日産エクストレイルのエントリーグレード「20S」が
価格改定です。
ミドルサイズSUVの4WDモデルとしてはもともとお買い得感の高かった価格設定(220万円)だったわけですが今回の価格改定で199万800円と200万円を切ってきたので相当なインパクトがあるかと思います。
身も蓋もない言い方をすれば「マツダCX-5とスバルフォレスターには価格でしか勝てません」という事実上の白旗宣言なわけですが発売から丸6年経とうかというクルマにそこまで求めるのは酷でしょう。
逆にいえば価格さえなんとかすれば6年前のクルマが最新モデルとまだ戦える(と判断されている)とも言えるわけでエクストレイルの地力に驚かされます。
フルモデルチェンジの目処がたっていないとかの延命措置なだけなのかもしれませんが。
「タフギア」のキャッチフレーズで国産SUVの代名詞として一世を風靡したのも遠い昔になりました。流行り廃りは無情ですね。
今回の価格設定がどれほどのものなのかと国産SUVの現状を少し眺めてみましたので簡単にご紹介します。
エクストレイルと同様に4WDも選べますではなくて「4WDがメインであること」が条件です。
まずは直接のライバル、スバルフォレスター。2WDはラインアップもしていないある意味でエクストレイルよりも硬派なクルマです。
エントリーグレードの「2.0i」は208万円とこちらもなかなか手頃な価格設定ですがサイドエアバッグがオプションでも選べないなど(エクストレイルの20Sは選択可能)スタート価格を安く見せるための見せ球と考えた方がよさそうです。
ちなみにそのひとつ上のグレード「2.0i-L」は240万円。
少し毛色は異なりますが同じくスバルからXV。
CセグハッチバックのインプレッサにSUVらしい装飾を施したクルマです。
こちらもフォレスターと同様4WDのみのラインアップ。
エントリーグレードのネーミングもフォレスターと同様の「2.0i」219万円。サイドエアバッグが装着できない点も同じです。
安全装備で差をつけるのは本当にそろそろやめておいた方が良いと思います。
次にマツダのCX-5。
どちらかというと「4WDも選べます」といった雰囲気がありますが話題のクルマなので見てみました。
4WDのエントリーグレードはその名も「20S 4WD」。241万円です。
ただCX-5といえばやはりディーゼルエンジンを載せたグレードがどうしても気になってしまいます。
「XD 4WD」が279万円。一気に価格が跳ね上がりますね。
元ユーザーとしては非常に寂しいのですが日本市場からは忘れられてしまったトヨタのRAV4。初代モデルは本当にすごい人気だったんですから。
現在販売されているグレードも更地整地後みたいになっていまして2グレードにそれぞれ4WDが選べるといった感じで細々と。
4WDのエントリーグレードは「STYLE 4WD」で236万円。売れるはずがありません。
このようにエクストレイルの競合はのきなみ240万円前後の価格設定になっているなあと思っていたら思わぬ伏兵がいました。
スズキのエスクード「2.4XG」が219万円です。
ラダーフレームに近い構造を持つなどエクストレイルよりも「タフギア」なクルマがこの価格というのは魅力的なのではないでしょうか。
ただあのエスクードでさえも死に体のようで「エスクード」と検索するとGoogle先生は無慈悲にもエロゲーメーカーをトップに表示します。
わ、私だけじゃないですよね?
少しコンパクトになりますが三菱のRVR。アウトランダーでは大きすぎるというかキャラクターが競合しなさそうだったので。
4WDのエントリーグレードは「M 4WD」の220万円。
より大きなエクストレイルの方が20万円も安いことになります。
極めつけはトヨタ/ダイハツのBセグメントSUVであるラッシュ/ビーゴ。4WDモデルはそれぞれ196万円。
なんと4万円も足せばふたまわりも大きなエクストレイルが買えてしまいます。
「エクストレイルが200万円を切った」ことのインパクトがよく分かりました。
世界的にはエクストレイルサイズのSUVが流行しているということですがこうして見てみると日本で売れているのは新車種だけという状況のようですね。
ミニバンと軽自動車が手堅いということなんでしょうが、もう少し景気が良くなれば再びSUVの隆盛がやってくるのかもしれません。
まあこれも流行り廃りの一部分なのでしょうけれど。
Posted at 2013/07/03 18:33:22 | |
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