
今日は変則休日の日。
スカイライン乗りだった人を想い、
スカイラインについて読み返した日。
(いつかのスカイライン・
オーナーへ追悼の意味も・・・。)
明日、その日に備えての備忘録。。。。
あの名設計者「桜井真一郎」の不変の設計哲学を
集大成。
スカイラインと私(9) --- 桜井真一郎
”かざりや模様などで「媚び」を売るようなクルマづくりはしたくない・・・。”
私にとって珍しいことですが、せんだってデパートへ魔法ビンを買いに寄りました。長い時間図面を見ていたり、厳しい実験で疲れたとき、あたたかいコーヒーでも飲みたいと思っていたのです。ところが困ったことに、みんな花柄とか樹木らしいものが印刷されていて、いくら探しても無地のものが見つからないんです。これ程生活にとけこんでいる道具に、何故こんな押しつけがましい模様がなければならないのか考えこんでしまいました。クルマの設計でも似たようなことがあります。「ヘッドレストにこんな模様はどうでしょう。」とか「ドア裏に唐草模様を入れたい。」など、スカイラインにもそんなことを提案する若いデザイナー達がいました。中には「ボンネットに空気の取り入れ口の様なかっこいい穴をあけたら―――」というのもありましたけれど、私はそうした提案にはすべて「NO」を出しました。今ではデザイナー達もよく理解してくれてますけど、車の状態、バランスということを考えますと、それらのものは何の役にもたたないし、悪く言うと実力以上によく見せたい―――というお客に対する一種の「媚び」ではないかと思うのです。スカイラインはそうしたことはやったことがないし、今後も考えられないことなんです。たとえば”S”のリヤワイパーひとつを例にとっても、単に付けるだけなら至極簡単なことなのですけど、見てくれのよさより実用上の使い勝手を優先させた結果、180度という広い払拭面積を確保できたのです。宣伝で「虚飾を排した―――」と表現されているように、スカイラインはその思想を大切にして、常にお客様と共感的な理解のあるクルマづくりを続けていきたいものだと思っているのです。きのうでしたか、雨の中、私のスカイラインをすうっと追い越していった”S”がありました。知り合いだったら、感想を伺ってみたかったですね。
Posted at 2011/07/28 23:58:07 | |
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