前々回、
前回に引き続いてまさか3本目に突入することになるとは思ってなかったです…。
というわけで7作目。
作品自体の感想を述べた過去記事や後述でも触れますが、過去作を観ているとホロリとくるクルマのチョイスもあります。

前作の件で重傷を負いながらも生きていたオーウェンの見舞いに行ったテッカードがドミニクらへの復讐に動いたデッカードが制圧後の病院を去る際乗っていたのはジャガー・FタイプRクーペです。

一方、記憶が戻り切っていないことが呪縛となっているレティは1作目でも行われていたレースウォーに出た際に1972年式プリマス・クーダに搭乗していました。なお、同車はロサンゼルスでの最終決戦でも乗り付けており砲撃を食らって一時は窮地に陥ります。

そのクーダは2008年式アウディ・R8とバトルしてましたがデッカードが乗るものかと予告時点では思ってました。だって中の人がフランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム氏演じる『トランスポーター』シリーズの主人公。2作目以降はアウディ・A8に搭乗)だもの。

また所帯を持ったブライアンは2011年式クライスラー・タウンアンドカントリー(劇中では青)に乗っておりドミニクから「まさかブライアンがこういうのに乗るようになるとは」との旨を言われていました。
なお、1・6作目にも登場したドミニクの自宅爆破の際には息子を守るために咄嗟にあいていたドアを閉めていました。その際爆風でブライアンはドアに叩きつけられたものの何とか守れましたが…1作目から観てる身として自宅が半壊してしまったのは残念です。

ハンの葬儀の際に姿を現したデッカードは2014年式マセラティ・ギブリに搭乗していました。
ドミニクは先述の個体と別の赤茶色の1970年式ロードランナーで追いかけそして地下駐車場でチキンバトルを行います。2作目でブライアンが対戦相手に行なったときは相手がビビって避けましたがこちらはどちらも怯まなかったので両車が正面衝突することとなるのですがギブリは鉄骨で補強していた(これはデッカードが理詰めであるという説明要素)のでドアを開ける際にギシギシ言ってたロードランナーと違い普通に開けられていました。
その後ミスター・ノーバディ(字幕では「取るに足らない男」)の出現でデッカードを取り逃がすも、彼から人物監視システム「ゴッド・アイ」の制作者で女性ハッカーのラムジーの救出を依頼されそこでローマンのアイデアで警備の重厚な地上を避け相手の予期していないであろう空からの急襲をしかけます。

それに際してドミニクが用いたのは1970年式ダッジ・チャージャーの外装を被せた
バハ・レーサーでした。救出したラムジーを乗せた後にジャカンディという男の率いる民間軍事組織に包囲されるも崖から落下して逃げます。なかなかとんでもない発想ですがヘルメットをしていたこともありマシンこそ大破したものの無傷でした。こいつらすげえ。

ブライアンが用いたのは2011年式GRB型スバル・WRX STI(5作目に登場した奴のハッチバック版と思っていただければ結構)でした。今更ですがランエボよりインプレッサの方が好きなので活躍が増えるのは俺得です。
ただ、劇中では敵の攻撃で被弾した挙句ブライアンが飛び移った際に操縦不能で絶壁に突っ込んで出番終了していました。とはいえ救出成功しましたし結果オーライです。

レティが用いていたのは2011年式ダッジ・チャレンジャーSRT8(チャレンジャーヘルキャットと思ってましたが違ってました)です。ブライアンが崖下に落ちゆくバスから地表に飛び移った際にこのクルマがブライアンのもとに向かったおかげで彼はそのウィングにつかまり無事落下を免れていました。
なお、広告でも意識していました。
余談ですが個人的に好きな車種なのでワイスピシリーズ以外でも『ナイトクローラー』『バットマンvsスーパーマン』でも登場してたのは結構俺得です。

テズが用いていたのは防弾処理が施された2007年式ジープ・ラングラーアンリミテッドでした。ブライアンが飛び移る際は被弾しながらもWRX STIを押して近づけたある種の功労者です。

ローマンが用いていたのは1967年式シボレー・カマロZ28でした。ローマンがビビりということもあり他の面子から遅れて強制的にダイブさせられたので一人だけ浮いた感はありますが結果的にそれが功を奏しデッカードに追い詰められたドミニクを窮地から救うことができました。

なお、デッカードは「ファスト・アタック」という軍用バギーを用いてラムジー救出にあたるドミニク一味のところに乱入をはかりますが先述のローマンの助け舟により戦線離脱することとなります。


またジャンカディはW220型メルセデス・ベンツ・S55 AMGとW463型メルセデス・ベンツ・G63 AMGを用いてラムジーを運搬しているバスを護衛していましたがドミニク一味が蹴散らしました。
ラムジー救出後にゴッド・アイがアブダビの富豪の手に渡っていることを知ったドミニク達は同地に渡ります。その際

ドミニクは2015年式ダッジ・チャージャーRT(流石ドミニク)に

ブライアンはマクラーレン・MP4-12Cスパイダーに

レティはダッジ・バイパーSRT-10(最新型が観てみたかったですがまあいいや)に

テズは2010年式フェラーリ・458イタリアに

ローマンは2011年式ブガッティ・ヴェイロン(最高速度ギネス記録ってだけあってある意味目立ちたがり屋のローマンらしいチョイスかと。なお、日本ではビートたけしさんが所有している代物)に搭乗していました。

そして富豪の催しているパーティの会場でドミニクとブライアンはゴッドアイが富豪の所有する防弾仕様のWモーターズ・ライカンハイパースポーツのところに到達します。
劇中でも少し触れられていましたが340万ドル(日本円で3億4000万円ほど。比較のために先述のヴェイロンで1億7900万円)という世界屈指の高額を誇り世界で7台限定で販売されている代物です。それだけに展示するのも無理ない気がしますがドミニクからは「野獣を檻に閉じ込めるのは気の毒だ」と言われています。やっぱ車は走らせてナンボですしねえ。
それでも元々はゴッドアイだけ取ってさらばするつもりだったのかもしれませんがデッカードが現れたことにより逃げるために発砲の嵐の中で車を加速させビルからビルに飛び移ります(これに関してはデッカードの砲撃が追い風となったからかもしれません。なお、デッカードは飛び移られたことで一旦は諦めた模様)。序盤でブライアンが「車は空を飛ばない」って言ってましたし飛び移る際にも述べていましたがどうやら間違いだったようですw
飛び移った先でブレーキを踏んで停止して落ち着いて奪取にとりかかるつもりだったのかもしれませんが効かなくてしょうがなく次のビルの飛び移り(そのときのブライアンの悲鳴がツボですw)そこで漸く奪取に成功するも車の方は制御が利かずビル内の展示品を破壊しながら最終的に地面に真っ逆さまに落下して大破しました。
色々な意味で勿体ないですし富豪が気の毒ですが撮影ではWモーターズの協力によりポルシェ・ボクスターをベースとしたレプリカ車両6台を用いています。ただレプリカでも1台2億円なので破格ですが。

ゴッドアイを入手したことでアジトが発覚したデッカードはランボルギーニ・アヴェンタドールLP700-4に乗っているようですが『トランスポーター2』でフランク・マーティンがその前身のムルシェラゴ(ただしクーペではなくロードスター)に乗ってた(飛行機に飛び移る際に大破したけど)ので中の人ネタも含んでるのかもしれません。
そこでデッカードを追い詰めようとするも返り討ちに遭ってミスター・ノーバディも手負いになり(この時防弾チョッキを着ていることと飛んでいるヘリを指さし救援がある旨を述べていましたがそのヘリは飛び去っておりドミニク達の負担にならないために嘘を吐いた可能性があります)ゴッドアイを奪われます。そのためドミニク達は不利に立ちますがそれでもホームグラウンドであるロサンゼルスで「ゴッドアイを制作しそしてハッキングできるラムジーを車に乗せて市中を走り回り『プレデター』という通称を持つドローンに狙われたら乗り換える」という無茶だけど最も確実な方法を取りつつジャカンディと手を組んだデッカードを相手に最終決戦に臨みます。
1年経って抜け落ちてる部分があるので後々借りて見直す予定がありますが、もし不足や間違いがある場合ご指摘をいただけたら。

デッカードは2004年式アストンマーチン・DB9(劇中では灰色)に搭乗し市中を走りまくっていましたが恐らく元は弟のものでしょう(弟が兄のものを使っていた可能性もありますが)。
最終的にドミニクとの一騎打ちの際に大破しますがその際にシャシーの鉄骨で応戦します。

ブライアンは彼らしいチョイスで2014年式日産・GT-Rに搭乗して臨みました(家族を守ろうという意気込みはFBI時代の衣装を着ていたほどでした)。
トレーラーに積んであるドラム缶が道路に落ちる等の妨害に遭いながらもそこは手腕を活かし1作目のドミニク一味の如くトレーラーの下に潜り込むなどして回避していきました。が、最終的に砲撃で吹っ飛びました。

それでも砲撃を受ける前にテズとローマンの駆ける1987年型シボレー・カプリスにラムジーは乗り移っており、ブライアンもギリでクルマから降りていました。
ローマンの登場する車両としては珍しく然程弄ってないですが全くというわけではないですしローマンも運転技術はあるので(これまでの作品においても他の面子と比べて見劣りすることはあるにせよ一応手腕が垣間見えてますし)割と太刀打ちできていました。それでも最終的には攻撃を食らって走れなくなりレティのクーダに乗り換えざるを得なくなりましたが。
あとは先述の通りですがホブスが病院を抜け出し救急車で橋桁から突っ込んでプレデターを破壊しました。それでも生きてるんだからこの人殺せる気がしねえ。

そしてドミニクは過去作にも登場した父親の形見である1970年式ダッジ・チャージャーを自宅車庫から引っ張り出し臨みます。過去作を追ってきた身としてはキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
デッカードを追跡した末にドミニクは屋上駐車場に辿り着きそこで対峙する二人はハンの葬儀後にやったのと同じくチキンバトルを行ないますがドミニクはチャージャーをウィリー走行させてDB9に正面衝突させます。それからデッカードの拳(と鉄骨)とドミニクのバール(1作目でかつてバールで相手をボコってたことがあると言及されていたのが思い出されました)がぶつかりますがその勝負はジャカンディの裏切りとドミニクの地の利によりドミニクが勝ちます。
それからドミニクはチャージャーで崩落から逃げますがそれから傾斜部でジャカンディのヘリまでジャンプさせデッカードのDB9から奪っていた手榴弾を括り付けました(その後ホブスの砲撃でヘリは爆発)。
まあ着地の際にチャージャーは大破しましたが。ただドミニクの事なので復活させてくれるでしょう。
ラストでは妻子を守るために戦いそしてその妻子の元に戻ったブライアンを今後戦いの場に呼ばないことを決意して後にしたドミニクでしたが後から追いついてドミニクの横についたブライアンは「さよならも言わずに出ていくのか」と述べます。それから二人はバトルするわけでなくただ並んでドライブします。語らず、ただ共に走るだけでも彼らにとっては十分なのです。
やがて分かれ道に差し掛かり別々の道を歩むこととなります。『See You Again』にのせ過去の懐かしい映像で振り返っていたので懐かしさともうブライアンに会えない哀しさで涙を禁じえなかったです。
それでも「俺たちは最高の“兄弟”だ、どんな時でも。たとえどんなに遠く離れていても、永遠に“家族”だ」とドミニクが述べてましたし作中では生きていますし我々の心の中で今でもブライアンないしはポール・ウォーカー氏は生きていると信じています。

長くなりましたがその際の車両はドミニクが1968年ダッジ・チャージャーでブライアンが1995年式トヨタ・スープラでした。
年式やチューニング内容等の仕様は異なりますがかつて1作目ラストでゼロヨンの決着をつけたときのクルマと同じだったことはこれまで追ってきた身としては感動的ですし二人の別離を描くにあたり最善の選択肢だと思います。何よりスタッフが如何に作品を大事にしてるのかもわかります。

ワイスピクルマまとめはこれで終了となります。やっぱいろいろ登場してるなあ、と思います。
当初のストリートバトル要素が近年の作品ではクルマや肉体を用いたアクションものになってから然程観られなくなりそれを惜しむ方が多いのも無理もないなという思いもありますし自分もできることならまたそういった要素が復活してほしい、という思いはあります。
またクルマが次々破壊されていくのは自分としても哀しく思うところはあります。
ただその一方でクルマを愛するからこそクルマを武器にしクルマと共に敵に立ち向かうという意味でこれもまたクルマ好きの一つのあらわれなのかもと思いました。
何にせよこの先どう言う方向性になろうと完結するまで誰がどんなスタンスを取ろうが自分は見届けるつもりですし8作目が気になるところです。