
今さらコレをお伝えして意味があるのか正直解らない。
しかし、余震も続いているので、参考までにお伝えしておこう。
26日売りのCarトップでのコンパクトカー取材で、その日は朝から木更津にいた。
ブログ用だと言ってカメラを構えると、何かしらのアクションを見せる編集部員と無事に取材を終え、4台のコンパクトカーのなかから高速道路のインプレションを取っていないスイフトを選び、アクアライン経由で水道橋(本郷)にある編集部に向けてクルマを走らせた。
そして、ちょうど羽田空港にさしかかる高速道路(湾岸線東行き)のトンネル内。
「スイフトってこんなに直進安定性、悪かったけ???」
トンネル内にも関わらず、左右からの横風に”あおられる”ような動きをクルマが示す。
後で聞くと、東京での揺れは徐々に激しさが増したというから、これが弱い揺れ(と言っても強いが)でクルマに起きる地震の症状。
その直後、本格的に揺れだしたのだろう。
「なにかおかしい・・・ブッシュかな・・・足回りが変だね、壊れたかも・・・」
「ちゃう、パンクしたっ!・・・右フロント・・・いや、、左のリアも・・・・ちょっと待ってよ、、、総輪パンクだよ!!!!!」
タイヤがグニュグニュと動くような感覚と共に、味わったことの無い妙な突き上げ感もあり、釘などが刺さったスローパンクチャーではなく、エアーが急激に抜けるバーストに近いパンクが総輪に起きたことを想像した。
周りのクルマの様子もおかしかったので、トラックの積み荷から何かタイヤをパンクさせる”まきびし”のようなモノが大量に落ち、パンクしたかと直感的に思ったのだ。
しかし、アクセルを緩め、ハンドルを左に切り、路肩にクルマを寄せようとしたら、スイフトならではのハンドルからのシッカリとした手応えがあるではないか。パンクしてるフィーリングなんで皆無。
だが、まだ真っすぐ走っているときには、パンクしている印象を受ける。
ここで初めて、路面に何かしらの原因があるのでは?と注意深く路面を観察。。。
その光景は、今でも鮮明に覚えている。
路面が妙に大きくうねっている。
そのうねりの高低差は目測でいうと10cm程度。普段の湾岸線を知っているから気が付いたとも言えるが、明らかに路面がおかしい。それに合わせてクルマがフラフラする。
地震だ!!!!しかも、こんな現象が出るってことは、大きい!!!!!
ラジオを付け、状況を把握して、高速道路の高架が落ちていないことを祈りつつ、途中から下道を使いながら無事に編集部に到着。
すぐに自分のクルマに乗り換えて、心配の我が家へと急いだ訳だが、ここからがさらに厳しい状況だ。
通常なら混んでいても1時間の道のりを、8時間かかった。
電車が止まり歩いて帰っている数名に信号待ちで「14号沿いなら行きますけど乗って行きますか?」と声を掛けたが、『歩いた方が早いのでいいです。』と、別の理由もあるのかもしれないが、断られるほどの混みよう。
途中抜け道を行ったが、東京ディズニーランドのある新浦安地区では、走行が困難なほど水が溢れてきている箇所もあり地盤沈下がそこら中で起きている。千葉では津波被害のあった旭市も大変だが、新浦安も間違いなく被災地だ。
習志野の海沿い近くでは停電で信号機も点灯していない状態。歩行者も見えなければ、いつ事故が起きても不思議ではない。
東北の被災地の状況からすれば、こんなので怖いなんていってられないとは思うが、恐怖が心のそこから無限に湧いてきた数時間だ。
後日に編集部員と話したが、同じエリアを走っていて、電光掲示板を見るまで地震に気が付かなかったようだ。
それでも直進安定性の悪いクルマだな〜という印象は、皆抱いていたらしい。
コレには恐らく、今回のコンパクトカーのなかでスイフトが最もグリップ感などのステアリングインフォメーションが正確なことも関係していると思われる。だからこそ、ボクは地震だとすぐに気が付き走行ペースを落とせたとも…。
大地震に自発的に気が付きやすい、気が付きにくい。これも2次的事故の発生を左右する安全に関わる要素。
なにはともあれ、直進安定性が悪いなと思ったら地震かも!?ということも念頭に置き、特に大きな余震がくる可能性のある間は注意して運転しつつ、皆で力を合わせてこの災害を乗り越えましょう!