GCG TURBOS GTX3582R  

納車より１か月時点での感想（独り言です）

※GTXシリーズの装着例が少ないために、
検討中の方の何かの参考になればと思い、書いています。

シングル＋ウエストゲート仕様の
製作依頼にあたって、いろいろなタービンの性能を比較したり、
試乗させて頂いた結果、「2.8＋T04ｚ」の組み合わせが
自分の好みに近いと判断。

ただし、エンジンが2.8Lの仕様だと、ストロークが長くなり
ピストンの首ふりや側圧の問題があるとのアドバイスから
ボアのみ広げた2.7L仕様を選択。
予算をおさえて、
レスポンスと高回転までの対応を優先する仕様とした。

ツインタービンでは、パワーを上げるとともに（６００ｐｓ以上）
どうしてもサージングの問題が出てくるため、
シングルタービンを選択。ただし、ビッグシングルとなると
パワーバンドが高回転寄りになる。
そこでGarret新型のGTX-Rシリーズに注目。

GTX3582Rは、タービンサイズはT04zより小さい。
しかしフルブレードの削り出しビレット（羽）のために、
低回転から回り、風量も稼げるとのこと。
また、ハイブーストに対応し、出力も従来品より高い。

このタービンをフルに使うことで、
７００馬力前後は狙えるはずと製作者様と打ち合わせ。

2.7L＋GTX3582R（A/R1.06 T4フランジ）の仕様が決定。

結果は、、
パワー718ps、トルク80ｋｇ（ブースト1.8kg)

3000ｒｐｍから正圧に入り、4500ｒｐｍでフルブースト。
4500rpmから8000rpmは一瞬で回ります。

4000rpmでのトルクが40kg以上あるため、非常に乗りやすいです。
（製作者様のﾊﾞﾙﾀｲ、点火時期が特殊なため、
必ずしもこのタービンで同じ性能となるかはわかりません）

また予想以上に良かったのは、消音サイレンサー装着時で、
2000ｒｐｍを超えるとブーストが正圧に入ろうとします。
（そもそも通常の負圧が0.3位しかありません）
まるでノーマルのように、静かで乗り易く、
3000ｒｐｍ以下で十分です。
アクセルの踏み方と、シフトのタイミングで
ブーストかけずに街乗りが快適にできています。

Vカムなしで、この特性は大変満足です。
いまのところ、2.8LもVカムも必要性を感じません。

巷でよく言われている、
「シングルになると下がなくなり乗りにくい」

そもそも、街中ではそんなに全開にしませんし、
危ないのであまり飛ばす気にはなりません（自分の場合）

そもそも2.6Lの排気量があれば、十分普通に走りますね。
（自分も最初は不安でしたが、乗ってみれば全く問題ないです）

あと、８００馬力以上を狙うとなると
ビッグなタービンになりますから、その場合、パワーバンドが
5000ｒｐｍ以上になることが多いので、そうすると、
普通に高速などをゆったりのペースで走るのに、
もう少し下が欲しいというのはあるかも知れませんが、
この辺は乗り手の乗り方にもよると思います。

いま現在は、自分はこの仕様で十分と思いますが、
これ以上の馬力を狙うとなれば、
GTX4088Rを検討すると思います。

※ちなみに、タービン自体が小さくて軽いのも利点です。
GCGタービンキットのステンエキマニ（3mm厚）も丈夫に
出来ているということで、どれくらい長持ちするかに注目です。

以上、ご参考になれば幸いです。

（以下メーカーHPより）
GTX-Rシリーズ
次世代エアロダイナミクスを徹底追及したコンプレッサーホイールが特徴。
通常のGTコンプレッサーホイールより空流、ブースト圧比共に改良。
通常のGTコンプレッサーホイールより空気の流れが10％+
通常のGTコンプレッサーホイールより圧比が10％+
鍛造、削出ビレット材
静音/高効率のフルブレード(11枚）

関連情報URL：http://www.gcgturbo.co.jp/home/products-2/turbine-top/turbine/