※2016年3月8日の記事に追記した上で整理してます(でないと記事がしっちゃかめっちゃかになるのが落ちなので)。
それにしても…元記事が2016年って。2作目から3年経って漸く書いたな感が強いと自分でも思いますがそれは兎も角として本題に早速入ります。
*原作(2作目以降は未読ですが)

高田の愛車としてトヨタ・カローラ1300が登場します。ただ後述の映画版の高田号と比べると特筆する活躍がなかったような…。
あとボロいことを除けば型式や色などの詳細が不明なので誰か御教授いただければ。
*映画版

シリーズにおいて探偵と高田以外の主役でもあるいわゆる「高田号」として緑の光岡・ビュート(K11型改。ヘッダ画像も参照)が用いられていました。
K11型日産・マーチをベースにジャガー・Mk.II風にカスタマイズしたいわば「パイクカー」の一種であり、ベース車両のバリエーションの多さゆえにビュートもまた多くのバリエーションがありますが
これに関しては
表情のある演技ができるから起用されたとのことです。このことは
こちらでも述べられてましたが、まさか
自分の撮った画像が用いられていると思わなかったので思わず吹きました。
カローラ1300と比べて活躍も多いですしジャガー・Mk.IIを良く言えば参考にした外観も特徴的なのでこの選択は良かったかと。いずれにせよ作品を代表するファクターの一つといえますし2作目公開時には
実車が札幌で展示されたり、製造元の
光岡自動車も便乗した仕様の車両を販売してました(ただし劇中で用いられたK11型改ではなくK13型改)。
なお、劇中ではオンボロで優しく扱わないと駄々をこねる、スターターがかかるなり煙が出ることもある、といった感じとなっていますが、実際の車両はメンテナンスに手がかかるところはあるにせよ元がマーチということもあってそういうことはなく普通に扱える代物と聞いています。
またジャガー・Mk.II風の外観ですがK11型改の場合、新車としてなら2002年までですが認定中古車としてなら2作目の公開された2013年まで生産されてたりします。とはいえ、元のマーチ自体が1992~2002年製造なので物によっては本当にガタの来てるのもあるのでしょうが。
以上が全体での大雑把な設定です。
1作目では依頼を受けて調査していたところを花岡組に雪の中に埋められた探偵の救出時や則天道場乗り込みの際に乗ってきて後者では塾生を乗っけて警察署まで行ってました(まあ、カトウの雪上車に押されるわ、高田が鎖骨折るわで災難でしたが)。
2作目では探偵、高田、弓子で室蘭に向かいますが、初っ端から追手が来ていました(尤も、ぎりぎりエンジンがかかりましたし、濃い煙幕で撹乱できましたが)。その後は探偵がまともな服を着替えたり目的人物に会って情報機器だしに成功してましたが、帰りに佐山に追われてカーチェイスを繰り広げた挙句、元々ぼろいうえに追突されるわ無理な走行をするわでが祟ったのか完全にエンジンブローを起こして動かなくなりました。
エンドロールでは買い替えたことが言及されていますが、以前の仕様とは見分けがつかなくて探偵から赤にしろと突っ込まれたうえに1作目同様エンジンブローでボンネット全開という落ちがついていました。

ていうか実際赤でも映える車種なんですけどね。でもやっぱり高田号は緑です(ていうか高田号と同一コンディションの個体は見かけたことないです)。
2015年にトヨタ・プリウスがZVW50系にフルモデルチェンジした際に大泉洋さんがCMで福山雅治さんと共演してるのを見た時は「まさか高田号お役御免になったりしないよな?」と思ってました。
まあ当時はそもそも3作目があるかどうかすら未定でしたが…(2作目時点で「3作目もやる予定」となってたのであるとは思ってたものの、白紙化の線も否めませんでしたから)。
しかもボディカラーは緑だしこのモデルから北海道の道路事情を考慮したのか4WD仕様も登場してるのでなおのこと本気でその線があってもおかしくないなとは思ってました。
しかし結果は幸いにも杞憂でした。3作目の情報が2017年初頭から耳に入るにつれて高田号は3作目でも登場することもわかりましたし。
その3作目では過去2作品と基本設定は変わらず機嫌を損ねることもあるものの、激しいカーアクション等はなく出番はやや少なめでエンドロールでのエンジンブローも3作目では採用されていません(但しこちらに関しては探偵と高田の別離の延長線上の描写なので致しかねません)が、一方で北城との会談の際には運転できないのに高田を慮って引かせた探偵がマリにキーを託した際にはコツがいると教えようとしたのにあっさりとかかっていて乗り手を選んでるのかもしれない描写が新たに登場していました。探偵と高田カワイソスw
因みにナンバーは1作目「札幌502 て33-01」、2作目「札幌530 む 33-01」(但しエンドロール後の車両も一緒かどうかはわかりません)、3作目「札幌531 た33-01」となっています。下4桁が一緒なので今回調べるまで1・2作目でナンバーが異なるのに気づきませんでした。
あとブログのタイトルにもしてますが、この映画の影響で光岡ビュートが欲しいと一時期思ってました。今ではスイフトが気に入ってますし、何より生駒だと一時期K11型改の発見率が地味に高かったので気が引けてしまってますが(まあ、「それなら他の型にするか」ってなってますが)。
続いては高田号以外について。
*1作目

花岡組が、依頼を受けて調査をしている探偵を昏倒させて雪に埋めた際には黒のS200系トヨタ・クラウンが登場しており、探偵はそのトランクに入れられていました。

清輪コーポレーションの車両として黒のE25型日産・キャラバンが、

則天道場の車両として黒の2代目三菱・デリカスターワゴンが用いられていました。
キャラバンに関しては同車の後を尾けて則天道場に向かったり、探偵(と高田)がボーリング場でカトウと落ち合う際に用いられていたりします(まあ、探偵と高田はカトウの顔と名前が一致してなかったようですが…。挙句他の客をスケープゴートにする始末でした)。まあ、ある意味よく使われそうなチョイスではあります。
デリカスターワゴンに関しては則天道場から逃げ出した探偵と高田を追いかけますが、最後は雪山に突っ込んで横転しました。こちらはモノが旧いから今じゃ中々見かけません(国外では今でも売ってるようですが)。

カトウはE90型BMW・3シリーズセダンに乗ってるようです。
田口夫妻が殺された怒りに駆られた探偵が同車を追いますが、そこでカトウが何者かに発砲され命を落とすのを見ることとなります。

相田の仕入れた銀漢興業のネタを探偵と高田が見に行った際には3代目リンカーン・タウンカーのストレッチリムジン仕様が登場していました。
いやはや関西のゴッドファーザーともなればすごいです。そして大阪都心部で時々見かける辺り「ああ、大阪ってすげえな」と…すみません話が脱線しました。

あと序盤で霧島社長が男性陣に若い女性が連れ去られそうになってるのを掬おうとして落命するくだりで登場してたのは初代スズキ・エスクードっぽいですが自信がないです。

エンドロールのカルメン・マキさんの『時計をとめて』明け、クラーク像前にて探偵と高田が追跡していたのは赤いB6系アウディ・A4セダンっぽかったですが、合ってるかどうか…。
なお、高田号のエンジンを始動させたらエンジンがいかれてボンネット全開となっていました。
*2作目

探偵に近づいてきた美人局(どうでもいいけどセックスシーン濃厚すぎ!)が白いR230型メルセデス・ベンツ・SLクラス(たぶんSL55 AMGだと思いますが失念してます)に乗っていました。
ていうか駄目だろ探偵!そりゃ糾弾されるって。

花岡組の佐山が赤いXJ型ジープ・チェロキーに乗って探偵たちを追いかけてたりしました。まあ最終的には藁山に突っ込んでジ・エンドしてた記憶がありますが。
端役なので挙げるほどのものでもないのかもしれませんが印象に残ってたもので。

桐原組組長が搭乗する車両はS130系トヨタ・クラウンセダンっぽいですが自信はありません。
ていうかもし当たってたらさっきのデリカスターワゴンもですが普通に旧いです。
なお、佐山と探偵の銃撃戦の後には同車の白黒パトカーが登場し、探偵ら3人は命拾いすることとなります。
いつもより短いっていうか内容的に微妙な気がしますが大体そんな感じです。すみません。
(2018年1月16日追記)
3作目を2018年1月11日に漸く観賞しました。1・2作目の頃は割と公開初めの頃だったのに今回は色々あって公開終了手前でした。
高田号の降板の心配は杞憂でした(プリウスの当該CM自体がそもそも現在終了してるので)。1・2作目ほどではないにせよ、ちゃんと高田号の活躍は描かれていました(そもそも高田号以外のお約束要素も殆ど残ってました。まあ、太田胃散とかがなかったので「やはりスクラートと競合するのだろうか…」とふと思いましたが)。
(2020年1月25日追記)
U-NEXTで配信されてたので確認がてら。
作品自体に関しては3作品とも「マジになって観ずゆるく観たほうが得」には違いないでしょうが、3作目に関しては過去2作品と比べたときに、橋本一監督から吉田照幸監督に変更され、かつ原作小説1作目から一部設定を引用しつつも大元はオリジナルとなっていることもあってか様相がやや異なってる感はあります。
面子とかはおなじみという感じですが、波岡一喜氏演じる佐原が出てきませんでした(但し属する花岡組は裏で噛んでいました)。また、過去2作品ではおっぱいが拝めましたが3作目絵は拝めませんでした(そのこともあってか、過去2作品がPG12指定であるのに対し3作目はG指定)。ついでにニッカウヰスキーの大看板が空撮で写されていた過去2作品のオープニングは採用されていませんでした。
また、格闘に長けた高田がかなわないレベルの敵の出現(志尊淳さんのような「顔立ちが中性的でも中身が漢」が演じてるとあって個人的にはキャラ立ってんなあと。ああいうの好きですが敵に回したくねえ)、探偵の過去にかかわる話(このあたり、探偵はその実優しい男だったんだと)、ニュージーランドの酪農を学ぶこととなった高田と探偵との別れを予感させる、といったつくりになっていました。

ある意味、「命を燃やすものは、あるか?」のキャッチコピーは大いに合ってたと思います。探偵がかつて「他人から見てくだらないことでも命を燃やすものが見つかる」と述べた格言がヒロインをいかに突き動かしたか…。
マリという女性は何処までも煙に巻いた様な所がありましたが、行動原理がどこまでもぶれてなかったからこそ…ともいえるかもしれません(終盤「私、出会ったよ」といって行動を起こしたぐらいですから…。そして結果は彼女の捨て身が完全勝利したといえるものでした。それにケラーオハタで求めた助けは本物だったと思います)。だからこそたとえ周りから毒婦のように見られようがやり方が間違っていようが一人の少女(生まれていたであろう自分の子供と同じ生年月日の赤の他人)のために事を起こせたというのは合点がいきます。
「ヒロインの隠された思惑」という点では1作目とは変わりないかもしれませんが、背景の差があるので一緒くたには簡単にできないのかもしれません。
どうでもいいけど北川景子さんの顔が昔と違うのって整形じゃなくてメイクだったんだな、とふと思いました。回想シーンの顔が「昔こんな感じだったような」と思えたので(わざわざCGで差し替えしてるとも思えません)。
あと『イニシエーション・ラブ』(そういえば主演は高田の中の人の弟)でも思いましたが、前田敦子さんってああいう計算高い女(高田から「こういう女が信用できない」)も演じられるんだなと。
はちみつぱい『大寒町』の余韻が心地いい作品でした。
過去2作品があまり評価が芳しくない感がある(個人的にはあのあたりも好きなのですが)のと比べると3作目は自分の耳にした分ではそれよりは評価が高い感があります(自分も3作品中一番好きです)。
*3作目

序盤、麗子がウニといくら丼につられて毛蟹運搬トラックに乗せられる道中でトラックを襲撃する車両はグレーの前期型トヨタ・プロボックスでした(サクシードと区別がつかなかったですが観直して確認)。
その実行犯はマリで麗子が(殺人まで犯すと知らず)協力しているものでした(その後、麗子も乗り込みます)。

*船の先にパンイチで括られた探偵のもとを訪れた桐原組長が乗ってたのは黒のF40型レクサス・LS(明確なグレードは分かりませんでしたが、北海道なのでおそらく四駆仕様)でした。

*相田が探偵と遭遇した時の車両は黒のS210系トヨタ・クラウンロイヤルサルーン(四駆仕様)で、轢かれそうになってました。
それにしても相田の相変わらずさ(妙な制裁を加えると思ったらいざという時助けたり…)も素晴らしいです。

*北城の組織の車両として黒のH30W型トヨタ・ヴェルファイア(おそらくハイブリッド仕様だと思われますが、それなら四駆仕様しかないぐらいなので北海道じゃ重宝されそうです。あと余談ですがその兄弟車種であるアルファードは北川景子さんが前期型当時にCM出演していました)が用いられており、麗子の通報で探偵が雪山に捨てられたり、マリにはめられた探偵をアジトに運んだ際に用いられていました。
そのアジトでのファイトシーンは過去2作品と比べて力入れてんなあ…(スローモーションは評価が割れますが、ファイトシーンそのものは長回しですし)と思います(でもそれがいい)。
これも「もしかしたら探偵との共闘も最後になるのかもしれない」ってやりたかったのかもしれません。

*北城の私有車としては白のV222系メルセデス・ベンツ・S63 AMG(四駆仕様もありますが、バッジを見るに後輪駆動仕様)が用いられていました。
マイバッハじゃなくAMGの方選ぶあたりなぜかエモいです。

*北城連行の際にはX130後期型トヨタ・マークXが用いられていました。
どこかで警察車両で使われないかなと思ってたら使われるとは!