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イイね!
2009年06月08日

もてぎトライアル観戦記。

もてぎトライアル観戦記。 さて、行ってきました、トライアル世界選手権inもてぎ。
まずは、天気が予想外に良かったので助かりました~!

天気予報では土曜日=雨、日曜日=雨のち晴だったにもかかわらず、結局土曜日の午前中にパラッときただけで、日曜日は朝からピーカンでした。
雨の中のトライアルも面白いのですが、やはり晴れてくれたほうが何かとラクです!

ということで、トライアルのレポートです~。
とはいっても、実は全然何がどうなったのか分からないのです!

それが私の怠慢なのか、ビールを飲んだくれて記憶がないからなのか、競技の性質によるものなのかをはっきりさせるために、まずはトライアルという競技の解説をば。

(とはいえ、シロートですので間違えていたらご指摘くださいませ!)

トライアルは、「セクション」とよばれる天然・人工の難所をいかに超絶美技で乗り越えていくかを競う競技です。
ゆえに、速さは関係なし。
一応、スタートからフィニッシュまでのタイム規定とセクショントライに使える時間指定はありますが。

でないと、セクションが風化して難易度が低くなるのを待つ作戦も出てくるかもしれませんからね♪

で、このセクションを越えていくわけですが、途中の足つき1回=1点(最大3点)、落車・バック・コースアウト・不通過=5点と加点されていきます。
要するに、一度も足をつかずにセクションをクリアすると「0点=クリーン」ということになりまして、各ライダーは「オールクリーン」を目指すわけです。
そうはいっても、そこは悪魔のようなコースマネージャーが設計したコース。
普通の人では歩いても越えられないような極悪セクションが待ち構えているわけです。

このセクション数、もてぎは「15」なのですが、これを2周しての総点数の少ないライダーがウィナーになります。
ちなみに、初日の優勝したボウは6点。
30もの極悪セクションを通過するのに6回しか足をつかなかったことになります。
鬼のようなテクニックです~!!

その逆で、もし私がチャレンジしたら全セクションリタイヤになるので5点×15セクション×2周=150点頂戴することになるわけです…

ただ、このセクションが高低差もある数百メートルの範囲にわたってちりばめられているのです。
なので、とても全セクションをフルで観戦するのはムリ。
一人のライダーを追いかけてセクション間を高速移動するか、1~2箇所のセクションに集中して、全ライダーの通過を見守るかのどちらかになります。

もちろん私は後者。
つまり、他のセクションで誰がどうだったのかさっぱりわからないわけです。
ということで、総合レポートはムリ…
決して飲みすぎていたわけではありませんよ~。

ただ順位だけお伝えしておくと、初日も二日目も優勝はスペインのトニ・ボウ、2位に藤波貴久、3位がアダム・ラガというものでした。
1日目はボウのぶっちぎりだったのですが、興奮したのは2日目。

1周目から珍しくボウが5点をくらったりして、序盤はワイルドカード出場の黒山健一が2位につけたりする意外な展開。
(いや、黒山さんの勇気と集中力には感服します~!)

その後は藤波がトップに立つと終盤までトップを堅持、しかし、背後にはひたひたとボウの足音が近づいてきます。
そして、ついに同点で迎えた最終15セクション!

同点とはいえクリーン数ではボウ22、藤波21と1セクション差で負けています。
つまり最終セクションでの藤波のクリーンは最低条件にも等しくなっています。

おまけにこの最終セクションがなかなか厄介。
最後の人口の滝を駆け上がり、その上の1mぐらいの巨大な岩の上を通過するのがワールドクラスのコース。
つまり、長さわずか2m程度の斜度60度ぐらいの滑る路面で加速して一気に更に1mはジャンプしないとクリアできないわけです。

藤波の前までにクリーンはわずか1人。
いつもよりも念入りにインスペクション(下見)を行う藤波とボウ。

最終前アタッカー、藤波。
最終アタッカー、ボウ。

役者は揃いました。

湧き上がる藤波コール!
そして、ついに藤波がセクションイン!!

中盤までを無難にこなして、ついに最終滝登り。
私は、場内が大歓声だったのか静まり返っていたのかまったく覚えていません。

そして、藤波がクラッチミート!!!
流れる水の中、しっかりとリアタイヤはグリップしているように見えます!!
そして、滝の頂上から岩へ向けてバイクが射出され、後輪一輪で頂上に着地!!!!

割れんばかりの大声援!!
吼える藤波!!
そして渾身のガッツポーズ!!!
完成と拍手が地鳴りのように織り交ぜになって、視界が歪むほどの興奮が襲ってきます。

本当にこの15セクションの藤波のアタックは鬼気迫るものがありました!!
これだけの周囲の期待と自分のモチベーションをプレッシャーにせずに結果に結びつけるところに、彼の精神力の強さを感じましたね~。

ひとしきり第興奮に包まれた会場ですが、しばらくすると潮が引くように静かになっていきます。

そうです。
ボウがセクションインの準備完了です。

そして、さざなみのようなざわめきが残る中、最終アタッカーのボウが静かにセクションイン。
滝登り前までをもちろんクリーンでこなし、最後の滝登りへのアタックです。

糸が張り詰めたような緊張感の中、ボウのアクセルを開ける音が響きます。
そして、あっさりクラッチミート。
まるでそれが自然であるかのように滝の斜面を登り始めたボウのマシンは、そのまま柔らかく岩へと着地!
もちろんクリーン!!
あっけないまでのセクションクリアに、観客からはどよめきが起こります。

1回でも足をついたら即優勝が消えてしまう状況で、彼の集中したアタックは感動ものでした!!
これがまさにワールドチャンピオンの精神力!

そして、この瞬間に藤波の同点2位が決定してしまいました。

会場は感嘆と残念さの入り混じった止まぬ拍手と歓声に包まれています。
健闘をたたえあうボウと藤波。
そして、彼らを取り囲むモンテッサホンダワークスのチームメンバー達。

まさか、最後の最後にこんなドラマが待っているとは思いませんでした。
とにかく、世界最高の技と世界最高の精神力を堪能することが出来た二日間でした~!!

2日目の表彰式で藤波が声を詰まらせていたのが印象的だったな~。
もらい泣きしそうになったもんな。
母国日本で勝ちたかったという気持ちが痛いほど伝わってきました。
そんな想いをこめて日本にきてくれるんだから、そりゃーファンも大興奮でしょう。

いや、本当に濃い二日間でした。
来年もまた来てくれれば必ず観にいきます!!

逆に、小さいながらもイベントを企画するようになったので気がついた点もいくつか。
それはまた別の機会に書かせていただきます~。
ブログ一覧 | トライアル | 日記
Posted at 2009/06/08 23:17:32

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この記事へのコメント

2009年6月8日 23:38
なんだか僕も現地にいるようなリアルなレポート!
読み応えありました!

各ゾーンが近ければ追っかけることもできますが、
離れてるところもあるんで、ちょっと難しいですよね。

黒山選手、以前インタビューしたことがあるんですが、
さわやかな青年ですよねー。白い歯でニカッと笑う顔が印象的でした。
じつは藤波選手よりも注目してる日本人選手だったりします。
(でもあのヘルメットを被るとなぜかおばさんっぽいんですよね……)

今年も最終セクションはグランドスタンド横だったでしょうか?
観客がずらりと並んで観れる、フィナーレにふさわしい場所ですよねー。
コメントへの返答
2009年6月9日 1:21
こんばんは!
拙いレポートで恐縮です~。

一人の選手を追っかけるのももちろんよいのですが、ここだと決めたセクションに居座って、ユース・ジュニアからトップライダーまでの走りを定点観測するのも楽しいですよね~。

黒山選手はまさにエンターテイナーですよね!
会場に来てる観客のことを本当に大切に思っているのが伝わってきます。

また、観ていると体の柔らかさやボディバランスで全日本クラスでは一頭地抜けている気がします。
藤波vs黒山のマッチレースも観てみたいですね~!

今年の最終セクションはオーバルコース上ではなく、メインエントランス前の広場でした。
これも移動距離を少なくする工夫かと。
確かに、移動は楽でしたね~!
グランドスタンドのセクションを他のセクションのツアーに混ぜるのが大変だったですから。

でも、おっしゃるようにあの雰囲気がなくなってしまったのは残念でした。
表彰式もグランドスタンドのエントランス側だったので、ちょっと観難かったですし。

ともあれ、来年が楽しみです!!
2009年6月9日 7:37
僕がトライアルを追っかけてたのは、匠君の頃までですから、最近の顔ぶれは“いまひとつ”顔と名前が一致しません^^;

我が家のカミサン、モータースポーツにはまったく興味を示さない人でしたが、インドアトライアルだけには興味を示してくれました。
特に“匠スペシャル”には興奮してました。

速さでも派手さでもなく、ただひたすらにクリーンを目指すひたむきな姿に感動するんですよね^^
コメントへの返答
2009年6月11日 7:02
赤メガネさんは大先輩ですね~!!

成田匠選手はお名前ぐらいしか存じておりません~。
もてぎに観にいくようになってまだ3年ですので…
でも、もっと前から観ておけば良かったと思います!!

インドアトライアルは日本でも是非開催して欲しい競技のひとつですよね。
自然の中とは違った難しさがあって手に汗握ります!
スタジアムなので観やすいのもGOODです~。

観ていても感動できるモータースポーツって、なかなかないですよね!!
2009年6月9日 9:06
最後まで勝負がもつれる展開だったんですね
見ごたえがあったみたいですね、文面から伝わってきますよ。

また自転車改造しようかしら…(汗
コメントへの返答
2009年6月11日 7:03
序盤ではボウも藤波も6番手ぐらいに沈んでいましたから、まさかここまで上がってくるとは思いませんでした。
ライダーのテクニック以上に「気持ちの強さ」が伝わってくるので感動するんですよね~。

自転車でやるのはナイスですね!!
エコですし!
2009年6月9日 9:48
おはようございます(^^)

僕の師匠の青池氏は
バイクのトライアルでも
有名だったのですが…

こんなところを
上っちゃうの?という
ところを上って
ビックリ…

バランスと体力を
両方備えていないと
上れないわけですから
スゴいなぁ…

おデブな僕には
とうていできそうも
ありませんね…f(^^;)

コメントへの返答
2009年6月11日 7:03
こんばんは!!

青池さん、存じ上げませんでした~。
私のトライアルファン暦は3年程度の若輩者でして…

でも、あの超絶テクニックはズブの素人が観ても感動しますよね~。
そして、必ず自分でもチャレンジしてみたくなります。
トライアラーを買おうかと思ってもう3年になります。

でも、そうなるとワンボックス車が必要になったり、プロテクター類も買わなきゃいけなかったり…
なかなか踏ん切りがつかないまま今に至っています!

ノッシーさんがチャレンジしているところを観たい気はします!!
すごい運動量なので、激ヤセするかも!!
2009年6月9日 18:15
泊まりの観戦、おつでしたぁー。

毎度、グループA万歳さんレポートは現場の興奮が凄く伝わって来ます。
読みながら、そのシーンを思い浮かべてしまうようです。

コメントへの返答
2009年6月11日 7:04
両親と那須に宿を取ったので、往復140kmが結構疲れました!
もてぎ=那須って結構あるんですね~。
のんびり走れて気持ちよいのですが!

お褒め頂恐縮です~。
でも、お伝えしたいことの半分も伝わらない…
語彙力のなさがもどかしいです!!
2009年6月9日 23:14
5月23日にに多摩テックに行ったのですが、その時、
トライアルデモが開催されていて、確か選手は小林直樹選手、本多元治選手が
出ていました。
トライアルは自転車では見たことがありましたが、バイクは初めて見ました。
すごいですね。
重いバイクがホッピング?したり、背中が付きそうな位のウィリーをしたり・・・。
自転車より難しそう・・・。
コメントへの返答
2009年6月11日 8:15
多摩テック!!
渋い!!

トライアルデモ、面白いですよね。
言い方はナニですが、本当にサーカスを観ているようですものね~。

セクション中にリヤタイヤを空転させて泥を落としたり普通にしますが、よく考えると右手にフロントブレーキとスロットルが付いているわけですよね。
ブレーキ握ってその手でスロットルを回すわけですからね~。

それだけでも出来ないです!!

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