
M135iの2016モデルに乗る機会があったのでその備忘を。
で、いつもの断り文句。
あくまで自分のための備忘録であり、一般的なインプレではありません。自分と感覚が似通っている方が参考にされるのは構いませんが、逆に思ったことをそのまま表現しないと備忘録にならないので、厳しい表現ばかりです。
それでも我慢できる方だけ以下にお進みください。
オーナーはくれぐれもお近づきになりませぬよう・・・
年次改良で別の車になったりするBMWの中では、基本的に2013モデルと同じ車といえる範囲の変化なれど、いいんだけどちょっと待ったという印象の2013モデルに対し、これはいいね欲しいねといえる2016、その微差は大差であった。
もはや真性のMだとかMperformanceとMsportsの違いがどうだとかどうでもよく、味わい深いBMWとして魅力的。
とはいえ、依然高額なため、理性的な判断であれば118i、118d、120iとなるところ。
SPORTS
<2013>
大変よろしい。
エンジン以外はこれで固定したい。
<2016>
⇒COMFORTで十分だったためあまり乗っていない。
COMFORT
<2013>
茫洋として走りの焦点が合っていない。
前回試乗時はほぼこれだったか。
エンジンは速いが、足回りの動きが大きすぎて乗りにくい。
ダンパーの動きが変だ。基本的に脚を動かす方向だが、変なところで減衰を抜く。特に橋の継ぎ目段差のあのボワンボワンの揺り返しは一体何だ?もっと柔らかいE46 320iは一発でダンと収めるぞ。
エンジンはCOMFORTでそれ以外はSPORTSがよい。
M○はこういう設定ができるのにM135iではできないのが何だかな。
厳しいことを書いてはいるが、こういうツッコミができるレベルにいるから。XFRとかS3とかそういう次元ではない。
<2016>
⇒これでよいしこれがよい。2013のようにあれこれ思う必要がない。
ECOPRO
<2013>
118iのCOMFORTよりも活発感がなくなるような気がするが、通常走行時にはこれがよい。
速度超過を気にすることがあまりなくなるだろう。
パワステはCOMFORTよりも気持ち重くなったかな。
ただ、740iでも危険な思いをしたように、いざというときにスロットルをすばやく動かしてもエンジンは反応しない。これは本当にいけない。試さなかったが、Sに入れれば解消するのだろうか。
<2016>
⇒COMFORTで十分だったためあまり乗っていない。
<2013>
速い。
ぼさっとしているとどんどん速度が上がっていくので、速度超過には要注意。
<2016>
⇒上記は2013COMFORTの場合だが、2016では”速度超過には要注意”しなければいけないことはなかった。わざわざ街乗りのスロットルコントロールのためにECOPROにする必要なし。
<2013>
1,2速程度であれば全開にできそうで、XFR、XJRあたりとは違って一応COMFORTでもその状態を支配下に置きやすい。(いろんな意味で)速すぎて全開にできない、ということはないだろう。
通常走行にはECOPROモードがよろしいが、瞬間的に加速が必要になったときに全然加速しないのが危険。
<2016>
⇒これもいろいろ思う必要がない。2013モデルに比べてより自然にまとまっている。街乗りはCOMFORT固定でよい。
<2013>
NAのようだという意見が散見されるが、どう捉えても慣性吸気のないターボエンジンのフィーリング。ターボエンジンそのもの。
<2016>
⇒2013モデルはすぐにターボエンジンだとわかる明確なターボラグがあったが、2016モデルでは慣性吸気がないのはわかるものの、ターボエンジンだとはわからないほどだった。素晴らしい。
<2013>
低回転から巨大なトルクが発生するので速く感じるものの、高回転ではじけるBMWのNA6気筒とは違い、高回転に向かって盛り上がる感じはNA比少ない。740iのエンジンほど低回転よりとは思わないものの、おいしい回転域は高回転の手前まで。
低回転はもう十分すぎるので、もう少し高回転寄りのカムにしたい。
と思ってはみたものの、けっこうレベルの高い領域での話か。
<2016>
⇒低回転での巨大なトルクは健在だが、それに任せていつまでたっても加速していく、といった扱いづらさがない。乗りやすい。
高回転での頭打ち間は減少している。
<2013>
音は試乗車にはMperformanceのマフラーが装着されていたが、これが邪魔。低音の排気音がうるさい。
吸気音はYOU TUBEで聞こえる音そのまま。大変よろしい。
通常走行時から、M54もそうだったように、幸福感のあるエンジンの音が聞こえてくる。
これはいい。聞こえないのはつまらんのよ。
何のために6気筒エンジン選んだのかって、聞こえないなら118iの3気筒なんか全然聞こえないから。
<2016>
⇒排気音はやはり純正ノーマルの方が遥かにいい。
吸気音は変わらないか。足元から聞こえてくる。足元から。
<2013>
118iや120iに比べると6気筒の重さを感じるものの、E46 320iのような頭の重さ感は全然ない。記憶ではもう少し重かったはずだが。。。
カサカサ、モチモチのステアリングは”どうしてこうなった?”だが、LCI前あたりからステアリングが大幅改善されたようで。
パワステは軽いうえ情報をあまり伝えてこないように感じる。伝えないわけではなく、軽いので伝えてこないように感じる。
駐車場では”あの”電動パワステのフィーリングにイヤな予感がしたものの、路上の速度ではよい感触になる。駐車場での軽さは、いつもの重さが負担と感じる体調のときにメリットがあるものと良い方向に捉えるようにしようかなl。
アクティブステアリングは不要。E46やE90のようなウェットな感触ではなく、F世代に共通するドライにフロントが内側に引っ張られる感覚、切った以上に引っ張られる、”おいおい、そんな操作をしていないよ、内側のガードレールにぶるかるよ”と感じる。ただ、5や6のような本格的にびっくりして危険な動きではない。まあ許容範囲内。
軽いステアリングは登山やアスレチックなどの帰り道では重宝するだろう。また、まっすぐ走りたいときに軽すぎて困ることはなかった。
<2016>
⇒ステアリングの大幅改善は主に見た目の方向、カサカサモチモチは多少は改善されているのかもしれないが、大差はない。Mモデルも同様。
情報の質や量は、大差ないか、2013モデルがどうだったかあまり記憶がない。
アクティブステアリングはより自然になっていて、不自然さを毛嫌いする必要はなくなりつつある。
もちろんないほうが動きの予測がしやすいが、裏切られることもなくなってきている。
攻め込むと6気筒らしいフロントの逃げがあるが、E46 320iのような感じでは全くない。299号のような道ではよくフロントが逃げていってそれとの闘いみたいな感じになるだろう。競技やさんとかは”それはドライバーの仕事”とか言う感じの状況だろう。けどな、M135iの弱点なんだがドライバーにその仕事をさせる必要がない車の方が偉いんだよ。
<2013>
ブレーキは初期制動が強すぎることがなく、通常の負荷領域でのコントロール性が大変よろしい。
締め付ける感覚、踏力に全く比例して素直に制動力が増していく、大変よろしい。
脚の動き、力の強弱がそのまま制動力として現れる。大変よろしい。
<2016>
⇒同様。とても素晴らしい。
<2013>
やはりLSDは欲しい。オープンデフのトラクションの違いはわかる。
<2016>
⇒同様。残念だ。
<2013>
オーディオは120iと同じ?悪い冗談のような118iとは大差がある。スピーカー変えなくてもまあよいが、定位が低い位置に決まるのが気になる。ソニックデザインに換える気がする。
<2016>
⇒同様か改悪か。ノーマルオーディオの場合はスピーカー交換必須。
<2013>
乗り心地は基本的には非常に良い。
角のない固さで振動を抑えるというよりは、しなやかにいなす感じがする。
ブッシュがM○のような固いものではないように思え、いい塩梅にいなしている感じがする。
120iとかと同じかまでは不明だが、このブッシュが通常の負荷領域での味を出していると思え、ここがM○との大きな違いではなかろうか。
120iMsportsよりもわずかに乗り心地快適性が高い。
<2016>
⇒さらによい動きになっていて、ダンパーが変な減衰力調整をしていない。乗り心地もよくなっている。
<2013>
と、憧れ先行で選びがちなM○よりも遥かに通常負荷領域で味を感じる車作りであり、一部気になる点があるものの、F01でFシリーズのBMWに慣れてしまった今となってはとっても魅力的な1台。
M140iがよい車であってよい条件であれば決まりかな。
<2016>
⇒1つ1つは微差なれど、2013モデルで”うーん”となったところが改善されて、結果”欲しいと思うか思わないか”という大差となっている。あこがれ先行のM2との比較では、街乗りではM135iの完勝。
このボディカラーはガンメタでカタログ的にはぱっとしない感じだが、実物はキラリとしたメッキ的な金属光沢があってとてもきれいに見えた。