みちのくトレード シャープシューター その2
投稿日 : 2011年01月05日
1
運転席の足下。
ホイールハウスが大きく張り出していて、ペダルは車体中央に押し込まれている。
ペダル類は小さく、アクセルペダルはほとんど棒みたいな物だ。
こういう作りを楽しめるかどうかで明暗が分かれることだろう。
2
シートは内壁を構成する樹脂の部材にクッションパッドを貼り付けただけの構造のようだ。
これが意外と座り心地がいい。
もちろんシートスライドしないので、ペダルやステアリングとの距離は調整できない。
わたしの脚の長さでは、ほんの1ノッチ分ほどペダルが遠く感じる。
ただし、わたしのベストポジションはかなり前寄りで、それに対して若干遠いだけなので、操作にはまったく支障がない。
3
メーターはなにかの量産車両の流用だろうか。
他は仏Secma社の手作り感一杯な作りなのに、ここだけ質感が違う。
右のインジケーターパネルは「前進」「後退」「充電」「エラー」が英語表記で表示されていて、EVならではのインジケーターだ。
みちのくトレードで作られた部分だろう。
インパネのスイッチは、左からハザード、ワイパー、空調ファンのようだ。
空調といってもウィンドシールドのデフォッガ(曇り止め)のみ。
EV化により、ヒーターは電熱線ヒーターに換装されているが、あくまで保安基準に適合させるための最低限の能力しかなく、窓が凍るような寒冷地での実用には適さないとのことだった。
天気に応じて原付のジャズとアルトを使い分けている通勤を、EV1台でカバーするには少々心もとない。
4
後部の機関部を下からのぞき込むと、黒い筒型のモーターが見える。
トランスミッションはベース車両のものを流用し、モーターとのカップリングとマウンティングブラケットを新たに製作して搭載する、コンバートEVの基本的な作りだ。
ベース車両は2気筒500ccの伊Lombardini社製のエンジンが搭載されているそうだ。
Lombardini社のサイトを見ると、農機向けのエンジンらしい。
なるほど、みちのくトレードの佐々木氏によると、ベース車両のエンジンは振動が激しい上にあまり楽しくないエンジンとおっしゃっていたのも納得がいく。
5
ステアリングコラムカバーの上には充電状態などを表示する液晶パネルが取り付けられている。
この車体は試作車ということで、汎用の金属プレートを曲げただけのステーで固定されているが、市販車は異なるデザインとなるそうだ。
コラムカバーの右側面に小さな銀色のスイッチがあるが、これを操作して前進と後退を切り替える。
6
フロントフェンダーのすきまからフレームワークをのぞき込む。
中央に太いパイプ上のメインフレームが見える。
おそらくこれが車体後部までのびるバックボーンとなっているに違いない。
なお、ベース車両ではこの太いフレームパイプの容積を燃料タンクとして利用しているらしい。
バイクにもフレームパイプをオイルタンクにしている例が多く見られるが、こういう発想はおもしろい。
7
この日、試乗イベントは午後3時までだったのだが、わたしや遅れて到着したツレのために4時過ぎまでお時間を割いてくださった佐々木氏。
感謝の言葉が尽きない。
ツレの到着を待っている間にも、シャープシューターを車両登録するための苦労話など、興味深いお話を聞かせていただいた。
氏のお話を伺ううちに、できあがったEVを買うよりも、自分でコンバートEVを作ってみようかという意欲がわいてきてしまった。
んー、ベースはなにがいいかなぁ。
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