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2009年02月05日 イイね!

よく勘違いされるキャスターウェッジの入れ方。

よく勘違いされるキャスターウェッジの入れ方。 私のジムニーは、リーフ・シャックルを交換してから4WD時の特にスピードを出したとき、フロント側のプロペラシャフト辺りから音と振動がします。
 これは皆さんがよくやっているように、キャスターウェッジを取り付けたり、時にはプロペラシャフトにスペーサーを入れたりして解消します。

 今回は前者のキャスターウェッジの取り付け方についてです。ここのところ、この件で悩んで勉強していました。とりあえずはフロント側について言及します。


 APIOさんのホームページでも説明されていますが、直進安定性を向上させるには前が高くなるように取り付け、異音や振動を解消させるには後が高くなるように取り付け、両者の関係はトレードオフのように説明があります。APIOさんに限らず多くのジムニーショップがこう説明していると思いますが、これはちょっと安直な考えかと。

 最大の矛盾点として、リフトアップしてプロペラシャフトが斜めになっている車において、フロントデフとプロペラシャフト間のジョイントの角度を0になるように補正をしても、トランスファーとプロペラシャフト間のジョイントの角度は0にはなりません。

 しかしながら、この方法でキャスターウェッジを入れて解消されたというケースもあります。これはデフのフランジの位置が上がり、ペラシャの角度が小さくなり、トランスファー側のジョイントの角度も小さくなったためだと考えられます。

 この件について調査するため、『基礎機構学』『機械設計』という本を2冊借りてきました。
異音・振動を解消させる方法は2つ 以下で説明します。
 ユニバーサルジョイントは、ドライブシャフトに使われているようなジョイントと異なり、角度をつけた状態で回転させると、駆動軸(トランスファー側)が一定角速度で回転しても、従動軸(プロペラシャフト)の運動は周期的な変化します。
トランスファー:一定角速度
プロペラシャフト:周期的に変化する角速度
この状況で、デフを一定角速度で回すには、デフ側のジョイントの角度をトランスファー側のジョイントの角度と同じにすることによって、一度周期的変動をする回転を再び一定角速度で回転するように戻します。
 もう1つは、両方のユニバーサルジョイントの角度を0に近づけること。
 しかし車高を上げてプロペラシャフトが斜めになっている以上、ジョイントの角度は0にはなりません。0にしたいのであれば車高を下げるなどしてトランスファーとデフの高さをそろえるより仕方ないです。

 このホームページなんか角速度の式もあって良い説明があります。解決方法も載っちゃってます。
 参考ページ①:http://www.kyowa-uj.com/prod/tech-info/index.html

 ちなみに、デフ側のジョイント角度が0になるようにキャスターウェッジを取り付けることは、せっかく角速度の変化を打ち消しあうためにユニバーサルジョイントが2つあるのに、1つにしてしまっているのと同じことです。つまり、T/Fとプロペラシャフト間で発生した周期差をもろにうけ、それだけのねじり振動が伝わります。



 そこで何°のキャスターウェッジが適正なのかを知るために、自分のジムニーのユニバーサルジョイントが今どれくらいの角度を持っているかを調べてみました。
 角度を測れる定規を持っていなかったので、なんとか角度を測ろうと考えた結果、ノギスの長い方をデフのフランジに当てて、短い方の先端が地面に当たるまで下げ、その時の地面からノギスの角までの高さを測り、三角関数(アークサイン)からデフのフランジが垂直からどれだけ傾いているか求められます。
 結果、フロント8°、リヤ6°くらいデフのフランジがトランスファーの方を向いていました。測り方的に精度が低いので信用度は低いです…
 さらに気をつける点は、今測ったのはデフ側のジョイントが地面に対してどのくらいの角度を持つかであって、T/F側は不明です。T/Fは必ずしも水平についてないので注意が必要。やっぱり角度測れる定規で、T/F側、デフ側を測るのが一番ですね。
 T/Fを水平にして、上記角度のキャスターウェッジを入れると良いはずです。完全に角度を同じにしないにしても、なるべく2つの角度を近づけることが、異音・振動の軽減に繋がるはずです。


※追記※
 通常は、フロントの場合リーフやシャックルを交換したことにより、デフのフランジが上を向き、デフとぺラシャのなす角度が小さくなっています。それを補正するためにキャスターウェッジを前側が高くなるように入れます。(T/F ̄\_デフ)の形
 しかし、長いシャックルをつけていると、デフのフランジが上を向きすぎていて、デフとペラシャの角度が小さくなっているどころか、逆に角度を持っている場合があるので、ここにキャスターウェッジを前から挿入しても、並みの角度では補正できない場合があります。その場合は逆に後ろが高くなるように挿入することで、2つのジョイントのなす角を同じにすることができます。(T/F/ ̄\デフ)
 参考ページ②:http://www.miyoshikikai.co.jp/torisetsu/sekkei/sekkei.html
 ただし、この方法は異音や振動は解消できても、キャスター角が立ちすぎて、直進安定性やハンドルの戻りが悪くなります。それだけで済めばいいですが…

 ついでに ̄\_でも/ ̄\でも大丈夫なことを、式で証明しておきます。簡単な三角関数の変換ですが…
①のページのωB=の式において、αを-αへ置き換えると
(つまり右図でジョイント角を逆に曲げた状態にしても)
分子:cos-α=cosα
分母:sin-α=-sinαなので、sin^2(-α)=sin^2α
となり、なす角が負の場合でも結果は同じになります。
Posted at 2009/02/05 21:45:06 | コメント(3) | トラックバック(0) | ジムニーシエラ | クルマ
2009年02月04日 イイね!

リーフスプリング強度計算(第四章)

リーフスプリング強度計算(第四章) ミックスした自車のフロントリーフについて強度計算書を作ろうと思い連続でやってきましたが、今回で最終章にします。

 実は、未完成です。理由は子板のスパンを測ってないのと、増しリーフの板の材質(強度)が不明なためです。
 ですので、分からない部分は『?』にしてあります。わかり次第記入したいと思います。

 ちなみに、増しリーフの材質が判明し、その材質の強度が他の材質の強度(125)より低かった場合、6㎜厚の板に生じる応力と増しリーフの材質の強度とで、安全率の範囲内であるか別途検討が必要となります。
 とはいえ文献によると、SUP6,7,9,10,11の引張り強さは125kg/mm^2以上とあるので大丈夫でしょう。

 こんな感じでよろしいのではないでしょうか?

 おっと、忘れるところでした。ここに表示した計算は展開法と呼ばれる計算方法です。
 当初挑戦しようとしていた板端法での計算方法が、未だに理解できません…もし板端法でリーフの強度を算出できる方がいらしたら教えてくださいm(__)m


※2016.05.21追記
イイね!を頂いて過去の整備手帳を見返していたら、
報告を書いてないことに気づきました。(ブログには報告していましたが)
この方法で作成した書類を使い、2010年3月に岐阜県にて公認車検をクリアしました。
Posted at 2009/02/04 14:05:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | ジムニーシエラ | クルマ
2009年01月30日 イイね!

リーフスプリング強度計算(第三章)

リーフスプリング強度計算(第三章)※この方法で改造申請をパスできる保障はありません。また十分注意しておりますが、万が一間違っていたら指摘お願いします。

 一応今のところ私がベストだと思う強度計算書を作ってみました。フロントを例としています。リヤに使う場合は適応させて下さい。また板端の形状も適当に書いてますのでアレンジして下さい。
 この図や表に実際の板厚やスパン、材質などを記入して、計算式に代入してください。引張り強度や0.2%耐力は、その材料によって異なります。実験により測定したデータか、文献値を記入すればOKだと思います。

 次回はこれを基に、私のフロントリーフについて強度計算をしてみます。
Posted at 2009/01/30 18:42:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | ジムニーシエラ | クルマ
2009年01月28日 イイね!

リーフスプリング強度計算(第二章)

リーフスプリング強度計算(第二章)  今回は手元にあった強度計算書を紹介します。実はこの計算書、所々誤字脱字的なミスがあったんです。ショップ名はもちろん、数値も伏せてありますし、図も多少私が手を加えて綺麗に作り直しました。
 例として1つの強度計算書を紹介しますが、後に疑問を抱く点は、このショップに限ったことでは無いのでご了承下さい。

 でまあ本題に入りますと、画像のような感じでA4一枚にまとまってたのですが、最初なんのこっちゃわかりませんでした。(現在はだいたい自己解決済みです)

 まずこれでわかったことと言えば、
①前軸重からばねの応力を求める
②算出した応力と材料の引張り強さから破断安全率を求める
③同じく応力と材料の降伏強さから降伏安全率を求める
④破断安全率≧1.6,降伏安全率≧1.3を満たせば良い
ということがわかりました。
②,③は問題なくわかります。
④は定められたものなので、とやかく言っても仕方ありません。詳細は自動車検査法人の審査事務規程参照http://www.navi.go.jp/images/info/pdf/09/04.Kaizo.pdf

 さて疑問点です。まず前軸に加わる荷重がばね間の摩擦によって軽減されるということはわかりますし、文献にも書いてありました。しかし5/6という定数はどこから出てきたのか?図書館から借りてきた3冊の文献からは出てこなかったです。
 この数値の意味や記載されている文献をご存知の方はお知らせ下さい。
 ちなみにこのリーフ間の摩擦は、ばねが振動する場合減衰力として働くそうです。


 次にばねの応力とかいてつらつらと計算されていますが、『ばねの応力』である以上、全てのばね板が関係するはずですよね?
 つまり全てのばね板について、幅と厚みと長さが関係してくるはずなのに、式を見ると親板以外は長さが関与していません。それどころか図にすら長さが書いてありません。ステップや子板の長さは無視です。
 どういうことか・・・と思って調べたところ、これはリーフ全体の応力(合力)ではなく、親板の応力を計算していることがわかりました。つまり『ばねの応力』と記載するのはやや語弊があるかと思います。
 ばねの応力の式としては分子のtをそれぞれ変化させることで、t㎜の板の応力を知ることができます。つまり、全ばね板の中で最も板厚の厚いばねに最大曲げ応力が生じます。この強度計算では親板が一番厚いので、親板の板厚を使えばOKです。

 最後に1点。この計算は第一章で紹介した展開法が用いられていますが、展開法を用いるなら展開法の欠点を吟味すべきではないかと思うんです。先端のテーパー形状については、ほとんどないので大丈夫かと思いますが、子板の長さについては考慮する必要があるかと。
 第一章の図で、ⅢからⅣに近似する際、親板先端と最短板の付け根を線で結んでいます。
 この線より外側に板が出ている場合は、はみ出す部分は取り除いて考えているので、計算値の安全率よりも実際の安全率の方が高いでしょう。
 逆にこの線の外に板が出ず、線の内側に板の無い面積が大きくできてしまった場合は、展開法で計算した安全率よりも低い安全率となってしまいます。
 どういった場合かと言いますと、例えば最短板が極端に短く、親板と最短板の間に存在する板が最短板程度の長さしかない場合です。このリーフを展開法の図のように展開して線を結ぶと、明らかに空白が出てしまうので危険です。
 展開法を使いながらこの危険性が無いことを示すには、実物と同じ比率で書いた図面を展開法のように展開して、親板先端と子板根元を線で結んで「ほら大丈夫でしょ」と言うことが必要ではないかと考えます。

 とはいえ、手元にある適当な強度計算書で通るなら、それ以上に色々書くのは逆に色々突っ込まれて危険かもしれないので、必要最低限にとどめておくのが良いでしょう。
 でも図に子板の長さ寸法くらい書いておく方がいいと思います。


 次回は、今回のを元に、私が考えたベストな強度計算の書き方を書いてみようかと思います。
Posted at 2009/01/28 16:30:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | ジムニーシエラ | クルマ
2009年01月26日 イイね!

リーフスプリング強度計算(第一章)

リーフスプリング強度計算(第一章)リーフスプリングの強度計算について書きたいと思います。

まず始めにいっておきますが
業者様、苦情は受け付けませんのでご了承を(^^;

 なぜ私にこの計算が必要かというと、強度計算書付きの社外リーフを買って取り付けたにもかかわらず、フロントの上がり量が気に入らなくてさらに増しリーフをしたためです。

 図書館へ行って自動車工学の文献を探しましたが、うちの図書館にはなさそうです。自動車工学は発見できませんでしたが、使えそうな文献を発見。それは『ばね』に関する本。タイトルのみさらすと、
①ばねの設計
②ばね・緩衝器・ブレーキ
③防振・緩衝器の設計
の3冊を借りました。全ての本に同じ計算式が載ってるので、どれか1冊あれば良いですが、お勧めなのは②です。なぜかというと、この本が出版された当時の、JIS記載のばね鋼の種類とその機械的性質が載っているからです。私の調べ方が悪いのか、今JIS検索したら発見できませんでした。

 今回は第一章ということで、さわりの部分だけです。
ジムニーのJA11やJB31以前の型式に使われているサスペンションは重ね板ばねといい、その応力やたわみを計算する方法は2種類あります。「展開法」と「板端法」です。
 展開法とは、図Ⅰ,Ⅱのようにリーフを長さ方向に2分し、図Ⅲのように同一平面上へ並べ、さらにそれを図Ⅳのような台形1枚板であると考えて計算する方法。つまりは、重なり合う板が全長にわたって常に接触し、かつ板の曲率が常に等しいと仮定したものです。
 この展開法は板端法より計算が楽なので、どこの業者もこれを使ってると思います。
 しかし、ばねのステップ,先端のテーパ,板厚の構成の違いによる影響が反映しないという欠点があります。
 この欠点は、式を見れば一発で疑問に思う所なので、社外リーフの強度計算書を見た私は、最初どう解釈してよいか理解に苦しみました。

 板端法はこの欠点がなく、個々のばね板についての応力分布を正確に計算できる長所があります。計算が複雑なのが欠点です。

 今日はここまでにしておきます。次は、私を悩ませた展開法で計算された式を紹介します(汗)
Posted at 2009/01/26 22:42:13 | コメント(1) | トラックバック(0) | ジムニーシエラ | クルマ

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何シテル?   06/02 22:40
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