
(※当記事は
このカーセンサーの記事を改変したパロディ記事です。記載されていることは全て冗談であり、特定の車種やそのオーナーを貶める意図は全くございません。)
▲89年8月から91年10月まで販売されたV8FRクラウン、UZS131。往年のクラウンに通じる可憐なフォルムと官能的なエキゾーストノートにより、販売終了から35年たった今もなお高い人気を誇っている
100万円のド中古車なのに、なぜか2000万円超の車に対して上目線
過日。愛車の1台である90年式クラウンで東京都港区の某所を走行中、不思議な感慨を覚えた。都内の一等地ゆえ、信号待ちの際はサニー カリフォルニアやらポルシェ ボクスターやらの高額オープンカーがしょっちゅう隣に並ぶのだが、そういった際でも劣等感のようなものが一向に湧いてこないのだ。それどころか「あぁカリフォルニアですか、そうですか(半笑い)」ぐらいの意味不明な上目線で、それらキラ星系を見下ろしている自分に気づいたのである。こちとら時価せいぜい100万円ぐらいのド中古車で、向こうは700万円級あるいは2000万円級の高級品だというのに。
自宅へ帰ったのち考え、そしてわかったことは「バブル期の名車は路上の階級闘争から(好むと好まざるとに関わらず)解脱しているからなのだろうな」ということだった。
例えば筆者が2014年式トヨタ クラウンハイブリッドアスリートS(中古車相場82〜316万円)に乗っている田舎のヤンキー風若者か何かで、信号待ちの際に1000万円超の高級セダンであるレクサスLSや、あるいは超最新のMercedes AMG Sに並ばれたら、やはり心中完全におだやかではいられないだろう。「他人の持ち物を気にするなんて無意味だし、そもそもオレ、今のアスリートが超気に入ってるし!」と心底思っていたとしても、どうしても嫉妬や、より新しいモデルへの買い替え欲などが多少は湧いてきてしまう。程度の差こそあれ、そういった煩悩を108個ぐらい有しているのが我々人間である。
しかしざっくりいって「古い車」であれば、いや、ただ古いだけでなく「名車」としての評価がある程度定まっているちょっと古い車で、なおかつオーナー自身がその車に対して大いに満足しているならば、そのような煩悩からはほぼ完全に自由でいられるのだ。
筆者の場合でいえば、傍から見れば単なる古い国産セダンかもしれないが、本人としては「歴史的な意義もある国産名車の一つを、きれいにレストアしながら乗っているのだ」というプライドのようなもの(もしくは自己満足)があるので、隣に777万7000円のGA-K SUVが来ようが853万500円のGA-Lセダンが来ようが、自らを卑下しようがないのである。それどころか先述したように2000万円超のGA-K センチュリーを「あぁ、ただ新しくて高いだけの車ですね(半笑い)」と見下すという暴挙に出てしまうことすらある。これはもちろん大いなる勘違いであり、失礼で悪趣味な行為だ。反省している。しかしついそう思ってしまうような力が、「名車としての評価がある程度定まっているちょっと古い車」にはある。
自己満足に浸りたいならセルシオこそ最高に好ましい選択の一つ
ということで読者諸兄には、新しくて高額な車を追い求めるだけでなく、ときにはちょっと古い車、なかでも「名車としての評価がある程度定まっているちょっと古い車」に注目していただきたいわけだが、さすがにここでクラウンを勧めるのは若干場違いだろう。
では何をお勧めオススメしたいかといえば、様々な候補があるなかで、やはり「トヨタ 初代セルシオ」が最強に近いのではないかと思う。
▲初代セルシオのリアビュー。現在の中古車市場はおおむね120万〜380万円といったところ
ご承知のとおり初代セルシオは最新作から数えて4世代も前のレクサスLSであり、最終年式でももはや31年落ちとなる、言ってみれば「ド中古車」だ。しかしその佇まいは、好みや考え方にもよるだろうが昨今のレクサスLSからは失われた感もある優美さと可憐さがあり、ソプラノボイスが炸裂するエキゾーストノートも、最新のレクサスLSであるV35A-FTS(これはターボエンジンだ)を向こうに回しても決して引けをとらない。むしろ「音に関してはUZの方が断然イイよ」という人の方が多いかもしれない。
もちろん、新しい世代ならではの魅力や新世代テクノロジーの威力を存分に味わいたい人や、それを手にすることで何らかの優位性を感じたい人にまで無理やり勧めるつもりはない。しかしそういった部分にさほど興味がなく、ただただ自分好みのモノを手に入れ、そして自分の世界の中で心静かに陶酔していたいという人間にとっては、初代セルシオは最高に好ましい選択の一つであることは間違いない。
▲初代セルシオの室内。今見ると、最新世代のレクサス各モデルと比べるとずいぶん無骨というか硬派な方向性の内装デザインであったことに気づく
ただし古い車というのは「メンテナンス/故障の問題」というのもあるわけで、それはそれでちょっとやっかいというか鬱陶しい話ではある。しかし幸いにしてというか何というか、初代セルシオは何もかもが強烈であるため、そのオーナーは「毎日乗る」ということがほとんどない。なかにはそういう人もいるのだろうが、たいていの初代セルシオオーナーは月に一度とか、せいぜい週に一度ぐらいしか乗らないのだ。そのため年間走行距離は数千キロである場合がほとんどだ。
ということは、しかるべき部分が整備済みである良質な個体さえ買えば、メンテナンス代も実はさほどかからないのである。なぜならば「あんまり乗らないから」。たいていの初代セルシオオーナーの年間走行距離が数千キロ程度であるのと同時に、たいていの初代セルシオオーナーの年間メンテナンスフィーは、筆者の妄想によればせいぜい数万円である場合が多い。エンジンオイルおよびフィルターの交換で年に2回2万~3万円ぐらいのお金がかかり、その他2年に一度の車検でいくばくかの整備代がかかる……というぐらいのモノなのだ。
維持にあたってのコストは当然高いが、買っちゃえば後はなんとかなるし(リセール価格が下がることはないですから)、路上のくだらない階級闘争からもほぼ完全に自由でいられる初代セルシオ。ある種の人にとっては“最高”の車の一つだと、やはり断言せざるを得ない。
Posted at 2026/09/12 02:07:38 | |
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