ブレーキパッドのガタ付き サポートプレート調整
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
・今回の作業の背景
2024年8月にフロント側のブレーキパッドが3mm程度に減っていたため、純正パッドからBosch製のものに交換した。その後に純正時に生じていなかったブレーキパッドのガタ付きが発生していた。今回の作業でその症状を解消した。
今回交換したBoschのブレーキパッドはセラミック製と表記があり、今の所性能に全く問題はない(街乗りのみ)。純正と比較して、明らかにダストが減った。
今回問題視している異音そのものは、車の停止性能に影響を及ぼすものではないため、いわゆる不具合ではないと考えている。しかし異音が毎日気になっていたので、解消を目指して作業を実施した。
・症状:
ブレーキパッド上下とキャリパー側に取り付けているサポートプレートの間にわずかな隙間があり、荒れた路面を通過した際に、カタカタ異音が鳴っていた。
・これまでの対応:
ブレーキを軽く踏むとカタカタ音が消えるため、当初はブレーキキャリパーのスライドピンのガタ付きを疑った。スライドピンの掃除とグリスアップをしたが、全く解消されず。
次に、パッドを直接指で触って持ち上げる方向に力を加えると、ブレーキパッドの耳とサポートプレートとの当たり面に僅かな隙間があり、カタカタと音が鳴ることがわかった。そのため、これが異音の原因であると特定した。
まず、キャリパーとパッドの当たる面にシリコングリスを少し多い目に塗布してみたが、異音は解消しなかった。
なお、ブレーキパッドの縦幅(耳の上端から耳の下端)は、自己測定で14.16mm (+/-0.01)。純正もBosch性も全く同じサイズであったことから、交換後のパッド自体にも問題がないと判断した。そのため、原因はサポートプレートにある、あるいは部品の相性である可能性が高いと考えた。
Youtubeで同様の症例について検索すると、スライドピンのグリスアップによる解決例が大半を占める中で、サポートプレートの調整による解決例もあった。ブレーキパッドの形状を調整して遊びを解消することにより、ブレーキパッドのガタ付きを解消する、という方法である。今回はその着眼点を参考にした。
2
今回の全作業行程:
・ホイールを外す(3 ton フロアジャッキ、馬でフロントタイヤを浮かせる)
・キャリパーの下ボルトを外し、キャリパーを起こす
・ブレーキパッドを外す
・サポートプレートを掃除
・サポートプレートは、パッドの耳を受けるように上むきのコの字形をしている。
・車体の後ろ方向からパッドの耳を支える部分を、前方向に曲げた。
・手およびプライヤーで様子を見ながら慎重に前方向に倒す。ステンレス製なので結構硬い。
・プレートを少し曲げる、パッドを入れるという調整作業を繰り返し、以下の3つの条件を満たすように微調整した:
1. キャリパーにパッドをはめ込む際には、後ろ側のプレートを抑えながら入れるように、プレートの反発力を少しきつい目にすること.
2. ブレーキパッドの下側に指を突っ込んで指の力で上下に揺らしても、ガタ付きが全く生じないこと.
3. ブレーキパッドの取り付け後に、ピストンの稼働方向(ローターを挟む方向)には、指の力でカタカタ動かせる程度の締め付け具合であること.
・ホイールを戻す(ホイールガイドピン、ボルト仮とめ、馬解除、ジャッキで下ろす、ホイールトルク100lb-ft締め )
・ガレージ内で前後に動いてブレーキフィールチェック
・近所を試走
(2024年12月28日 誤植訂正)
3
・結果
作業後に2 mile ほど試走し、異音が解消したことを確認した。日常的に通る荒れた路面でも昨日まで鳴っていた異音が止んでいたため、今回の作業はこれで完了とした。
しばらく様子を見て、再発するようならサポートプレートを純正のもの(捨てずに保管している)に戻してみる予定。
4
・今後
今後、パッド交換時にはブレーキパッドとサポートプレートの隙間とガタ付きを入念に確認した上で作業を終えるようにしたい。
5
・感想
この車種に限らず、ブレーキパッドをAftermarket製のものに交換した後にパッドにガタ付きが生じたという例はネット上に散見される。
今回の私のケースでは、サポートプレートの形状が純正と少し違うために、後者をポン付けするだけでは少し隙間が生じて、異音が発生したのであった。
純正はやや複雑な形状(パッドの耳をはめ込んで板バネで少し押さえ付けるタイプ)をしていた。おそらく純正品の形状は、今回のような異音発生を予期し、防止するために採用されたのだろうと思わる。
一方で、現在利用しているAftermarketメーカーのパッドに同梱されていたサポートプレートは、車種適合品ではあるがごく一般的な形状のものであり、ブレーキパッドを固定する機構はない。そのため、キャリパー側の微妙な個体差などによって遊びが発生する可能性は十分にあり得る。廉価なAftermarket部品を活用する側が工夫して対応すれば良いことではある。
[PR]Yahoo!ショッピング
タグ
関連コンテンツ( ブレーキパッド の関連コンテンツ )
関連整備ピックアップ
関連リンク