
2002年に公開された香港ルノワールの代表的作品である『インファナル・アフェア』及びその米国版リメイクで2006年に公開された『ディパーテッド』を観たので。
個人的な感想としてはどちらも終盤で警察側に潜入した主人公(前者はラウ、後者はサリバン)以外にも少なくとももう一人登場していたこともあって「とどのつまり、警察とマフィアとで差なんてなかったのかもしれない」って感じです。
まあ、上辺だけ見た感じなので実際のところは違う意味合いなのかもしれませんが…。それに両者とも主人公がマフィア側に潜入した方(前者はヤン、後者はビリー)を射殺した人物を殺してますが、是非はともかくとして前者は「善人になる為」なのに対し後者は観てる間は気づかなかったのですが「性根の腐った野郎が自己保身の為」といった違いがあるそうですし。ただ前者でも結局のところ「保身のため」と言えますし意味合いは同じなのかもしれません。だからこそラストのラウの心中は複雑だったことでしょう(一方でサリバンの場合のし上がること一筋だったのでそんなところはなかったように見えます)。
あと自分の勘違いかも知れませんが、前者だと「死ぬより生きることが難しい」みたいな感じなのに対し後者は「生きるより死ぬことが難しい」「皆いつか突然死人(ディパーテッド)になるし死んだら皆同じ」みたいな感じとなっていた感があります。故に前者だと警官として苦悩したヤンは死して救われ後者だと何の前置きもなく皆次々と死んでいったようなところがあったといえるのかもしれません。
いずれにせよ1作で完結した『ディパーテッド』と違い『インファナル・アフェア』に関しては2・3作目未見なのでそっちも観ていれば印象は変わるのかもしれません。
あと同じくリメイクとして2012年の日本のドラマである『ダブルフェイス』もありますがあちらは未見なんだよなあ…。うっかり気づかず後編から借りてしまい観ずに返却したはいいのですがその後ツタヤディスカスの利用を一時停止してしまったので。
前置きが長くなりましたがここから本題です。
まずは『インファナル・アフェア』から。なお、2・3作目も観たら追記します。

序盤の麻薬取引の際にマフィアの一員は黒のE-BCNR33型日産・スカイラインGT-R(年式はわかりませんでした。なお、ウィンカーの形状を見る限りチューニングされている模様)を用いていました。日本以外では売られてなかった記憶があったので「なぜ香港に?」と思いましたが
売られていた様なので問題はなさそうです。ましてや1997年までは英国統治でしたし(英国では画像の個体の様に正規輸入されていたそうで)。とりあえず、スポーツカーに乗ってるのはやはり若手だからなんでしょうねえ。そういうの好きよ。
なお、作中では街中や取引現場に向かうシーンを除き登場しませんでした。

また黒の2001年型レクサス・GS300(日本でいうトヨタ・アリスト)もマフィアは用いていたようで、先述のスカイラインGT-Rと共に街中のシーンで停められていたほか後半の警察とマフィアの大捕物の際にはラウとの協力体制をとったヤンが助手席に乗っていましたが大捕物前に立体駐車場で同車から降りてその後警察署に赴いていました。

またマフィアと警察の銃撃戦の際にヤンはマフィア内の兄弟分であるキョンの運転する黒の1993年型マツダ・626(日本でいうマツダ・クロノス)に乗り込んでいましたが、キョンは銃撃戦の際に被弾してためにのちに事故ってしまうのでした。

ほかに青の2002年式レクサス・IS(日本でいうトヨタ・アルテッツァ)もマフィアは用いてるようで、ヤンが助手席に座ってるシーンもありました。

大捕物の際、マフィアのボスであるサムは黒の1990年型日産・プレジデントの後部座席に搭乗していました。「社長」「頭取」「大統領」等を意味する車名からも解るように日産の最高級車なのでマフィアのドンが後部座席に踏ん反り返るにはうってつけと言えるでしょう。
その大捕物では警察の銃撃から逃げることを図りますが最終的に壁に突っ込んでしまいました。勿体ない気もしますが仕方ないね。

警察のデータベースから身分抹消され指名手配されたヤンが心療内科のリーのもとを頼った際に彼女は白の2002年型レクサス・SC430(日本でいうトヨタ・ソアラ)に乗っていました。
医師は稼いでるという偏見が補強されそう。(小並感)

終盤、ヤンに正体がばれビルの屋上に呼び出された際にラウは黒の2002年型レクサス・RX300(日本でいうトヨタ・ハリアー)で乗り付けていました。やはり稼いでるんだろうなあ。
続いて『ディパーテッド』の方を。

ボストン南部暗黒街のボスであるフランク・コステロの愛車として赤い1994年型ビュイック・ロードマスターが登場しています。要するに『インファナル・アフェア』におけるサムと日産・プレジデントの関係とほぼ同じですが相違点としては序盤において自らがハンドルを握っていることに加え後半の警察との銃撃戦の際は壁にぶつかった後で爆発を起こしていました。
なんていうか結末的にアメリカらしい気はしますwwなお、降りて逃げるのも元ネタ通りですが元ネタが回想を経た後に射殺したのに対しこちらは諍いを経た末に何発も撃っている上にコステロも応戦しようとしてました。

ちなみに序盤においてロードマスターの前に白い1992年型シボレー・シェビーバンが登場していましたがおそらく極秘捜査の為だったと思います。

ビリーに潜入捜査官の任を与えたクイーナン警部がマフィアに甚振られた末に転落死させられた後の銃撃戦の際にマフィアが用いていたのはグレーの1997年型シボレー・エクスプレスでした。
元ネタではセダンなのがミニバンである辺りアメリカらしいといえばらしいです。

そのほかにビリーがクイーナン警部に詰め寄るシーンがありますがそのシーンにおいて黒い1999年型フォード・クラウンビクトリアが登場しています。米国じゃタクシーや捜査車両等に用いられてます(日本でいえばトヨタ・マークII、トヨタ・クラウン、日産・セドリックみたいなもんです)し『TAXI NY』でもタクシーのベース車両に用いられてるので「まあ使うやろうなあ」って感じです。
なおこのシーンは元ネタにおいてヤンがビルの屋上でリョン警視に詰め寄るシーンに対応しますがこちらは池の畔ですし警部の部下であるディグナム巡査部長もいるという相違点があります。

記事は以上ですが、なんていうかどちらも登場車種に国柄が出てるなと感じます。
『インファナル・アフェア』の場合、日本車の比率が多いのは驚きでしたがこれも親日国だからなのかもしれません。あと英国統治国だったからか全体的に右ハンドルです(それも日本車の多さの理由かもしれません)。
『ディパーテッド』の場合、米国車の比率が多いですしこちらの場合「わかるなあ」って感じです。あと、バンタイプが多いですがセダンタイプでも「いかにもアメ車だなあ」って感じです。
まあ一応どちらもそれ以外の国籍の車両も登場してるので一概には言えないんですけどね。
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劇中車 | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2016/11/13 23:00:48