ST1100)フロントキャリパーOH 1/2
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
久しぶりに乗ろうとしたら、キャリパーが固着してたのでシーズンオフの間に車検整備を兼ねてOHします。
バイクは車と勝手が違うから手探りなところがままあります。
まず、キャリパーを外しますが、手順の候補は
1.パッド→キャリパー
2.キャリパー→パッド
3.ハンガーボルト緩め→キャリパー→パッド
の3通りあると思うのですが、今回は3で行きます。
先にマイナスドライバーなどをローターとパッド(バックプレート)の間に入れてこじり、パッドをローターから離しておくとキャリパーが外しやすくなります。
ハンガーボルトは(写真右下の)プラグの中にあるので、それをマイナスドライバーで外します。
ハンガーボルトは5mmのヘキサゴンレンチで回して緩めます。
キャリパーは単体では外れないのでキャリパーブラケットごと外します。左キャリパーは6mm(上)と5mm(下)のキャップボルト、右キャリパーは12mmの六角ボルトで留まっています。
左フォークにアンチダイブ機構があるので、左右でブラケットの形状から締結材、位置まで別物です。
2
キャリパーブラケットの固定ボルトを外したら、ローターと並行に(車体後方へ)引き抜きます。
キャリパーとブラケットはスライドピンがはまり合ってるだけなので、工具不要で分離できます。
スライドピンは傷つけないようにし、古いグリスはふき取り、錆があればペーパーで研いでおきます。
緩めておいたハンガーピンを外せば、パッドも外れます。
3
外したパッド。
バックプレートからデイトナのゴールデンパッド(またはゴールデンパッドχ)だと思っていたのですが、どうやら違うみたいです。
NISSINの刻印があったので、純正なのか…?
尚、残溝は左右とも2.7~2.8mmでした。4輪なら間違いなく交換ですが、交換した新品パッドが3.9mmだったので、まだ3割くらいしか減ってないようです。交換時期は4輪のブレーキシューと同じ残量でいいのかな?
4
キャリパーブラケットに付いてるスライドピンのダストブーツも交換します。ブーツを外したら中のグリスを拭き取って錆があるようなら錆取り剤で除去します。(アルミなので、ホイール用のものも使えます)
5
新品(左)と、外したダストブーツ(右)
交換を要するほど劣化していたわけではないですが、キャリパーOH時に交換するものだと思ってるので。
6
本命のキャリパーOHへ。
ピストンリムーバーがあれば楽なんでしょうけど、めったに出番がないので、油圧(揉み出し)で行きました。
バッドを外した状態でブレーキレバーを握ればピストンが出てきます。
バイクは4輪と違って1キャリパー1系統ではないので、前ダブルディスクなら前輪の2キャリパーは同時作業の方がいいです。1つピストンが抜けるとフルードも一緒に抜けて油圧がかからなくなるので、フルード充填→エア抜きの作業が必要になります。
ピストンが外れるとフルードが漏れ出すので、受け皿になるもの(廃油処理箱や深いトレイ、料理用具のバットなど)を用意しておいた方がいいです。
で、四苦八苦してピストンを抜いたキャリパー。写真左側のピストン側だけシールを抜いてあります。
シールは精密ドライバー(マイナス)や耳かきなどで外します。
手間側がダストシール、奥がピストンシールです。
ダストシールの溝に錆があったので、そぎ落とすなり磨き落とします。
JTCのキャリパーほじほじがあると楽なんですけど、精密ドライバー(マイナス)でほじほじしました。
ミニリューターのワイヤーブラシでもいけるかな?
キャリパーの内側が錆びてた場合は、程度にもよりますが、耐水ペーパーで落とす、ホーニングを掛ける、キャリパーを交換するのどれかだと思います。
7
こちら、新品のシール(左)と外したシール(右)です。
上がピストンシール、下がダストシール。
なんとなく、外したシールの方が膨潤してるような…?
シールにラバーグリスを薄く塗ってキャリパーに取り付けます。
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