違いありません。
それが、エンジンにトラブルを引き起こす原因になる可能性は否定できません。
スラッジなどはそのような残存油の成れの果てと考えられませんか?
10万kmやそこらではなにも起こらないでしょう。
しかし、走行を重ね、オイル交換を続けて行くと、残存油のなかには「オイルとは言えない変質したなにか」が発生する可能性があります。
私はそれがイヤなので、いまだにとも洗いをしています。
つまり、E/Gオイルを交換するときは、2倍量用意して2回交換しているということです。
なんとアホな話…と思うみなさんも多いでしょう。
でも、せっかく自分で交換作業をするのなら、なるべく完璧にやりたいと思うのです。
オイルフィルタは毎回交換しています。
BOSCHやドライブジョイ製品なら500円~入手可能です。
せっかく新油を入れるのにわざわざ旧油が残存する部品を放置することもないと考えます。
【参考】
MF21SのK6Aエンジンは、
・E/Gドレンボルト
34Nm
・オイルフィルタ
14Nm
が規定締め付けトルクです。
特にオイルフィルタの締め過ぎにはご注意ください。あのネジを切ってしまうと…修理代でかなり落ち込めます。
→ 私は過去からスズキのアルミ部品をネジ切ったことが何度もあり、都度高額な授業料を納付することになりました。
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今回はBOSCHのフィルタに交換しました。
今回は、長くなるので省略した内容を以下に書いておきます。
私はE/Gオイル、ATF交換の際、抜きの過程で、エアコンプレッサーによる「加圧」をして、残存油がなるべくなくなるようにしています。
E/GやATにフラッシング剤を入れる際、私は添加という方法を用いていません。
今回は、TAKUMIモーターオイルさんの商品をお預かりし、PRするのが目的なので、私独自の交換法の実行を慎しみました。
通常だと、エアコンプレッサーの圧を利用して、まるで吹き付けるようにしてフラッシング剤をATやE/G内部に入れています。
この方法だとフラッシング剤の使用量もかなり多くなります。
フラッシング後にファイバースコープで中を見たとき、施工前よりキレイになっているととてもうれしいものです。
◯ 根本解決はどうする?
残存油問題、エンジン、AT内部の汚れを完全に取り除きたいならOHしかありません。
これは医学的な表現だと外科治療にあたるでしょう。
私が加圧をしたり、ケミカルを使ったり、とも洗いをするのは、内科治療にあたると思います。
外科治療が最終的な解決手段となるでしょう。
かつて私も、ケミカル使うのなんてめんどくさい、エンジン開ければ即解決!なんて口にしつつそれを実行していた時代もあります。
時代は、私たちのお財布に優しい内科治療をケミカルなどを使ってうまくやっていくことを求め始めています。
医学でもかつては開腹術をしていたが現在は内視鏡術ということはとても多くなりました。
医学では低侵襲が常識になりました。なるべく患者の身体的負担の低減をねらっています。
手術後の消毒でも、かつてはポピドンヨード→過酸化水素水と言ったいまとなれば「皮膚にダメージが大きく回復をかえって遅らせる」方法が主でした。
今は、低水準消毒薬が主です。皮膚に優しく回復の足を引っ張らない消毒が主です。
◯ 時代は低侵襲
クルマの内科治療。
みなさんもやってみませんか?