8月6日、広島城

毎週木曜日はいつも広島市の公民館で仕事があるんですが、本日8月6日は職員さんが祈念式典に動員されるため広島市の施設はほとんどが休館。
オレも自動的に休みとなったので、以前から気になっていた広島城の旧日本軍遺構を見に行ってみた。



広島護国神社入り口の南側にひっそりと存在する、中国軍管区司令部防空作戦司令室。
各地に点在する防空監視哨から入ってくる敵機の位置情報を分析し、空襲警報を発令していた所です。


当然のことながら、70年前の8月6日もここでは軍人、民間人が職務中であり、被爆された方がおります。
広島が「新型爆弾」によって壊滅したことを伝える第一報はここに詰めていた女学生から発信されてます。


地面より一段低くなった入口
普段から公開されているわけではなく、いつもは施錠されて入れなくなってます。

まさに地下シェルター然とした造りになってます。



入ってすぐの部屋に構造図が貼ってあります。
直列で4部屋あり、一番奥の部屋は機密漏えいを防ぐため民間人の立ち入りは禁じられていたそうです。



天井がかなり低く、大人であれば、手を伸ばせば触れることもできます。



一番奥の作戦司令室

ここには電球付きの大きな地図が設置してあって、どの方面から敵機が侵入してきているか分かるようになっていたとか。



この壁の向こうは広島城の堀になってます。
壁が傾斜しているのは、堀端石垣の角度とは逆向きになるように建築されていて、石垣のつっかえ棒としての役割があるんだそう。
この堅固な構造のおかげで、この作戦司令室は原爆を受けても倒壊を免れたようです。


それでも所々ある小窓から吹き込んだ爆風によって、中にいた人は吹き飛ばされたみたいですが…



外から見ると、この地下に指令室があるとは一見しただけでは分かり難い。



入口脇には立派な慰霊碑が建立され、当時ここに詰めていた比治山高等女学校の生徒を慰霊するため後輩である比治山女子中学、高校の生徒から献花されてました。
ご年配の女性が手を合わされてましたが、当時の関係者の方かもしれんですね。

広島城の敷地内には被爆樹木もいくつか残っておりまして、、、


中御門手前のマルバヤナギ


二の丸のユーカリ

樹木の生命力には驚かされます。。。



以上、普段の城攻めとは少し違う。
広島城ならではの遺構探索でした。