本当は、冬前から気になっていた作業です。
ディーゼルエンジンにはグロープラグという部品がついています。
これはシリンダ内の燃料インジェクタ付近に先っぽがニョキッと飛び出す形で付けられます。
ディーゼルエンジンは、ガッと圧縮して高温になった空気の中に燃料を勢い良く噴射して、自己着火させることで燃焼を開始させます。
エンジンが冷えている時は、一生懸命空気を圧縮しても軽油が自己着火する温度まで上がらないことがあります。
そうなると、エンジンの掛かりが悪かったり白煙モクモクの原因となります。
そこでグロープラグの出番。
グロープラグに電気を流すことでシリンダ内を暖め、エンジンが冷えている時でも軽油が着火するのを手助けします。
最近エンジンの掛かりが悪かったり始動後しばらく白煙が出たりしていたので、真っ先にグロープラグを疑ってました。
特にエンジン始動直後のアフターグローのとき、電圧が全然下がらない車は要注意です。
念のため、交換前にグロープラグのチェック。
グロープラグは、1本あたり15Aの電流が流れます。
グロープラグに繋がるハーネスは右バンクのグロープラグ4本へ行くものと、左バンクのグロープラグ4本へ行く経路があります。
つまり、1経路あたり15×4=60Aの電流が流れるはずです。
これより電流が小さければ、グロープラグが切れている証拠。
実際に電流を測定すると・・・
右バンク = 50A
左バンク = 2A
全然ダメじゃん!!!
左バンクなんか、全部のグロープラグが死んでる様子。
これではエンジンが掛かりづらくて当たり前です。
グローが原因だという線が濃厚になったところで、早速交換。
↑新品のグロープラグ。
純正ではありませんが、クイックヒートタイプを選びました。
ハマーは8気筒なので、交換するグロープラグも8本。
左バンクはエンジン周りが広いので簡単に手が届きますが、右バンクは隙間が小さく苦労しました。
↑真ん中あたりにチラッと見えているのが、奥から2番目のグロープラグに工具を当てている所。
交換手順は、次のとおり。
①グロープラグに繋がっているハーネスを外します。
②グロープラグを外します。
③新しいグロープラグのネジ部分に、焼きつき防止の耐熱グリスを塗って取り付けます。
④ハーネスを元通りグロープラグに差し込んで、完了。
アメリカのショップで「グロープラグ交換用ソケット」なるものを買ったんですが、10ミリのディープソケットの内側にグロープラグ抜け止めのクッションが貼り付けてあるだけでした。
買ってしまってから分かりましたが、普通の10ミリのディープソケットで十分です。
さらにソケットは、ハンドルにロックできるタイプのものが使いやすいです。
腕中に切り傷と擦り傷を作りながら、交換完了。
↑上が新品、下が取り外したもの。
交換する時は、固着防止にオメガの耐熱グリスを塗り塗りしておきました。
これで完璧・・・と思いきや、確認のため再度電流を計測すると・・・
右バンク = 50A
左バンク = 12A
・・・・あれ?
まだまだダメだ。
となると次に疑うのはグロープラグハーネス。
確かに、もう端子がボソボソになってて接触不良になってそうな雰囲気でした。
次はこのハーネスを何とかしよう!
ちなみに外したグロープラグを確認したところ1本は断線して壊れていて、その他も全然発熱しない状態でした。
さらに、メーカもバラバラでした・・・。
今回全部交換してよかったです。
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HUMMER | クルマ
Posted at
2014/05/10 01:37:28