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ネロが来て早々いきなり絶望に打ちひしがれそうになったが、希少車はこんなものかと割り切り、この車の為に用意した18インチを履かせてなんとかモチベーションを上げてみる。

取り敢えずこの車はどこがだめで、ナンバー取る為には自分では何が修理出来るかを把握してみることにした。

まず最初から付いてるタイヤは坊主なので交換が必要なようだ。これはショップに任せよう。
外装が所々朽ちていたり、内装もピラーやリアシート横の部品が無かったりするが、まあ車検には関係なさそうなので追々どうするか考えよう。
開かずのドアは運転席側はドアハンドルが割れていたので要交換。ただ助手席側がドアハンドルと内張りを調整したら開くようになったので取りあえずはそのままで何とかなりそう。
マフラーは腐って穴が開いてるのでこれは何とかしなければいけない。

サスはどうかと思い、ボンネットを開ける為にレバーを引き、

開かない。

まあここまで来ると今更大して驚くことではないが、実際開かないと困るので、色々錯誤を重ねた結果、リトラを上げると少し浮いたので、棒を突っ込んで何とか開ける。

ボンネットを開けてみると以外にもサスの取り付けはしっかりしており、タイヤ交換した時にアーム周りも確認したが、どうやら激しい異音はサス自体からしているようなので、最低限のブッシュ類交換などの修理でごまかせば取りあえず車検はなんとかなりそうだ。

あとは機関と電装系だ。
まずエンジンを掛けてみる。
タイベルが少し怪しいけど、エンジン自体はパッと見特に怪しい所が見つからない。ようやくこの車のいい所を見つけることが出来た。

続いてエアコンのスイッチを入れるが、ウンともスンともいわない。これはエアコンユニットの交換が必要か‥。一体いくら掛かるのか。まぁ最悪エアコンは車検に関係ないから、暑い季節になる前までに何とかすればいいか、と思ったら送風が出来無いのはダメらしい。なので早急に手配が必要か…


オーディオは純正のカセットが付いてきたが、電源は入るがどうにも音が流れない。

パネルをばらして見るとACCとアースがデッキのコネクタに直繋ぎされている。しかもスピーカーラインがどこにも見当たらない。配線の引き直しが必要だ‥

ここまで来てようやく一つの事に気付く。
実はこの車は廃車寸前の部品取りに近いゴミの様な車だという事に。

一体この車はどういう経緯を辿ってこのような状態まで来たのだろうか。

しかしこうやって手に入れたのも何かの縁だし、ある程度直せば何とかなるだろうと気を取り直して車検までに自分で直せそうな所を修理すべく、知り合いに依頼して純正部品を幾つか手配してもらう。

しかし数日後、知人より返って来た答えが
「純正部品が出ないのがかなりある」
ということだった。

これは完全に想定外だった。普通のメーカーならばそう有り得ることは無いと思うが、この車はなんといってもいすゞ車。生産撤退して久しい為、補修部品の余剰が尽きていたのだ。
これでは旧車と同じではないか。

欠品しているものに車検に必要な物が在ったため、どうしたものかとしばらく途方に暮れるが、ここであることを思い出す。

この車は元々アメリカでGEO STORMとして売られ、あちらでの販売がむしろメインだった。

なら向こうにならこっちに無い部品が出回ってるんじゃないかと。

この車を買ったのも元々GEO STORMに一目惚れしたからで、行く行くはGEO STORM仕様にするつもりでもあったので、いささか予定外だったが望みを掛けてオークションのebayを見てみる。

すると、これがまた軽く調べるだけでかなりある。
なんとか部品を個人輸入する方法に希望を見出だすことが出来た。


しかしきちんと調べずに行動に移したためにこれが後で痛い目に会う羽目になるとは‥

オクで落札したネロを、さすがに九州まで取りに行く訳にもいかず、ウチまで陸送で運んで貰うことにした。

陸送代は約6万。この時点で車体より高く付いてしまうが、まあやむを得ないかなと思い、陸送業者と段取りを決めて納車を待つことに。

発送手配をしてから1週間後、ついに納車。

ナンバーが無いので業者に駐車場までいれて貰う手筈だったが、私道の入口でトラックがつかえてしまい、仕方が無いので手前の空き地にネロを降ろして貰い、自走で駐車場に入れることに。

予定外だったが、思いがけずに新しい愛車を運転することになり、ドキドキしながら乗り込む。

やっぱりこの瞬間がたまらないなぁと余韻に浸りつつ、いつまでもそうしている訳にはいかないので駐車場にいれるべくシフトをいれようとすると‥

シフトノブが無い。


なんだこりゃと一気に現実に引き戻され、どうにかして変速出来るようにしなければと、工具を取りに外に出ようとした所‥

出られない。

いくらドアノブを引いてもまるで反応が無い。

ありえないと思いつつ、どうにかハッチから出ることが出来たので、部屋に工具を取りに行き、ドライバーで押し込みながらシフトを入れ、半ドアにして何とか移動。しかし移動中も足周りから激しい異音が。

早くも後悔し掛かっていたが、すでに陸送代を掛けてしまっているので、あきらめもつかず‥


この後、ここでやめておけば良かったとさらに思い知らされるのでした。

ミラージュを潰してから1年半位経った2006年春、そろそろ車が欲しいな～なんて漠然と考えるようになりました。

そんなある日、ネットサーフィンしてたら何かのニュースでゼネラルモーターズの会長の画像があって、一緒にカマロみたいな見たことのない変な車が写ってる。

そのバタ臭い（←失礼）スタイルを一目で気に入り、どこの車かと色々調べたらどうやらGEOというメーカーで、さらにはいすゞが作って日本ではヤナセでPAネロという名前で売ってたらしい。

早速業者オークションやショップ、中古車雑誌などを使って探しまくったが、どうやら希少車ということでさらには古いせいか残っている個体がかなり少ないらしく、2ヶ月近くたっても全く見つからず。

そんな中、ふと某オクを覗くとなんと破格の値段で出品されてるではないですか！

説明には外装数ヵ所の塗装剥れがある程度で、念の為質問した所それ以外は大きな問題はないとの事だったので、北九州から陸送する事も考えて悩んだ結果、こういう車は逃したらもう出てこないだろうと判断して落札。

誰も入札せず、競争も無いまま開始価格で落札で来たのでメチャメチャラッキーに思ってあまりの嬉しさに余った予算で何買おうかとまで考えてました。

そう、車体が来るまでは‥

はじめまして。STORM_LUVといいます。今日からみんカラはじめました。まずは今乗っているPAネロの、現在に至るまでの顛末・不具合整備状況をレポートしていこうかと思います。

元々GEO STORM仕様にする目的で買ったので、その辺の情報も交えて行ければと。

更新は気長にやって行きます。