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2023年03月07日

W126型ベンツ、納車から1年経ちました!

W126型ベンツ、納車から1年経ちました! メルセデス・ベンツの300SE(W126型)を手に入れてから1年経ちました。当時を知ってる方には、堅気でない方が乗る車という印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし僕にとってはとても思い出深い車で、今こうして自分がこの車を運転できることをとてもうれしく思っています。


■この車の思い出

父の転勤で旧西ドイツに住んでいたときに、通勤用の車として家に来た車です。家にはBMWの初代5シリーズがありましたが、(もちろん車格も違うのですが)比べると何もかも別格ですごい車だなぁと思っていました。静かさ、滑らかさ、乗り心地の良さ、何をとっても夢のよう。アウトバーンで190㎞/hくらいで走っていても静かで速度をあまり感じず、ほんとに快適でした。

そんな車で家族旅行に連れて行ってもらった帰りに高速道路の渋滞末尾に止まっていたら、制御不能になってスピンした車に突っ込まれたのでした。ほとんど傷も負わずに自分たち家族を守ってくれた時に、この車への信頼が確固たるものになりました。

いつかはクラウン、ではなくいつかはW126、というのが僕の目標になりました。


■手に入れたきっかけ

そんなこんなでいつかは手に入れたいと思っていたところに、当時この車を運転していた父も高齢で免許を返上したので、ここらで買って父を乗せないと後悔するぞ!と思って買いました。

半年探していたところに、色は狙っていたものとは違えど、極上の個体が見つかり、即決しました。グレード、年式は違えど約40年ぶりのご対面。乗ってみると当時の記憶が蘇り、興奮しました。

でも、買ったあと父を乗せたら、「ふーん、こんな車乗ってたんだっけねー。」・・・。特に車好きではない父には、それほどの感慨はなかったようです。。


■40年ぶりに乗ってみて

今乗ってみても、いい車だと実感します。読んだこと、聞いたこと中心ですが、当時の時代背景含めて書いてみたいと思います。


<外観等>

2度の石油ショック、排ガス汚染、交通事故死の急増といった社会問題の真っ只中に生まれた車です。

石油消費を徹底的に減らすために空力に徹底してこだわっているようです。全幅を減らすことで前面投影面積を減らし、全体に尻上がりのスタイルにして空気の流れを改善し、フラッシュサーフェース化を進めたようです。ワイパーもボンネットに隠れています。そんなこんなで当時の量販車ではトップのCD値0.36を達成しています。


ワイパー。ボンネットに隠れている。




サイドビュー。尻上がりの、当時としてはかなりエキセントリックなボディライン。




当時高価だった高張力鋼板やアルミ、樹脂の多用など、素材からの軽量化も行っているようです。

安全性能についても、抜かりありません。オフセットクラッシュ対策は世界初、ABS(後に特許を無償開放)やSRSエアバッグ(W126から実用化。この方式が後に世界の主流に。日本におけるエアバッグ認定第1号)の採用も進みました。

バンパーやサイドプロテクションパネルは、樹脂で覆われています。当時高級車の外装部分に樹脂を使うなんてことはかなり衝撃的だったようです。デザイナーの名前からサッコプレートと呼ばれるこのパネルは、板金修理の大半がこの部分に集中していることを重視したメルセデスが、修理代を節約できるようにと考えたものだそう。


サイドプロテクションパネル。傷ついたら交換することで修理コストを削減




テールランプ。ギザギザは、着雪や汚れが付着してもライトが見えるようにという配慮。




<ボディ>
今乗っても、しっかりしてます。
当時すでにクラッシャブルゾーンという考え方はあったにも関わらず、ぶつけられたときにクラッシャブルゾーンですらほとんど変形しなかった事実を持ってしても、とにかく作りが強固。
ドアのキャッチャーも独特で、金庫みたいにバチンという音がして閉まります。

頑丈なドアキャッチャー。すごいいい音で閉まります。





<運転感覚等>

まず、視界がとても良く、四隅が掴みやすいです。

エンジンはマイナーチェンジ後にW124(今のEクラス)用に開発された103系、直列6気筒SOHCが搭載されています。当時、
「メルセデス・ベンツが唯一持っていなかったものは、BMWには搭載されている、なめらかで官能的な直列6気筒エンジンである。しかし、ついにメルセデスはそれを手に入れた!(直訳調ですみません)」
と評された、なかなかに味わい深いエンジンです。185PSと控えめながら、まったく振動を伝えることなくとても息の長い加速をするところが魅力です。シリンダー間の隔壁も厚く、耐久性は折り紙付き。


エンジン。V8も入るように設計されているため周囲の空間はたっぷり。熱にも強い。
バルクヘッドは二重構造になっていてエンジンと電装系の部品が隔離されている。(エンジン後方に見えます)





ステアリングはリサーキュレーティングボール。トラックやオフローダーに使われている方式ですね。最近までGクラスには使われてましたね。あとジムニーは今もそうですよね。
衝撃が手に伝わりにくいのがこの方式のいいところ。逆にセンターは曖昧です。ロックトゥロックも3回転以上はあるでしょう。アウトバーンで疲れにくいからという理由で採用されているようです(上質感も狙っているのでしょう)。ステアリングホイールは細くて大きいです。ともかく独特で、普通の感覚だと面食らうと思いますがこの車の個性となっていると思います。
でも緊急回避性能に抜かりはなく、車の前後バランスも良いことからステアリングは正確です。このあたりがまずは安全第一のドイツ車らしい作りだと思います。

サスペンションはストロークが長く、ねっとりと路面を捉えます。これも独特。

シートはコイルが入って独特の座り心地。同乗者にも好評です(シートはレカロ製、シートクッションはコンチネンタル製)。


<ユーザーインターフェースなど>

ユーザーインターフェースがよく考えられているのも良いところ。
クルーズコントロールはレバーを倒すだけの操作で作動開始。レバーの位置もウィンカーとは離れていて誤動作の心配はありません。


クルーズコントロールレバー。奥に倒すだけで作動開始。




ウインカー作動を知らせるインジケータ。ものすごく大きい。メーターも非常に機能的。




パワーシートスイッチの直感的な形もこの型から。今の車にも続いていますよね。




そんなこんなで、車のあるべき姿を追求し、他人のマネをするのではなく試行錯誤しながら今につながる技術を実用化していった、チャレンジ精神の詰まった車だと思います。車の乗り味もさることながら、その姿勢に共感しています。

大事に乗っていきたいと思っています。





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Posted at 2023/03/11 08:16:56

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