
7月16日にこの2作品を観てきたので。
真面目な話割と書いちゃってるので未見の方はご注意を。
まずは『帰ってきたヒトラー』について。車に焦点が当たるような作品ではないですがそうは言っても目についたもので。
因みに本編自体について、ネタこそ危険性は相当(なお、監督曰く「ヒトラー自体を笑いものにすることは悪くないと思うものの彼の所業とその犠牲者は笑いものにしてはならない」という考えだそうです)ですが個人的にドイツの現状が国民へのインタビューで浮き彫りになってますし面白い風刺コメディだと思いました。
と同時に妙にヒトラーの発言が的を射ているように感じられたので「だから国民はヒトラーに傾倒したのか!?」ってなりました。勿論擁護はできませんが(現に作中で流石にこれはまずいといえるところはあり後半ではとある人物絡みでそれが顕著でした)。
とりあえず誰にとっても他人事とならないとさえ思えましたしある意味であの作品は恐いです。原作未見ですが監督曰く「原作と基本的なアイデアこそ変えてないものの物語は発展させてある」らしいのでもしかしたら原作でも同じような印象を自分は抱くのかなあ、と思いました。
あとは
総統閣下シリーズで知られる『ヒトラー最期の12日間』ネタが時々登場するのがツボでした(アレに関しては日本に限らず世界的にネタにされてる背景もあるのかもしれません)。
これもパロってました。

前置きが長くなりましたが本題に戻ります。
主人公のファビアン・ザヴァツキ(原作でのファーストネームは「フランク」。なお、映画の登場人物の一部はファーストネームが演者と同じに変更されています)が序盤で用いていたのは1992年式フィアット・フィオリーノ(劇中では後ろ部分が花柄)です。日本車で言えばダイハツ・ミラ(
2代目および
3代目)や
3代目スズキ・アルトにおいて80年代後半~90年代前半にかけて似たような形状のものが販売されていましたがああいう感覚かも知れません(普通車でも
日産・エスカルゴや
Y10型日産・AD MAXバンの例がありますが)。
劇中では自主映像制作のために母親から資金共々借りるのですがヒトラーからは「これを車と呼べない」と言われていました。聞く限りでは戦場向き機能がついてないからっぽいですが現代の小型商用車にそんなもんついてたら寧ろその方がおかしいがなw
それからヒトラーと共にドイツ中をこの車で駆け巡っていろいろな人から意見を募ったり、カーステレオから流れていたヒップホップでヒトラーは(間違った意味で)スラングを覚えたりしていましたが、途中ハエを潰そうとして左ヘッドライトのガラスを割ってしまいファビアンから怒られてました(金欠に陥ったところに母親から借りた車を壊されたらそりゃ無理もないですが)。
ただ結果的にその行動がヒトラーをファビアンの元々の職場である放送局のドル箱に押し上げることとなりましたし、案外修理して治ったのかもしれませんが。

終盤では1970年式メルセデス・ベンツ・280SEカブリオレの後部座席に座り市井に手を振っていました。なお、作品と関係ない余談ですがメルセデス・ベンツの車種ではこのクラスのオープンモデルは280SEカブリオレの生産終了後2015年に
Sクラスカブリオレが登場するまでブランクがあったりします。
それにしてもあのくだりはヒトラーがのし上がってることと世界情勢の行く末という意味で怖かったなあ…。
続いて『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』について。
本編に関しては突っ込みどころがなかったわけではないにせよ自分にとっては十分アリでしたし
FF15がやりたくなります。
主役二人の吹替えに関しては世間的な評価は不明ですが全体的にはそんなに気にならなかったです。ただ、綾野剛さんはだいたいこういうもんだろうと思うのですが忽那汐里さんは声質の所為なのか綾野さんと比べると「あれ?」って感じでした。
本題ですが、こちらも車は主体ではないですが『帰ってきたヒトラー』と比べるとそれ目当てに観ても楽しめる気がしましたし後述しますが1台は特筆に値すると思います。あと、ナンバープレートのデザインが日本のそれっぽかったのが地味に目につきました(現状の日本の奴とは仕様は違いますが
希望ナンバーにアルファベットが加わるという話を聞いた後だと「現実もあんな感じになる可能性が微レ存…?」って思いました)。
とりあえず
FF7ACと比べて車両デザインは現実に存在するものに近くなってる気がしました。まあ自分の目が節穴なのかもしれませんし、上流階級の人物用車両は「ベンツやマイバッハのコンセプトカーにこういうのありそう」と思いつつも一応はオリジナルですが。それ以外も大体オリジナルですし。

ただ主人公のニックス・ウリックも属している「王の剣」の一員であるクロウ・アルティウスが密偵を帯びた先で2代目シボレー・アストロっぽい車両が登場してたことはあります。

また、特筆すべきは4S型アウディ・R8でしょう。
劇中では王子の私有車(記憶違いならすみません)として登場しますが運転するのは専らニックスの上司であるタイタス・ドラットーです。
前半ではニックスと遭遇した際に彼を助手席に乗せて王室に向かっていた(その時にニックスは国民の実情を目にすることに)ほか後半では国王であるレギス・ルシス・チェラムの令嬢であるルナフレーナ・ノックス・フルーレとニックスが逃げた先の広場にも乗り付けていました。
その後ニフルハイム帝国の将軍であるグラウカの正体がタイタスであることを知ると、妹の様に思い入れがあったクロウの死で不信感を抱き一時「王の剣」を離れるもその後改心し戻ってきたリベルト・オスティウムがニックスからルナフレーナを託された際にこのクルマを駆けて王室に向かいます。
リベルトのドライビングテクニックが地味に高いということなのか途中で戦闘で生じた瓦礫を躱したり、タイタスがクルマの前に立ちはだかり妨害を試みるもルナフレーナにハンドルを任せてリベルトが壁に接触させながら交戦し、それから橋から橋に猛スピードを出して飛び移り退けました。その後は何事もなく無事到達することができましたがほとんど無傷でした。一部で「R8最強説」と言ってた人がいましたホントそうだよw

なお、日本では公開4日前のワールドプレミアと同日に販売が開始された代物ですがパンフレットによれば戦闘シーンに車を登場させると決まった際に激戦の中を走破するにはスーパーカーがいいのではと考えていたところにR8が2代目にフルモデルチェンジする話を聞き
クアトロシステムの先進性も物語に合うと考え起用されたとのことです。それに加え富士スピードウェイで実車を走らせたり、
劇中と同じデザインの実車が製作されワールドプレミアでも登場してたりします(上画像の市販仕様と比べるとわかるかもしれませんが、ホイールデザインも違いますしドア後部やフロントのパーツに紋様が設えられています。但し劇中では左ハンドルなのに対しこちらは日本仕様がベースの為か右ハンドルです)。
これもアウディジャパンの協力のおかげなのでしょう。劇中でもよく見るとアウディの広告がありましたしエンドロールでも特別協賛の形で載ってた記憶があります。
(11月18日追記)
1台実車が製作されたのは先述の通
りですがなんと5000万円の値で売られることとなったそうで、11月21日から受付が開始され抽選で誰に当選するか決めるとのことです。
またそれに際し
スペシャルサイトまで開設されています。そのサイトによれば割と裏設定が練られてるようです。

「日本映画」「2017年モデルが近日発売される」「
先進的な四駆システム搭載車」という意味ではR35型日産・GT-Rもよかったんじゃないかという思いも一時は抱いていましたが作品の雰囲気もあるのでR8でよかったでしょう。それに好きな車種ですし活躍が拝めたのは俺得です。それもマーベル・シネマティック・ユニバースのチョイ役的登場と比べると多かったですし。
あとボディカラーこそ黒もありますが紋様をどこに設えたらいいんだろうって後で思いましたし。

あと、エンドロール後には
レガリアが登場していたので「エンドロール後に帰らなくてよかった」って思いました。
車両に関してはリンク先にあるので説明は割愛するものの、劇中ではゲーム版における主人公でルナフレーナの婚約者となるノクティス・ルシス・チェラムとその仲間3人(プロンプト・アージェンタム、グラディオラス・アミシティア、イグニス・スキエンティア)が乗っていましたがガス欠に陥っていました。とりあえず、ちゃんと給油しておけよww
あと、乗っている人間がチャラく感じます(すみません)が次期国王ですし、後部座席に乗ってるのがヒトラーだったらマジで怖いのでまあそれよりかは…です(大体そんな想像すな)。
なお、
車両のモデルが何か考察された方もいるそうです。流石の自分でもここまで考察できなかったので「これは凄い!」と思ったのと、「これで5000万円なら高くはないだろう」と自分は思いました。いや、金銭感覚に自信はないので実際はどうなのかわかりませんが。

そもそもキャデラック・シエルは存在すら知りませんでしたが、なんていうかレガリアにせよシエルにせよ「パレード車にこういうのありそう」と思いました。ただ、高級車には「
ランドレー」という形態が存在するのでおかしな話でもないといえるでしょう。
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劇中車 | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2016/07/22 18:38:58