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yama (twingo & up!)のブログ一覧

2011年06月26日 イイね!

「スカイラインと私」本編(7)

「スカイラインと私」本編(7)「スカイラインと私」
あの名設計者「桜井真一郎」の不変の設計哲学を集大成。

備忘録シリーズ、その7


「そこはかとないメロディがじっと伝わってくるようなクルマをつくりたい。」


スカイラインの人気の秘密を分析するというわけではないのでしょうが、スカイラインを分析したという話をよく聞きます。徹底的に分析してして各部品を調べてみたら、なんでもなかったというのですね。それがいったん組み立てると確かにどこが違っている---私はクルマというのは要するにオーケストラの演奏のようなものだと思うのです。たとえばある曲を聴いて非常に感銘を受ける。いかにもそこはかとない味わいがあり、、なんとなくメロディから話しかけるような、それは決して”第3楽章の第1バイオリンのトップがすばらしい”ということではないわけです。ビオラだけ聴けば、もっとうまい演奏者がいるとか、チェロだけ聴けば誰でもこのぐらいは演奏できるとか---しかし、それが1人のコンダクターのもとに集まって演奏されると、実にすばらしい旋律になるというのが理想なわけです。クルマの場合でも同じことが言えて、極端なことをいえばどのクルマだって同じようなタイヤを使っていますし、ブレーキやハンドルだってその機能を充分に果たしているのです。けれども、すべての機能をまとめあげるときに、いかにバランスをとっていくかで微妙に変化するものなのです。何でも一流のものを集めれば結果として必ずいいものができるということではないのです。たとえば、動力性能だけが飛び抜けて大きく、カタログ的には他車を凌駕するような車がたったとしても、これに見合うブレーキ性能、コーナリング特性、その他関連のある諸性能のバランスがとれていなければ、かえって乗りにくい車になってしまいます。安全性、乗り心地、強度、音などその他すべての性能について同じことがいえると思います。お客様から信頼されるクルマというのは、美しいメロディのように、ある一定のバランスをいつも保っているクルマなのではないでしょうか。

Posted at 2011/06/26 21:54:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | | 日記
2011年06月18日 イイね!

「スカイラインと私」本編(6)

「スカイラインと私」本編(6)「スカイラインと私」
あの名設計者「桜井真一郎」の不変の設計哲学を集大成。

備忘録シリーズ、その6

~~ ドライバーの神経までも車に伝えたい。 ~~

自動車の設計に着手した当初から、いつも頭にこびりついていた問題が1つありました。それは人間の体、たとえば体の自然な動作であるとか、各人で微妙に異なる生活のリズムのようなものの徹底的な探求というテーマだったのです。1つの例をとって言いますと、ステアリング・ホイルのにぎりの形状をとってみても、もっと自然に握れる太さを決定するために、手のひらの神経がどんな具合なのかを調べました。親指と人さし指の間の神経は頭まで続いているのだそうで、ほんとうにそうなのか医者に聞いていたのです。そこに刺激を与えてやれば必ず軽くなると言われ、私も実際にお灸をして試したのですが、なるほど気分が壮快になるんですね。ステアリング・ホイルの断面の形状を決定するにも、あくまで人間はどこまで耐えられ、どれだけの能力があるのかをマクロ的に、そしてミクロ的に考察していったわけです。さらにノーマルな状態の潜在意識からアブノーマルな状態まで、ほんとうに広範囲の振幅をもって研究しました。ですから、よく「スカイラインは初めて乗った車という気がしない」という声を聞きますが、それとなく潜在意識みたいなものにこたえているからではないでしょうか。ただ潜在意識というなにかこう明らかな形をしてはでてこないものが、はっきりした形としてでてくるには時間が必要だと思うのです。人と家を考えてみても同じことでしょうが、新築した家に愛着を感じるには、ある期間がいりますね。人間同志の愛情についても、時間というものが必要だし、車との間にもそこにはほんとうの意味での話しあいができるまでの時間が必要だと思う。「スカイラインは運転していても疲れない」というドライバーの意見は、実際には充分乗りこなしてからの評価だと思うんですね。人間の生活リズムに合わせた、人間の波長に合った・・・・。そんな味付けをした車は時間と共にじっくり味が出てくるものだし、もともと車というのはそうでなくてはいけないと思います。
Posted at 2011/06/18 23:15:06 | コメント(2) | トラックバック(0) | | 日記
2011年06月06日 イイね!

「スカイラインと私」本編(5)

「スカイラインと私」本編(5)スカイラインと私、昨日に続いて備忘録に書きとめてみた!
そのスカイラインのテーマって何だろう?
丸いテールランプかサーフインラインのシルエットか?
はたまた、重いステアリングか(苦笑)?

画像)は、いつかの平塚で日産のカーデザインについて学ぶ。




「スカイラインと私(5)」 桜井真一郎

テーマを絶対に捨てない車をつくりたい。

先日、あるマスコミの方から、スカイラインに対する評価に「味わいのある車」だとか「乗っていて飽きがこない車」だという話をよく耳にするのだが、どうしてそういう車を生み出せるのか、と質問され、私は「テーマを一貫してもち続け受け継いできた車だからでしょう。」と答えたのを覚えています。
私は、スカイラインはまわりの車がどう変わろうと、独自の”スカイラインの道”を歩まねばならないと、つねに考えています。それは、時の流れをしっかりと見つめ、時のなかに溶け込みながら、しかも時の流れを導いてゆくような、いわば時代と一緒になって築きあげてゆくものえなければならないと思います。そんな中で、テーマは脈々として貫かれてゆくのです。たとえばボディ側面の造型ライン。サーフインラインという名をいただいていますが、開発当初から今日に至るまで表現こそ変化してきましたが、テーマには変化がありません。単にモールディングで処理するようなものではなく、プレスのユニークな手法による表現も、スカイラインらしい若々しさ、あるいはそのダイナミックな躍動感の追求といった造型的な要求と、ボディの剛性や強度あるいは合理性の追求といった機能的な要求のせめぎあい、その一つの極としてサーフインラインは誕生してきたのです。現在の生産車ではかなりにドライな面で構成され、その面と面との融合を大胆にノミでえぐりとるという感じで、新しいサーフインラインを表現しました。
私はテーマを絶対に捨てない車を創り続けてゆきたいと思います。そのようなスカイラインの象徴として、あのGTのエンブレムをあげることができます。初代からの楯形のデザインを基本として、GTの文字が刻み込まれたものです。欧州の名車は、それぞれ歴史を背負ったエンブレムを冠していますね。スカイラインのエンブレムも独自の道を歩んできたスカイラインの”顔”そのものなのです。
Posted at 2011/06/06 22:09:57 | コメント(2) | トラックバック(0) | | 日記
2011年06月05日 イイね!

「スカイラインと私」本編(4)

「スカイラインと私」本編(4)スカイランと私
あの名設計者「桜井真一郎」の不変の設計哲学を集大成。

そのプリンス誌別冊から備忘録。。。。前回から続く







「スカイランと私(4)」
長年のレース経験が無形の貯金をしてくれました。

レースというのはどんな目的でやるんだということがあるんですね。私はこう思ってるんです。1つは大衆の面前で持っている技術がどれほどのであるか披露するんですから、世界から”認知”してもらうということ。もう1つはそういうことを通じて技術的な貯金ができるということなんです。私はレースで勝った負けたということはあまり好きじゃないんですが、技術的な貯金ができるということに、はかりしれない魅力を感じているんです。それじゃ貯金というのはなんだというと、これも2つあって1つは有形の貯金ですね。レースを通じて開発された諸々の品物、たとえばR380で研究したエンジンをGT-Rに載せるとか、そのほかディスクブレーキやエアロダイナミックスのスタイルをそのまま生産車に還元するとかこういうことは、Rを開発している段階でいつも頭の隅にあるわけです。けれど技術的な貯金でより大切だなと感じたのは無形のもの、車の専門誌でも書けないノウハウなんですね。たとえば、Rが300キロで走っている時に横風をうけたとします。フラフラッとするのを解決するためのスタビリティー、直進安定性がどんなものかを研究しますね。これを解決した時の技術をもってすれば、東名高速を100キロで走行するといった場合の生産車の直進安定性は余裕をもってクリアーできるということなのです。また、ショック・アブソーバがどうも高温時になると中の油が泡だってくるという場合に、Rではいろいろ遮蔽板をつけて泡だたないようにしたのですが、どのくらいの温度でどの程度泡が出るかわかれば、発泡しにくい油を入れれば生産車は充分だということがわかるわけです。無形の貯金というのは結局、現物をそのまま生産車に移すのではなく、生産車に生かせるノウハウが集まったということですね。レースという、それこそ自分の全人格を賭ける過酷な状況の中で、ボルト1本の効率とか信頼性を肌で学び、それがひいては車全体に対する信頼性を肌で学び、それがひいては車全体に対する信頼への認識につながっていくような気がします。
Posted at 2011/06/05 16:37:30 | コメント(2) | トラックバック(0) | | 日記
2011年05月23日 イイね!

「スカイラインと私」本編(3)

「スカイラインと私」本編(3)小冊子:プリンス誌別冊 「スカイラインと私
副題:あの名設計者「桜井真一郎」の不変の設計哲学を集大成。 

個人的な備忘録?として、書き写し・・・・。





スカイラインと私(3)

「スカイラインが私に独自のフォルムを要求したのです。」

私はスカイラインを設計した時、時代を築いているあらゆる要素とどのように調和させるかを考えました。また、年齢を超えたそれこそ赤裸々な人間といかに調和させるかを考えました。というのも車には個性があるものですが、さらに乗る人をひきたたせ、人格をさりげなく感じさせる車を創りたいと思ったからです。ですからスカイラインのスタイリング・イメージを考えていた時も、この基本的な考え方は忠実に守ったのです。車というものは、なによりも人間の居住空間なのであり、それをすっぽり包み込むボディシエルが基本的なスタイルになるべきだと。それは優秀なデザイナーの助けをかりて、頭の中で考えていたイメージを厳密に具体化できました。できあがったボディシエルはいくつかの面で構成され、前後は大きな口を開けているわけです。その口に必要最低限の装置-ライトやラジエター・グリルを装着するという考え方、あくまで機能から求めたデザインに徹したのです。必然こそがスカイラインの基本であり、すべてなわけです。丸いテール・ランプは当初から、その位置やその形だったのではなく、必要なランプを配置したら現在のデザインになったということなのです。サイドのアクセントラインはできるだけ低い位置に置いて、安定感のあるボディ断面を創ることも、ぜい肉を落とした張りのある面で構成したボディシエルには必要なものでした。スカイラインは部分々々のデザインを寄せ集めてできたスタイルではないのです。

Posted at 2011/05/23 23:09:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | | 日記

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「燃費記録を更新しました!!45回目の給油(ODO:10,742km、4378円) http://cvw.jp/b/339927/48614670/
何シテル?   08/23 06:38
"minimal life" for the end of life planning and decluttering...., still alive in...
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