
シリーズ3作目の公開記念ということで。まあ、『インフェルノ』は未だ観られてないですが(執筆時点で地上波放送されてた『天使と悪魔』を観終えた後だったので)。
原作はダン・ブラウン氏のミステリ推理小説(なお、『ダ・ヴィンチ・コード』と『インフェルノ』の間に『
ロスト・シンボル』が執筆されており、こちらも映像化計画がありますが実現していません)で、自分は原作未読なので何とも言いかねますが耳に入ってる評価を聞く限りではその時点から描写などの点で香ばしさを含んでおり(原作はブラウン氏曰く事実に基づいてるとのことですが仮説の一部は2016年10月時点では史料不足もあって確証が持たれていないそうです)それは映画版でも大体同じようです(そのうえ原作は『天使と悪魔』が1作目なのに対し映画版だと同作を2作目とし1作目は原作2作目である『ダ・ヴィンチ・コード』にしてることから『天使と悪魔』の方は脚色が加えられています)。かくいう自分でも「もしかしたらガチかもしれんが半ば陰謀論じみてないか」と話半分に思ったぐらいなので。
とはいえ個人的には前述の想いを抱きつつも「へぇこんな仮説もあるのか」「仮説の信憑性は兎も角としてそんな法があるのか」って感じですしロン・ハワード監督の手腕なのか結構面白かったですけどね。ただこういった分野への興味のある人や自分みたく「突飛でも別にいいもん」って人じゃないと真面目に観るのは苦行になることでしょう。
あと、「ある意味で人間って怖え…。途中から誰を信じればいいのかわかんなくなったよ…」ってなりました。

ここから本題です。まずは『ダ・ヴィンチ・コード』から

宗教象徴学専門の大学教授であるロバート・ラングドンが冒頭の殺人事件の被害者の孫娘であるソフィー・ヌヴーと共にルーヴル美術館(なお、被害者は同美術館館長)から逃げる際にシルバーの2003年式スマートフォーツークーペを用いて追ってくる警察から逃げていました。
2人乗りマイクロカーの先駆的存在でボディサイズが小さいこともあってトラック2台の間の狭い間隔を掻い潜り、追うパトカーが通過できず手を拱いてたのは割とツボです。
まあ、その際に助手席側のドアミラーが破損しましたし最終的に乗り捨てましたが(『エクスペンダブルズ2』でも散々な使われ方してたのをふと思い出しました)。つーかバックで逃げるって結構あぶねえ! 半ばしょうがないところはありますしカーアクションは自分の好物なのですが、通行人とかお構いなしだったらちょっと考えてしまうところはあるので(別作品で恐縮ですが『SCOOP!』も実をいうとそこは引っ掛かったんだよなあ…)。

シオン修道会メンバーのアンドレ・ヴェルネのもとをラングドン教授とソフィーが訪れるもラングドン博士が事件の犯人と踏んで追うベズ・ファーシュ警部が迫ります。その際ヴェルネは黒の1996年式メルセデス・ベンツ・Vario(理由不明ながら日本未導入だったのではじめはわかりませんでした)に二人を乗せ匿います。
ところが匿った後、実は遺品を狙っていたヴェルネが本性を現し(なお、
原作ではそういったことはなさそうです)窮地に陥りそうになるもなんとか彼を倒しそれから同車に乗って旧友で宗教史学者のリー・ティービングの邸宅に向かいます。その後は警察や事件の真犯人でオプス・デイ(
なお、実在する組織ですがカルトではないことに注意)に属する殺し屋のシラスという男が現れたこともあり邸宅敷地内でそのまま乗り捨てられています。

ティービングの邸宅に辿り着いた警察の追手からラングドン教授・ソフィー・ティービングと彼の執事であるレミー・リュガルテが逃れるにあたりグレーの2002年式ランドローバー・ディフェンダー110を用いていました。
オフロード走行に長けてるだけあって森林の生い茂る山野を突っ走り舗装路に逃げることができるのはディフェンダー様様です(追う警察は捜査車両がオフロード走行に向いてないこともあり取り逃さざるを得ませんでした)。あと英国への造詣を考えるといい選択です。
それだけに現実において各国の軍用車両や警察、消防車両に用いられることもありますが衝突安全基準や排ガス規制への対応が難しかったとはいえ生産終了が惜しまれるクルマです。

その後ロンドンに辿り着くも現地警察が先回りしますがティービングとリュガルテの機転で逃れます。
その際ラングドン教授とソフィーは黒の1979年式デイムラー・DS420リムジンの後席レッグスペースに潜んでいました。窮地を脱した後「後部座席はどうだ」とティービングに冗談交じりに訊かれていましたが、まあ幾ら上級車種でも狭いレッグスペースですからねえw

しかし警察から逃れたのも束の間でリュガルデが裏切りティービングを黒の1972年式デイムラー・ソヴリンのトランクに押し込めます。普段は無用の長物呼ばわりしてたのが皮肉な形で役立ったようです。

またソフィーの両親はブラウンの1973年式シトロエン・DS20に乗っている時にトラックと正面衝突する事故により命を落としてしまいます。

他にシラスは黒の2002年式ルノー・ヴェルサティス(傘下である日産自動車の車種との競合を防ぐために日本未導入だったのではじめはわかりませんでした)に搭乗しラングドン教授とソフィーを追っていました。

続いて『天使と悪魔』。

ローマにおいてジェンダルメリア(ヴァチカン警察)の警部であるオリヴェッティ(なお、原作ではスイス衛兵長とのこと)が黒の2009年式ランチア・デルタを足車に使っていました。立ち位置もあってか前作の登場車両と比べると頻繁に登場し見せ場もあった感がします。
なお、先代・先々代モデルと違いこの代は日本に正規導入されてないので入手しようと思っても恐らく困難です(少数ながら並行輸入はされてるそうなので不可能ではないですが)。

なお、シーンによっては黒の2005年式アルファロメオ・159がデルタと共に走行してるシーンもありました。
本作の前年に公開された『007 慰めの報酬』でもイタリア・シエナのシーンで登場してましたが、イタリアにおいてはパトカーや官公庁の車両として用いられているそうなので日本におけるトヨタ・クラウン、米国における3代目ダッジ・チャージャーみたいなものなのかもしれません。まあ、現在では生産を終了しジュリアにバトンタッチしてるのでパトカー等もそちらに移行するのかもしれませんが。

3人の枢機卿が犠牲となり、次いでバッジア枢機卿が四大河の噴水に沈められ水死させられそうになった際に実行犯が用いていたのはグレーの1986年式フォルクスワーゲン・タイプ2(この代は所謂「ヴァナゴン」)でした。
車両通行禁止区間だったためにその時ラングドン教授に同伴していた警官二人が取り締まりのため近寄りますが殺害され応援に向かった警官も同じ運命をたどることとなります。それから犯人らはヴァナゴンで逃走しますがラングドン教授は追うのを諦め噴水に沈められた枢機卿を助け出しました(終盤を観るにその判断は間違ってなかったかもしれません)。また警察側も追跡は進めていたようです。

『インフェルノ』は未見ですが観たら覚えてる範疇で書きます。
因みに原作ではラングドン教授の愛車がサーブ・900Sですが劇場版では登場しませんでした。あと、AT限定免許だそうです。
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劇中車 | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2016/11/03 18:43:33