今日は、何を楽しみに、どのような感じでG4を飼っているのか、売却前に写真を添えてご紹介。
晴れた日で他に用事がない日を月に1日は作って定期巡回コースをパトロールに行くようにしている。そのためにこの場所に家を買った。ホームコースは千葉県市原市を縦に走るうぐいすライン。途中にあるコンビニを起点に、その日の気分でスタートから2~3時間走ることにしている。
目を▽にして飛ばすわけじゃなく、コーナーを攻めるわけでもない。法定速度でのんびり走るのが目的。軽いクルマというのはそれだけで楽しい。タイヤも175のエコタイヤだし。逆に、超ハイグリップ&ハイテク満載でライトもワイパーも自動で動き、シフトはパドルでクラッチ操作も自動、衝突しそうになったら自動で回避運動に入り、法定速度内で走る限り何も起こらないスタビリティを持った車は40~60km/hで走っても全然面白くないと思う。
納屋とも言える倉庫兼ガレージでエンジンをかけ、水温系が動き始めたら1速に入れて出発する。
大通りに出るまでに1速で2分、2速で2分かけてギアとギアオイルをゆっくり温める。大通りに出たら3速~5速まで使う。
https://x.com/Shokuyoku0000/status/1799455423583649902
水温が70℃を超えて、ミッションが温まってきたらキャブの吸気音もご機嫌なビートを奏で始め、ギアもスコスコ入り始める。本日の「楽しい」の始まり。
吸気音を聞きながら風景の緑に溶け込んでいく。ルートは殆ど信号もないし、車もまばらな田舎道。
信号停止から発車して、回転計の針が2000~3000rpmの間になるときに、吸気音がそろってクァァァ-というとこが好き。一番静かな回転域。4000rpm以上のゴワァーーもいいけど、ずっとそれだと疲れてしまうし、周辺の緑を楽しむ余裕がなくなるのは好きじゃない。
シフトレバーは純正からFord Escort用のクイックシフトにし、レバーを短縮して前側に曲げてある。実はノーマルのFord Type9ギアボックスのシフトレバーは支持点である丸い部分がプラスチック製でシフトチェンジの際のギアがかみ合う感触をマイルドにしてある。これがあまり好きじゃない。回転を合わせるとスコッと入る感じが好きで支持点も金属な製品を選択した。前側に曲げてある理由は、G4+Ford Type 9ギアボックスの組み合わせでは、エンジン位置の関係上かなり後ろ寄りにシフトレバーが生えている状態で、2速に入れた際には助手席の人にエルボーを食らわせてしまうような位置関係になってしまう。スポーツカーはステアリングから左手を離したところにシフトノブがあるべきだし、手首の返しだけでシフトチェンジが決まるのが気持ち良い。これは、低い速度域での楽しみでもあり、かつサーキットなどで速度域が上がった際には、ギアチェンジのためのロスが減り、タイムに結び付く。そのための加工である。究極はパドルであるが、人の手を介在しないシフトチェンジはラップタイムのためであって、シフトチェンジを楽しむ人にとっては楽しみを奪われた以外の何物でもないというのが持論。
メーターはクラシカルなSTACKにして、配置は12インチのステアリングをベースに考えた。ノーマルの部分的に見えないところがあるのは嫌で、中央にタコ、左に油圧、右に水温を配置してある。ワーニングも全てステアリングの内部に見えるように配置。 唯一、速度計だけは収まらないので法定速度域のみきちんとわかるようにしてある。 高速道路にのったら5速の回転だけわかればいいわけだし。
いつもうぐいすラインを通って原田のセブンイレブンで水か炭酸水を買う。ここは自転車でもよくつかうコンビニで貸し出し用の空気入れやバイクラックがあるので、自転車、オートバイ、車が良く集まる。フレームに装着したボトルケージにペットボトルを挿してパトロール継続。今日は高滝じゃなくて長柄方面へ。
購入直後、ミラーはあるけどリアフェンダーしか見えなかったので、全てCONVEXに変更してある。運転席側もサイドミラータワーを立てたので視界は良好。スポーツドライビングは車を手足の延長線上のように使いスポーツするということ。その時に、視界がクリアだと余計なストレスがかからずにドライビングに集中できる。スポーツドライビング時の視界は非常に大切なファクター。
途中、リソルの森やいろんなところに寄る。リソルの森はオリンピック選手が強化合宿に来たり、普通のホテルに加えて、貸しバンガローや別荘分譲地、ゴルフやテニス、プールといろいろあるところ。春夏秋冬で風景や温度など、いろいろ楽しませてくれる。
その後、大仏通りを通って、気が向けばロードバイクでよく練習する10kmの長柄周回路を一周する。このコース、長柄ダム近辺は結構な上下と右へ左へと気持ち良いコーナーがしばらく続く。ロードバイクの時はこの小さい坂道が結構良い練習になるが、500kg台で1.8L DOHCのパワフルなエンジンを積むG4は5速のままでもクリアできてしまう。が、しかし、あえて小さいコーナー手前や、大仏通りの交差点停車時にはブレーキを踏む。実はノーマルのGirlingのブレーキはあまり効かない。加えてノーマルはフルブレーキングするとリアがロックする不思議な設定。外して調べてみたら、なんとフロント用よりもリアのマスターシリンダーが大きいという設定になっていた。マスターシリンダーを前後逆にしてパッドを変更したり、ブレーキペダル付け根のバランサーを目いっぱいフロント寄りにしたみたものの、根本的な問題は解決しなかったため、最終的にはフロントブレーキはケータハム用のAP Racing 4POTとベンチレーテッドディスクに交換し、合わせてマスターシリンダーも0.75インチに交換し、自分が理想とする(国産車のような)ブレーキバランスと踏力になった。ブレーキを妥協するとスポーツドライビングが楽しくないのでとことん突き詰めてある。
ガソリンの匂いがして、空気を吸っている吸気音に、ガソリンを燃やしてる排気音、車体の軽さを感じるハンドリングと、細いタイヤでもステアリングをあてて加速する際に感じるリミテッドスリップデフの効き。交差点を曲がって2速で加速するときに、リアの細いエコタイヤがLSDのトラクションで一瞬キュキュッと鳴くが、ステアリングを戻すと鳴きが収まり、3000rpmで3速、4速とギアを変更して吸気音の美味しいところを繋いでいく。
こういうのを1つ1つ確認しながら楽しむのがG4の楽しみ方の1つ。
速度域が低くても楽しい。
欲を言えば、前が重いのを何とかしたかった。重量が600kg未満なので現代のクルマと比べれば遥かに運動性のが高いのがG4ではあるものの、近代のインジェクション用エンジンのZetecは鋳鉄ブロックのマツダで言えばBP-ZEと同じ素性のエンジン。ボアとストロークがほぼ同じで、所謂ロングストロークで中低速重視、ターボモデルもあるピストンとコンロッドが丈夫で重い回転の上りが俊敏とはいえないエンジン。ドライサンプにしてあるけど、そのオイルタンクはエンジンの前に配置される。オイルタンクを助手席やトランクに積んでる人がいっぱいいるので感じるところは同じなんだろう。600kgに満たない車重に対しては160HPのパワーは十分過ぎて、最高速をやろうものなら5速レブリミットの230kmまで楽に出てしまうが、求めているのは最高速やラップタイムじゃなくて、エンジンとの対話の楽しみ方なので、そうなると鼻先が軽いショートストロークOHVで初期の初期のG4に搭載されていたような1Lで10,000prm以上回るCosworth MAEとZetecとの中間みたいな1.3Lくらいのターンフローエンジン。そういうのが自分にとってはベストだと思う。
ちなみに、友人であるMark Walklettは
G27に13Bとか20BのMazda Speed
Complete Engineを積んでレースを走っていた。ぶっちぎりで楽しかったらしい。どちらのエンジンも未だ納屋にあると言っていた。楽しそうだけど、排気右出しはツーリングには不向きなので絶対にやらない(笑)
悔やまれるのは、フロントスタビがノーマルなところ。スタビといいつつただの曲がる横棒に近いので本来のスタビの動きをしていない。ロール方向だけではなく、ピッチング方向にも動かない構造となっている。
友人のJohnは何故かベルファストのCrossle Car CompanyにG4を持ち込んでこんなスタビを作ってしまったが、やりたいことはわかる。
https://minkara.carview.co.jp/userid/355691/car/647532/4518140/photo.aspx
自分としても、いつか中実、中空のいくつかをテストしてきちんとしたスタビをつくってあげたかったが、次のオーナーに楽しみは譲りたいと思う。
Posted at 2024/06/09 00:05:27 | |
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ジネッタ | 日記