
※元記事は2021年8月10日に執筆したものです。
8/7にIMAX字幕版を、8/8に4DX吹替版を観賞したので執筆します。
本当に観賞後に目を通すことを勧めます。
あと、
1・2・4作目、
3・5・6作目、
7作目、
8作目、
スピンオフ1作目の記事も書いてるので余裕があればそちらも。
本来日本では2020年5月22日公開のはずだったのがコロナ禍の中で他の多くの作品同様延期されてしまい(コロナはビールだけにしてどうぞ。それはともかくとして、例えば『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』も2020年4月10日の予定が最終的に2021年10月1日まで延期されています)、最終的には本作は2021年8月6日にまで持ち越されてしまったので、2020年2月の予告でハン復活を知ってかなり驚愕させられてからかなり待ちぼうけを食らう形になりましたが漸く拝める形になったのはよかったです。
作品の感想としては、僕の中ではある意味7作目よりいいかもと思いましたし、(不測の事態が原因とは言え)これが1作目の公開から20周年を記念したイベントでよかったともさえ思ってます。とにかく1~8作目・スピンオフ1作目まで観ておいた方がネタが通じると思います。
何より「ファミリーないしは家族の物語」としての要素は1作目から脈々と続いていたと思いますが、本作がその要素が一番濃厚といえるでしょう。
ハンの生存に関しては、個人的にはもう少し説明が欲しかったとは思いますが、それでも納得できないことはなかったですし「そういう背景があったのか!」という驚きはありました。あの人があそこでも絡んでいたとは。
まあ、ちょっと短く抑えます(長く書きたくなったら別記事立てます)。
(2023年5月30日)
まあ、暫くして「いや、やはり7作目のほうが至高だよなあ」とはなりましたが…。
相変わらず「無茶苦茶だろ…」とは思います(大気圏外突入に関しては「いくら何でもやりすぎ…」と冷めてしまった方もいたのは無理もないです。それでも個人的には「20年間でここまで行くとかすげえよ」という感慨のほうがどうしても先に出ます)が、コメンタリによれば磁石のくだりや大気圏外突入に関しては実は専門家を投入してて割とガチなところがあるそうです。
現実は小説より奇なりとはまさにこう言うことか。
本題に入りますがその前に。
かなり今更ではありますが、他にも僕がやってるような登場車種まとめを執筆されてる方も何人かいらっしゃるので極力内容がかぶらないようには努めます。
他の方の記事は参考にしてないのでかぶっていても偶然であることははっきり伝えておきたいことですが、それでも指摘があった場合は極力修正します。
あと極力自分で撮影した画像を利用するものの限界があるのは今更として、これまではやってこなかったですが、画像の出典も極力記しておきます。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:TerryLabonte1997Pocono.jpg
冒頭の1989年のシーンにおいて、ドミニクとその弟(ただ、サイファーの台詞から考えると、ミアにも言えることとして異母きょうだいの可能性が否定できません)であるジェイコブ、妹のミアの父であるジャックは黒いストックカー(外観上は5代目シボレー・モンテカルロ風ですが、同車種の生産期間は1995~1999年で時系列が合わないので架空のマシンの設定と考えるのが妥当かもしれません)に搭乗しています。
劇中に於いてはドミニクから失火の危険があると言われジェイコブにメンテナンスを任せた後にコースに出ますが、同じレースに参戦していたケニー・リンダーという選手のマシンに後ろから衝突された後、宙を舞いながら炎上したのでした。
この辺りのくだりに関しては1作目でも語られていましたが、20年の時を経て映像で観る事が出来たのは初めてです(個人的にはあの経緯だったら「やっちゃ駄目だしそりゃライセンス剝奪も致しかねんとは思うけどタコ殴りにするよなあそりゃ」と思います)。ただ、「リンダーという男が相手を苛立たせるような人種」であることや「ジェイコブが父親の指示を断腸の思いで実行し、兄にしっかり伏せたが故に兄弟間の確執を生む原因になってしまったこと」に関しては今作が初めてです。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Geiger_Jeep_Trackhawk,_TWB_2018,_Friedrichshafen_(OW1A0528).jpg
ローマン、テズ、ラムジーがドミニクの元を訪れた際にはグレーのWK2系ジープ・グランドチェロキーSRTトラックホークが用いられました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Jeep_Gladiator_(JT)_IMG_3988.jpg
また、ローマン、テズ、ラムジーが中南米にあるモンテキントと呼ばれる国家での救出に際に用いたのはグレーの2020年型ジープ・グラディエーターでした。
劇中では軍隊から逃げたり、敵勢車両に体当たりしてクラッシュさせるもその後落ちそうな橋を渡って国境を越えました。
なおポスタービジュアルでも登場しており、こちらではローマンが側に立っていますが、劇中ではテズが運転しています。
ドミニクのマシンとして本作でもダッジ・チャージャーが4台登場しますが、以下でそれぞれ説明します。
出典:https://aminoapps.com/c/tvdcommunity/page/item/brian-oconnor/V0vz_13etvIMpLDNqzYJmPeD6NVZa5Jwvpm
1作目から登場する黒の1970年型チャージャーR/T(ただ観たところ劇中ではチャージャー500っぽいので別個体を用いて再生させたのかもしれません)は現代パートに於いてドミニク、レティ、リトルブライアン(ドミニクとエレナの間に設けた子供)が人里離れて暮らす山中においてガレージに置かれ、その後ラストでは7作目での爆破を経て再建中の自宅のガレージに置かれていました。
ドミニクが某国独裁者令息のオットーの部下と相討ちして『007 スカイフォール』よろしく水中に沈むシーンで回想する過去のパートにおいては、ジャックが幼いころのドミニクとジェイコブに対して家族の大事さを説く際に登場しました(
なお、幼いころのドミニクを演じているのはヴィン・ディーゼル氏の長男で、リン監督の提案だそうです。そのためかよく似てます)。
個人的ににあのくだりは普通にいいシーンだと思います。まあ、「でも結構壊してるよね」と思った面もありますが、ただ壊すけどそのたびに復活させているので(ジャックがそういう意図で述べたかは定かでないものの)永遠に生き続けているのかもしれません(生物は死んだら甦りませんが、クルマとかだと甦らせることができるのがいいところだとはつくづく思います)。
出典:https://www.motor1.com/photo/5818887/1970-dodge-charger-tantrum/
またもう1台それとは別に1970年型チャージャー500(通称「タントラム」。なお、ヴィン・ディーゼル氏が過去に誕生日プレゼントにもらったという話がある為その個体の可能性はあります)を持っているようですが仕立て方は異なっています。こちらはガレージ横に置かれ、モンテキントの任務に向かう飛行場に向かう際や、トレット家と懇意にしているメカニックでドミニクが服役中はジェイコブの世話をしていたバディのもとにジェイコブの事を訊く際に用いられました。
出典:https://www.ccarprice.com/jp/dodge-charger-srt-hellcat-widebody-2021-price-in-japan-5959
黒の2020年型チャージャーSRTヘルキャットは、モンテキントでMr.ノーバディ救出の際に用いられ、敵対国軍隊に追われながら地雷原を走り抜けたり、ジェイコブの部下の攻撃でクラッシュしたレティをキャッチしたり、後述するマスタングとどつき合った末、マスタングが回収されてからは軍隊に攻撃の的にされますが、車体に橋の紐を括り付け逆バンジーし、崖にぶつかり大破するも何とか国境を越えました。
設定としては、エンジンを808馬力まで増強したうえにNOSを作動させるとさらに300馬力増強されます。因みに同車種に関しては公開後に限定発売される目論見があったのがコロナ禍の中で延期されたために順序が逆になったという話があります。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mopar_Nationals_2014,_Herten_(36495482713).jpg
シルバーの1966年型チャージャーは厳密にはバディの所有車ですが、娑婆に出たドミニクが改造し、後述する92年型マスタングとストリートレースをした際に用いられました。
旧い車であることに加えてジェイコブもストリートレースではこの時点で負けなしであったため余裕を見せたジェイコブでしたが、ドミニクがNOSをタイミングを焦ることなく作動させ勝利しました。
出典:https://autobala.com/dom-charger-get-fast-furious-9-mid-engine-hellcat-v8-swap/34072/
黒の1968年型チャージャー(通称「へレイシャス」)は、スコットランド・エディンバラにジェイコブが潜伏した際にドミニクが彼を追う際に使われ、ジェイコブを確保するもオットー率いる軍勢が奪還した後はジョージア・トビリシにおいてファミリーとともに「アルマジロ」と呼ばれる敵勢の武装車両を追跡し、その過程で内蔵している強力磁石で追走車両をいったん引き付けた後で離してクラッシュさせたり、レティの搭乗するノバSSとともに敵勢のE60系BMW・5シリーズ(シリーズではモブ車両としてよく登場しているような感はありますが御愛嬌)をクラッシュさせたり、後述するGRスープラとともに「アルマジロ」を食い止めようとしたりしていました。「アルマジロ」を横転させた後はオットーとサイファーの計画を食い止めるためにドミニクがジェイコブにハンドルを任せ、すべてが解決した後はジェイコブがドミニクにキーを返そうとしますが、ドミニクはかつて自らが1作目でブライアンからスープラのキーを渡されたときと同じくジェイコブにキーを渡して逃がしました(あのくだりは如何に亡父とブライアンを尊敬していたかがわかるシーンだと僕は思います)。
これまで登場したチャージャーは元々の車両同様エンジンはフロントに搭載していましたが、この車両はリア
ミッドシップに変更されているようです。また給油口がフォード・GT40やポルシェ・ケイマンなどのようにフロントサイドフェンダーの位置にあります。なお、こちらはポスタービジュアルでも登場しています。
ここまで行ったら別車種でいいんじゃねえかという意見もあり、御尤もとも言えますが、それでもチャージャーにこだわるのはロマンかもしれません(歴代シリーズでも一番バリエーションが多いです)し、ドミニクらしいアイデンティティといえるでしょうし、そしてドミニクがそこまでこだわるのは亡父の影を追い続けていたということでもあったものと思われます。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:YAMAHA_YZ450F_2010-1_Yamaha_Communication_Plaza.jpg
レティのマシンとしてはヤマハ・YZ450F(モトクロス競技にも用いられる代物ですが、画像の個体が合ってるか不安です)が登場しています。
先述したとおり、ジェイコブとの闘いの際にクラッシュさせられていました。こちらもポスタービジュアルで登場しています。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:2016_Ford_Mustang_Shelby_GT350.JPG
ドミニクの弟であると同時にミアの兄である、ジョン・シナ氏が演じるジェイコブ・トレットのマシンとしては青にボディカラーに白いストライプの入った2015年型シェルビー・マスタングGT350が用いられているようですが、ボンネットはGT350スーパースネークのものに付け替えられてるっぽいです。また設定ではエンジンを790馬力まで増強したうえにメタノール噴射装置も搭載しているようです
劇中ではモンテキントにおいてレティがクラッシュさせられたのを先述したチャージャーSRTヘルキャットがキャッチした後で登場し「アリエス」を奪い逃走した後にチャージャーSRTヘルキャットとどつき合ったり、メタノール噴射装置を作動させて崖から飛び降りたと思ったら磁石付き飛行機にキャッチしてもらっている様が描かれているほかポスタービジュアルでも登場しています(それにしてもビジュアルにおけるシナ氏の腕はなんとも逞しいです)。
これに関して、車種がチャージャーとマスタングであることから「『ブリット』を意識したのかな」との意見もあり感心させられたこともあるほか、ジョン・シナ氏は
かつて2代目フォード・GTを購入したものの「納車後2年間は転売禁止」という規約を破ってフォード・モーター社に訴訟を起こされたこともある(後に売却益を寄付することで和解)という経緯も関連してるのではという意見もあるそうです(後者の気がしますが、飽くまで個人的推測なので外れていたら申し訳ございません)。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1992_Ford_Mustang_LX_Hatchback_(14413806914).jpg
また過去の回想では緑色の1992年型マスタングも登場します。先述した1966年型チャージャーとストリートレースを行い、ゴールが見えてきたところでNOSを作動させますがドミニク曰くタイミングが早かったようで、タイミングを焦らず作動させたドミニクに敗北、悲痛の叫びをあげながらレース前の約束通り「走り去って二度と姿を現さない」事態となりました(後のシーンを観るにジェイコブはこの時のことを根に持っているようですが、父親を悪意で殺したと思われ追放されたとなると悲憤も致しかねないのかもしれません)。
地味にモンテキントの時と(年式は違えど)車種が同じなのが個人的には因縁がかってる感があります。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1984_Pontiac_Fiero_SE_(32882138726).jpg
3作目にて登場したショーン、トゥインキー、アールがロケットエンジンを搭載した実験車両のベース車両に用いたのは赤の1984年型ポンティアック・フィエロでした。
これに関して、当該車種は外観は評価されながらも搭載する2.5L直4エンジンが低速トルク重視の設計ということもあって性能が高いと言えない面(更にコンロッドの作りが悪く折れてブロックに穴をあけてオイルを排気系統へ流出させて出火させてしまう事故も相次ぐ始末)があるものの、ミッドシップレイアウト+軽量というパッケージに加えて低価格であったことから販売台数は多く、また流通中古車も安価でかつ樹脂製ボディであったことから改造のベース車両として用いられるケースもある(
スーパーカーのレプリカのベースに用いるケースも少数ではないようです)そうなので、そこのところが背景にあるのかもしれません。何れにせよ、個人的には面白いです。
劇中に於いてはドイツ・ケルンの実験場で実験中の3人の元にローマンやテズが訪れた際、飛行機の離陸と同時に走行実験(リモコンで遠隔操作して無人走行)を行い成功したかに思えましたが、その前にショーンがアールの言いつけを聞いていなかったことが起因したのか程なくして爆発してしまいました。
その後、今度はセラミックコーティング等の強化を加えた上でオットーらの計画を阻止するため、ローマンとテズを乗せ5万フィートの上空から大気圏外へ打ち上げられました(打ち上げ用の飛行機にはショーンとアールが搭乗)。
いや、もしかするとこればかりは流石にCGを使ってるのかもしれないですが…すげえわマジで。ついに大気圏外まで行っちゃうとは。
大気圏外まで到達後目的の衛星に到達し破壊しようとしますが、打ち上げ時の衝撃で故障したことで特攻し破壊したのでした。
特攻に関してはローマンの提案でテズの方がビビっていた感がありましたが、ローマンはこれまでが運がよかっただけで今度ばかりは本当に死ぬかもしれないと思いながらも自らの命を引き換えにしても大勢の命を守れるなら甲斐があるとしテズも提案に乗って実行したのでした(何気にカッコよく、そして哀しく感じました)。それでも「どうせ死なないとは思うけど…。本当に死んだら辛い」とは思っていましたが、幸い杞憂で(そりゃそうだ)後に人工衛星に救出されたのでした。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Noble_M600_Carbon_Sport_(8727178385)_(cropped).jpg
スピンオフ1作目で脱獄したクィーニー(これまでのシリーズでは「マクダレーン」の名でした)のマシンとしては紫のノーブル・M600が用いられ、劇中ではロンドンでの宝石泥棒の際にキーを盗んで逃走を図るも突然ドミニクが現れると彼を助手席に乗せ、路地裏に差し掛かるあたりでドミニクにサイドブレーキを引かせバックしながら警察車両を振り切ったりしていました。その後、オットーの作戦もあって彼のいる某国領事館まで連れていって去りましたが、クィーニーが去り際にはドミニクを心配する言葉をかけていることに加え、彼女の仲間をSAT隊員に擬装させるといった対応策を練っていたのでいい味方に恵まれていたということかもしれません。同車種は2009年に英国ノーブル社が発表した同社の旗艦車種で、ボルボ製4.4リッターツインターボエンジンをミッドシップ搭載しています。
またポスタービジュアルにも登場していますがこちらでは何故かラムジーが側に立っています。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:DAF_LF_2005.jpg
そのラムジーはハッキング担当ということもあってかこれまで運転の描写がなかったですが、本作においては免許を取っていないことが判明します。
それでもオットーを追尾するに当たってドミニクの指示もあって動線上にあった敵勢の黄色いDAF・LF45(直前にはローマンとテズが配達トラックに偽装しているのに気づくも荷台上で敵と交戦寸前でした)を運転することとなり、不慣れな操縦により一般車両を巻き込んだり、誤って磁力装置を作動させたり(因みにそのさなかに子供たちの持ち物が吸い寄せられるシーンがありますが、
子供の一人はジョーダナ・ブリュースターさんの息子です)しながらもなんとかオットーを食い止めた後、磁力装置を駆使してジェイコブも確保しました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Honda_NSX_(4AA-NC1)_front.jpg
エディンバラでローマンが運転しテズが助手席に座って移動していた際にはシルバーの2代目アキュラ・NSX(上画像はホンダブランド)が用いられ、ポスタービジュアルではテズがぞの横に立っています。
これに関しては
リュダクリス氏がアキュラ(本田技研がアメリカ・カナダで展開する高級車ブランド)のファンで2作目でも初代NSXに搭乗していた(そもそもこの時点でファンであるのが高じていたのでしょう)という縁があったものと思われますが、個人的にはワイスピシリーズで拝みたいと思っていただけに出してくれてよかったです。
ただ2022年には命脈が切れるみたいなのでそれが残念です。まあリアルで公道で見かけたことは一度もなかったぐらいですから…(ディーラーやイベントでなら見かけたことがあります。現に上画像は鈴鹿サーキットで撮影したものです)。
そもそも元車種は2021年8月時点で2420万円する代物ですし、性能的には無理もない価格ではあっても、買うには高いorその価格なら別の選択肢をとるとして二の足を踏んだ方が少なくはなかったのかもしれません。
(2023年5月30日追記)
あまりにも遭遇する機会の少ない車種なので2023年1月に森ノ宮駅付近で見かけた時は驚きました。
まあそれは兎も角として「NSXの命脈が切れた後はシビックタイプRなんてのも…」と思ったりはしますが、リュダクリス氏が関心なかったら不適当ですし何より近年だとSUVに乗る機会のほうが多いので命脈が切れてもなんとかなりそうです。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Jaguar_XE_SV_Project_8.jpg
敵の一人であるオットーのマシンとして青のジャガー・XE SVプロジェクト8が登場します。
同車はジャガーにおいては中級に位置する「XE」をベースにV型8気筒5リッタースーパーチャージャー付、最大出力600馬力に最大トルク700Nmを誇るエンジンを搭載する化け物で、世界限定300台発売されたレアものです。
なお、価格は2181万円です(通常モデルは2021年8月時点で569万~653万円)。こんなの持ってるのすげえわ。
劇中に於いてはラムジーの運転するLF 45に追われながらもジェイコブとの合流を図りますが、最終的に同トラックに追突され阻止されました。
先述の生産台数と価格を考えると勿体ない気がします(価格に関しては先述のNSXの例があるにせよ、あのクルマは限定発売ではありません)が、悪者の野望阻止のためならしょうがないでしょう。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Osaka_Auto_Messe_2016_(9)_-_Toyota_86_GT%22Yellow_Limited%22_(DBA-ZN6).jpg
ドミニクとの争いの最中、ジェイコブは一般人所有の赤い2012年型トヨタ・GT86(日本におけるZN6型トヨタ・86。画像もそちらの仕様)を奪い逃走を図りますが、ラムジーの運転するトラックの強力磁石に引き付けられます。
ジェイコブを確保できたのはいいですが、所有者涙目でしょうねえ…wなお、この撮影で4台の車両がお釈迦になったそうです。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:BMW_7er_(E38)_20090314_front.jpg
ハンが東京に移住し、そこでMr.ノーバディからの指令を経て「アリエス」開発者の娘・エルと出会うまでの話にあたってエルが11歳のころの話が出ますが、その時点でエルの両親はE38系BMW・7シリーズ(すみません、色は失念しました)に乗っているようです。劇中、ハン以外の「アリエス」を狙う賊により爆発させられエルの両親の命を奪ったのでした(エルは直前で難を逃れました)。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1970_Chevrolet_Yenko_Nova_SS;_Annandale,_MN_(28397315437).jpg
トビリシにおいてレティがラムジーを助手席に乗せ1968年型チャージャーとともに「アリエス」やエルを奪還する際にはシルバーの1970年型シボレー・ノバSSが用いられました。なお、ポスタービジュアルではミアの後ろに置かれていました。
作中では、オットーの部下の車両に後ろから突っ込まれるも離れた後磁石でくっつけたあと離してぶっ飛ばしたり、窮地に陥ったジェイコブを救うにあたってE60系5シリーズをくっつけてオットーの部下・スーに放り投げたりしていました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Toyota_GR_Supra_SZ-R_(3BA-DB82-ZSRW).jpg
ハンのマシンとしてオレンジのボディカラーにセンターはブラックにしたA90系トヨタ・GRスープラが登場します。ハンの性格上外観上もゴリゴリに弄ってそうですが、撮影時点でそういったパーツがチューニングメーカーからあまり出てなかった感はあるので致しかねません。とはいえ、ホイールはHRE製のものに履き替えられ、搭載しているBMW・B58エンジンを元々の340馬力から600馬力まで増強していたりはします。カラーリングは3作目でハンが乗っていたRX-7のカラーリングオマージュの性格が強いでしょうが、「オレンジのスープラ」という点では1作目でブライアンが乗ったA80系スープラのオマージュの性格もあるのかもしれません(なお、予告におけるハンの復活以前から
一部で判明していましたが、それでも公開されている撮影風景での使用個体が黒ストライプの入っていないものばかりで目に留まる機会が少なかったこともあって判明迄はブライアンに関する人物が乗るのではと推測されていました)。ただ、日本国内においては
日本公式Twitterと亀田製菓のTwitterでのやり取りに於いてハンがポスタービジュアルで手に持っているのが柿の種だったこともあって「あのカラーリングは柿の種だった…?」とネタにする人も中にはいたりします。
余談として僕の印象を付け加えれば、GRスープラに関しては「できればBMWとの協業(A40/50系やA60系はセリカの上級仕様、A70系とA80系はソアラの姉妹車の関係だったので完全に内製でしたが、A90系はBMW・Z4とエンジンやシャシーを共有)でなく完全にトヨタによる内製だったらよかったけど、協業してでも直列6気筒エンジンに拘ったのは流石(そもそも、エンジンやプラットフォームを共通としたことを決めた後の開発は別々なので姉妹車というのは語弊が生じる面はあります)」「ワイスピシリーズで出してくれたのはよかった」という感じです。
因みに当該車種は歴代初の直列4気筒モデル(上画像)も設定されていますが、劇中車は6気筒モデルで日本でもイベントで展示される機会が2021年8月時点であるほか、トヨタ公式も宣伝に於いて意識していました(上映像)。また日本国内でも
元は白かった個体をハン仕様のカラーリングにしたレプリカが制作された例があります(実際の仕様とはやや異なるものの結構意識している感はあります)。なお、
公開にあたりイオンシネマ新潟南にて期間限定展示されました。
前置きが長くなりましたが、劇中に於いてはエルを救出するにあたってミアを助手席に乗せ(1作目ではA80系スープラの助手席に座っていたことがあるのを思い出します)4作目さながらのスピンターンを決めた後で強力磁石で敵勢の車両に張り付いていたほか、窮地に陥りながらもドミニクとレティの機転とミアが引っ張り上げたおかげで救出されたジェイコブを逃がすにあたり磁石でくっついたままだった同車に彼が搭乗して一旦は隊列から外れます(この逃亡幇助のくだりは、もしかすると1作目ラストのブライアンとドミニクのくだりのオマージュかもしれません)が、状況を傍受していたジェイコブ(この辺りのくだりは一部予告でも用いられており、「もしかしてGRスープラに乗るのハンじゃなくてジェイコブだった…?」ってなりましたが、半ば当たっていたようです)がレティの代わりにドミニクに加勢するために戻り、1968年型チャージャーとともに「アルマジロ」を食い止めようとし、横転に成功しますが大破してしまいました。
(2023年5月30日追記)
これに関しては、チャージャーと比べるとスープラが小型だからかもしれません(少なくとも元車種だと前者が5,155mm×1,910mm×1,370mmで後者が4,380mm×1,865mm×1,290mmですが、改造されてるので劇中車両に必ずしも当てはまるものではありません)。
元車種は2021年8月時点で731万3000円する代物(ただ、BMWとの協業するにあたっての経緯を考えると実はこれでも抑えられた方とのこと)ですし個人的にはなんだかんだ言っても好きな車種なので何とも勿体ない気がするのですがそれはともかくとして、ジェイコブの方は大破する前に脱出し、ドミニクのチャージャーに拾ってもらい「アルマジロ」の下敷きになるようなことはありませんでした。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:2017_Ford_GT_front.JPG
出典:1967 Ford Fairlane GT coupe (5409659041).jpg
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Datsun_240_Z_Sport_dutch_licence_registration_AM-49-54_pic4.JPG
ラストの(かつては1・5・6・8作目でも描かれた)ファミリーのバーベキューシーンでは
青黒(すみません、間違えていました。2021年8月24日追記)の2代目フォード・GT、青の1967年型フォード・フェアレーン、オレンジのボディカラーに一部黒色の入ったS30系ダットサン・240Zが停まっていました。
所有者が誰か描かれていませんが、240Zに関してはカラーリングに加え、
中の人が「Fugu Z」というS30系フェアレディZをベースとしたチューニングカーを製作していたことから推測するにハンの愛車かもしれません(ていうか「Fugu Z」そのものかもしれません。ただS30系フェアレディZの場合は、
レース専用仕様として作られその後一部が公道走行可能に仕立て直された「Z432R」グレードがオレンジのボディカラーに黒いボンネットなのでそっちを意識したとかの可能性はあります。或いは「そもそもハンはZ432Rが好きでそのあまり自分の所有するクルマも意識している」ってことかもしれません)。
(2023年5月30日)
オレンジ×黒のカラーリングに関しては元々3作目にRX-7を登場させるにあたって夜のシーンで映えるようにするためというのがきっかけのようです(上映像5:45あたりから)。
フォードGTに関しては先述の経緯からジェイコブかもと思ったりしましたが、姿が確認できないのと逃亡中であることを考えるとないでしょう。
フェアレーンは本当にわからないですが、5作目で黒の1963年型ギャラクシーに乗っていたテズかもしれません。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Nissan_SKYLINE_GT-R_V-spec_II_MY2000_(1).jpg
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Nissan_SKYLINE_GT-R_V-spec_II_MY2000_(2).jpg
そして、スタッフロール直前で青いBNR34型日産・スカイラインGT-R(但しリアナンバープレート両脇を見るに4作目同様ER34型スカイライン25GT-tをスカイラインGT-R風にしたものをBNR34型スカイラインGT-Rの設定にしてるものと思われます)が現れます。
誰が乗ってるかと訊かれれば、姿を現すことはないものの、ナンバープレートが7作目で用いられたR35型GT-Rと同じだったりなどの様々な要素から間違いなくブライアンでしょう(現さないのはやはりブライアンはポール・ウォーカー氏でなければという想いがあるからでしょう)。この演出は個人的に心憎いです。
(2022年1月23日追記)

ラストのバーベキューのシーンでは青いL316系ランドローバー・ディフェンダー90(年式不明)がミアの足車として登場していました(因みにモンテキントでの軍用車両としても登場していますが、そちらは緑色です)。
また未公開シーンではジェイコブがMr.ノーバディの一件に関わってると知ったドミニクがミアを呼んだ際にも登場していました。
以上となりますが、不十分なら申し訳ございません。
(2021年8月11日追記)
日本時間2020年2月1日に公開された予告第1弾ラスト、秘密基地に現れたのはデッカードに殺されたと思われたハンでした。そして先述のVeilSide Fotune仕様のRX-7を彷彿とさせるカラーリングのGRスープラまで登場し、GRスープラに登場するのがハンであることが判明しました。
尤も、搭乗者に関しては先述の通り前半はハンで後半はジェイコブなので実際は半分間違えていたことになるのですがそれはともかくとして、殺されたとされたハンの生存は多くのファンを驚愕させました(かくいう僕もそうです)。
何故生きてたかに関して6作目の車種まとめに於いて、9作目の車種まとめの時にでも書く旨を述べていたのでこれから経緯を説明します。
間違えていたら申し訳ございません。
6作目でジゼルを喪い傷心で自暴自棄になりながらもなんとか東京でやっていたハンでしたが、ある日Mr.ノーバディが彼の元を訪れ「アリエス」奪還を依頼しました。
実はノーバディはジゼルの上司で4作目のブラガの一件にも噛んでいました。優秀な部下であるジゼルを喪ったことを惜しみながらも一方でそんな彼女が信じたハンだからこそノーバディもまた信用を置いたとのことでハンも承諾しました。
その任務にあたり、デッカードによる襲撃を利用しハンの死を偽装したのでした。
(2023年5月30日追記)
但しこの点に関しては如何いうトリックを用いたかは作中で述べられていませんでした。そしてコメンタリにおいてジャスティン・リン監督が語ったところでは「自分もわからない」とのことでした(そもそもリン監督は最初から「ハンは実は生きていた」という設定にするつもりではなかったそうですが、電車内で関係者と話し合いを重ねるにつれて降車時にはその設定にすることにしたとのことです)。
無論このシリーズにおいてそういう点を考えるのは野暮かもしれませんし、何よりたとえ無茶な設定だとしてもハンが生きていたことは素直に朗報だと今でも思っていますが、それでもトリックの内容が言及されなかったのは個人的に作品における減点要素であるように思えてならないです。
開発者の自宅で「アリエス」を奪いますが、同じころハンとは別に「アリエス」を狙う賊がおり、その賊により開発者が爆殺されエルも命を狙われかけますがハンが賊を倒しエルを救いました。
その後、レティとミアがノーバディの残した記録をたどりやってくるまでエルを守りながら東京に身を潜めていたのでした。