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2024年03月20日 イイね!

OBD接続での不作法なモニタリングはなぜ危険なのか

【免責:本記事は,筆者の知識の範囲内での考察です.あくまで参考程度にしてください.有識者からの補足やご教示あれば幸いです.】

 以下の整備手帳で,不作法なOBD機器でのモニタリングは良くないと述べた.

[整備] #GRヤリス CANchecked MFD32 #2 OBD接続でのモニタリングは危険なのか,https://minkara.carview.co.jp/userid/3360006/car/3112141/7709828/note.aspx

 どんなのが不作法かというと主に
(1) OBDで規定されていないIDのメッセージ送信
(2) 尋常ではない頻度やおかしなタイミングでのメッセージリクエスト
の2つ.

 (1) については,車両独自のIDとかで制御していたり,場合によってはECUの内容を書き換えたりもできるような機能も入っているかもしれないので,下手に触ることなかれ.
 逆に言えば,ちゃんとお作法を守っていれば変になることはない.CANの物理層のエラー訂正は強力だし,純正機器はそれなりにちゃんと作り込まれていて,変な要求には応答しないようになってたり,想定できる程度の変な挙動に対してはフェイルセーフがちゃんと実装されている.

 問題は (2) である.
CANってのいうのはバス型通信と言って,共通の信号線であるバスを共用してデータ通信をする.
2つ以上の機器がバスにぶら下がっていて,同時には1つの機器しか送信しない.
もし同時に2つの機器が送信してしまうと信号がぶつかって読めなくなってしまう.
行儀の良い機器はちゃんとバスが空いているか調べてから送信したり,信号の衝突の発生をちゃんと検出して,再発しないように配慮する.

 一般的なCANは500kHzのボーレートなので,500kbpsが送信できるデータの上限となる.
十分バスが空いていれば,各機器が好きなタイミングで送信しても通信が衝突することはないのだが,2つ以上の送信元の機器があるときにバスの使用率が6割を超えてくると高確率で衝突して,ちゃんとルールを守らない通信だとほとんどのデータが読めなくなってしまうことがある.
これが前の記事で「バス使用率40%は割と多いなぁ」と思った理由.

 さて,ここに下品なOBDモニタリング機器を付けて,アホみたいな頻度でデータリクエスト送るとどうなるかは想像に難くない.
 また,単に「OBDポートは分岐してはダメ」というのではなく(電気的特性はおいておいて),勝手なタイミングでデータリクエストを出す機器を複数つなげると危ないよねというのはこういう理由である.

 CANにつながる機器は,自分が送受信したデータフレームが衝突したかどうかをカウントする機能を持っていて,それが一定を超えると送信を控えたり,自身を停止したりする.
つまり純正部品のようにお行儀のよい機器は,自分の通信がダメだと自分は故障しているかもしれないと自己診断をして,機能を止めてしまうのである.
 お行儀の悪いOBD機器を付けて純正機器の通信を潰したりすると,純正機器が機能停止する.そしてこれはイグニッションオフでリセットされるのではなく(そうするとすぐ再発するからそうならないように設計されている),外からリセットしてあげないと復活しない.

 酷く病んでしまったGRヤリスが単純なECUのエラーリセットで復帰しないとか言われているのは,この辺が原因じゃないかなと推測.
CANにつながってて通信エラーカウンタが飽和した機器をそれぞれリセットして起こしてあげないと.

 私は自動車のコンピュータの専門家ではないため,この辺の考察が限界.

みなさま,Happy GRヤリス Lifeを!
Posted at 2024/03/20 13:05:16 | コメント(1) | トラックバック(0) | GRヤリスの技術・整備関連 | クルマ
2023年02月03日 イイね!

エアフィルタ考

 GRヤリス購入から1年9ヶ月20000km走行したのでエアクリーナのエアフィルタを純正新品交換した。

[整備] #GRヤリス エアクリーナの交換(ODO 21374km) https://minkara.carview.co.jp/userid/3360006/car/3112141/7215062/note.aspx

 エアクリーナと言えばずいぶん前に興味深い記事を読んだので、それ以来特に気をつけて良い状況を維持するように心がけている。
「(歴史の中で)エンジンの摩耗低下に最も貢献したのはエアフィルタ,エアクリーナーである.」とのこと。適切な参考資料も挙げられており信用している。

Ref: "摩耗削減に貢献するエアフィルタ," Eine bequeme Reise,
https://glanze.sakura.ne.jp/air_filtration.html
(個人の技術ブログ)

 GRヤリスの純正エアフィルタであるが、見た目からして高品質できめ細かで集塵効果が高そうである。まるで高級ティッシュのような紙質となめらかさ。これが5000円しないのかという驚き。
純正で十分な過給圧を供給できているのだし吸気効率も十分ではないかと思う。

 なお,いろいろな社外品の吸気効率と集塵能力の比較は以下の動画が面白い。
やはりというか当然というか、吸気効率と集塵能力(と値段)はトレードオフのようである。

Ref: Project Farm, "Which Car Air Filter is Best? Let's find out! Fram, K&N, Wix, Purolator, & AC Delco showdown,"
https://youtube.com/watch?v=sJ3L-E-ufYo&si=EnSIkaIECMiOmarE


Ref: bhvrdr, "Do performance air filters like BMC, K&N, Sprint let more sand and dust than OEM and is it worth it?"
https://youtube.com/watch?v=nZ0YEPR1pJ8&si=EnSIkaIECMiOmarE


 個人的な見解は、集塵能力を犠牲にしてまでこれ以上の吸気効率を求めることもないかなぁという感じである。
それよりエンジンルーム内の熱気を如何に吸わないようにするかとか、そっちに興味がある。

 もちろん、さらなる吸気効率アップや吸気音を大きくして運転を楽しむとか社外品に交換することを否定するものではない。
ただ、シリンダ内部の摩耗を最小限にするなら純正エアフィルタのままにしておきたい。

 そういえば吸気音を純正エアフィルタのまま楽しむ仕組みを自作したのを思い出した。

[整備] #ヤリス 私が本当に欲しかったエンジン・サウンド・エンハンスメント(ESE)の自作 #1 https://minkara.carview.co.jp/userid/3360006/car/3112141/6380324/note.aspx
[整備] #ヤリス 私が本当に欲しかったエンジン・サウンド・エンハンスメント(ESE)の自作 #2 https://minkara.carview.co.jp/userid/3360006/car/3112141/6380357/note.aspx
[ブログ] 私が本当に欲しかったエンジン・サウンド・エンハンスメント(ESE)の自作 #3 https://minkara.carview.co.jp/userid/3360006/blog/45131207/

 という久しぶりのブログ。
Posted at 2023/02/03 20:59:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | GRヤリスの技術・整備関連 | クルマ
2022年06月26日 イイね!

愛車を長持ちさせるために

 車好きとして,車は長持ちさせたいが,カスタムやチューニングも楽しみたいところ.
しかし,チューニングパーツはやはり何かトレードオフがある.通常それは性能・それ自身の耐久性・車体への攻撃性・価格の4つと考えられる.
もし社外品でその4つを全て上回るものがあれば,特殊事情がない限り(法規制とか敵対企業製品とか)は純正品として採用されているであろう.

 ユーザとしては,せめていずれかが純正品より優れている物をアフターパーツとして選定したいものである.
実際攻撃性と言っても,5年で乗り換える前提なのか,20年コンディションを維持したいことが前提なのかでも,だいぶ変わってくる.

個人的には,20年30万kmをターゲットに今後のメンテナンスを考えたい.
つまり純正の性能を維持しつつ純正品よりも車両への攻撃性が小さい物をできるだけ採用したいという方針である.

車両の劣化を考えると,
・エンジンは内部の摩擦,過負荷
・車体は振動,歪み,錆
・塗装は摩擦,紫外線,錆
・内装は紫外線,熱
が主な原因になるだろうか.

 青空駐車場なのである程度仕方ないのであるが,塗装は小まめな手洗い洗車で,内装は紫外線遮断フィルムの施工とサンシェードの利用でなんとか対策している.

 エンジンについては,オイル・オイルフィルタ・エアクリーナーの小まめな交換が重要であろうか.あとは,規制を余裕を持って守るためにエンジンに負担を与えてしまっている部分を緩和させるとか.
フィルター系はとりあえず純正を使っておけば外れはないとして,低負荷で合法な触媒に交換したり,ECUチューン(最高出力を上げるのではなく,燃費や事故防止のために過度に押さえ込まれている制御を改善すること)はやってみたいと思う.

 そして車体については,適切なボディ補強は長期のコンディション維持に寄与すると思われるが,逆効果となることもあるだろう.
タワーバーを必要とするような走りを自分はしていないし,ガチガチの剛性は必要ないのであるが,フレームもある一定以上歪んでしまう元に戻る力が急激になくなってしまうため,そのような大きな歪みのみを低減してくれるような補強材なら入れてみたいと思う.
(スバルのフレキシブルタワーバーがおそらくこの類いの物である.)

 この辺の対策は,やり過ぎると「床の間に飾っておけ」という本末転倒になるので,自分の走行スタイルに合わせてカーライフを最も楽しむという前提の元で正解を見つけるようにしたい.
なんというかパズルゲームみたいで楽しくて,こういうのも車の楽しみの一つであると思う.
Posted at 2022/06/26 21:55:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | GRヤリスの技術・整備関連 | クルマ
2022年04月02日 イイね!

座高の高いGRヤリス乗りがやってよかったカスタム(バケットシート+デジタルルームミラー)

○いろいろ試行錯誤したこと
【納車後2ヶ月半】Mirror Riser の取り付け(ODO 3283km)
【納車後3ヶ月】視界改善のためルームミラーレス化し,ドラレコをバックモニタに(ODO 3510km)
【納車後5ヶ月】ルームミラーの小型化
【納車後9ヶ月】運転席にバケットシート導入(ODO 9349km)
【納車後11ヶ月半】ルームミラーをデジタルミラーに交換(ODO 12854km)

○結局これだけでよかったこと
●【納車後9ヶ月】運転席にバケットシート導入(ODO 9349km)
●【納車後11ヶ月半】ルームミラーをデジタルミラーに交換(ODO 12854km)

 どうせ早くやっても遅くやっても掛かる費用は一緒なので,納車時か,慣らし運転中ぐらいは純正の設定を味わってから,その後すぐにシートとミラーを交換することをお勧めする.
 デジタルミラーはドラレコ内蔵のにしておくとコストの節約になる.
Posted at 2022/04/16 20:29:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | GRヤリスの技術・整備関連 | クルマ
2022年02月19日 イイね!

GRヤリスRZのブレーキロータのインチダウンについて(考察最終回?)

 ということで,キャリパーブラケット,ブレーキローター,ブレーキパッドを交換すれば,キャリパはそのままで15インチホイールが履けるんじゃないかとディーラーにも聞いたりして考察してきた最終回(?).

[ブログ] 2021年11月26日「GRヤリスRZのブレーキロータのインチダウンについて(続き) 」,
https://minkara.carview.co.jp/userid/3360006/blog/45657041/

 結論から言うと,ブレーキローターのバックプレート(バッフルプレート)の交換も必要で,さらにGRヤリスの場合はその取り外しがホイールハブを抜かないといけないっぽいので,結構ハードル高いなぁと.

 こっちがRZのブレーキシステム.356mmローターに同サイズのバックプレートがついている.写真はトヨタモビリティ神奈川のウェブページから引用( https://www.toyota-mobility-kanagawa.jp/lineup/gryaris/feature ).


 こっちがRCのブレーキシステム.305mmローターに同サイズのバックプレートがついている.写真はベストカーWebのウェブページから引用( https://bestcarweb.jp/news/202484 ).


 つまり,RC用の少し穴あきの小径サイズのバックプレートもセットで交換が必要になる.
ちなみに,バックプレートの役目としては,
- ローターへの異物混入の防止
- ローターの熱から足回りのボールジョイントなどを守る
ことが主とのこと.
取り外すと冷却効果が上がったりすることもあるようだが(導風的な役割を持たせているバックプレートだと外すと逆効果になることも),基本は外さない方がよさそうである.

 簡単に交換できるなら年2回の取り替えに含めてもいいけど,以下の例をみるとGRヤリスも同様の構造っぽくて,ハブを一回抜かないとダメそう(自分でバラして確かめたわけではないので,知っている人がいらっしゃれば教えてください).
この辺外そうと思うと専用工具もいるし,流石にここまで自家整備で年2回とかしたくないなぁ.

以下参考ページ:
[整備] 「ロングハブボルト トヨタ純正流用」,隠れAE・・・,
https://minkara.carview.co.jp/userid/494589/car/2960159/6105699/2/note.aspx
[整備]「バックプレート交換」,GymkhanaとかとかDays,
https://minkara.carview.co.jp/userid/1211355/car/2322089/4775619/1/note.aspx

 と言うことで,とりあえずの結論.

●入手が必要な部品
- RC用ブレーキローター(左右で7万円ぐらい)
- RC用ブレーキキャリパのブラケット(左右で6000円ぐらい)
- RC用ブレーキパッド(社外品でも左右で2万円ぐらい)
- RC用ブレーキバックプレート(多分左右で3000円ぐらい)

●運用プラン
○最も安全策,最も手間が掛かる
- 部品を全て交換する
- バックプレートの交換にはハブを外す必要があり,ハブを引っ張って外す工具が必要になるかも(ハブベアリングまでは毎回交換しなくていい)
- 自分で作業するのが大変だし,ディーラーに頼むと工賃がはねあがりそう

○最も合理的だが,少し心配
- RC用バックプレートの外周をカットしてRZ用ローターでも運用できるように加工
- 最初の1回目のみバックプレートを交換し,その後はずっとこっちを使う
- 2回目以降は整備のめんどくさが大幅に減る
- 心配事:RZローターでの運用時に2cmほどはみ出るので異物混入については少し不安.熱問題は多分大丈夫.

●そもそもインチダウンのメリット
- 15インチタイヤの格好いいGRヤリスの姿も拝める(二度美味しい)
- 足もと軽いバージョン(ホイルもローターも軽くなる)のGRヤリスも楽しめる
- 高性能なスタッドレスタイヤを安く,そして適切な扁平率で使える
- 格好いいホイールも安い
- 長い目で見て高価なRZローターを2回交換して使うなら,安価なRCローターも併用することでランニングコストが安くなる(ただバックプレートを小さい方で運用すると異物混入でロータの減りが早くなるかも)
- 15インチタイヤの格好いいGRヤリスの姿も拝める(大事なことなので2回言う)

----

 いろいろメリットも多いし,GRヤリスの違う顔も楽しめるので前向きに考えたい.
スタッドレスタイヤが必要な来シーズンまでまだ時間はある.


 結局,私が採りそうな結末を予言すると・・・・・,18インチの純正ENKEIホイールセットを安く手に入れて,安価なアジアンスタッドレスで我慢してそうな.
Posted at 2022/02/19 15:13:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | GRヤリスの技術・整備関連 | クルマ

プロフィール

「[整備] #GRヤリス 48ヶ月点検(ワイパーゴム交換,エアコンフィルタ交換#3)(ODO 51278km) https://minkara.carview.co.jp/userid/3360006/car/3112141/8202487/note.aspx
何シテル?   04/26 15:20
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