2008年10月07日
時に乗り物と運命的な出会いをすることがあります。そんな経験みなさんもお持ちではないでしょうか。今回はそんなお話。(運命的と言いましたが、そんな大げさなものではなく、単なる私の思い込みです。。)
私は無職の時期が長く、フラフラと生活していました。
このままではいけない。せめてアルバイトでもしながら、就職活動をしなければ。
私が当時持っていた乗り物はセパハンのヤマハSR400のみ。雨天時を考えるとこれは通勤には使えません。
田舎は公共交通機関が発達していないので、自動車なしではアルバイトもできず。
先ずは自動車が必要ということでスバルの営業マンだった知人を訪ね、10万円以下で何か乗れる自動車を探してもらうこととなりました。
ある日7万円くらいで走行10万キロのエスクードがあるよとの事。本当は欧州車がいいのだけど、この金額では車種は全く選べません。
早速スバルに行き知人が出てくるのを待っていました。
ふと見回すとお客様専用駐車場にはガンメタのコラードが一台。
とても綺麗。ホイルは風車のようなOZレーシングが。日本では1000台弱が販売されたのみの希少なVW製スポーツカーです。
なんでこんなとこにVW車があるんだろうと思ってコラードを眺めていました。
私:『これかっこいいなー。』
しばらくすると知人とお客さんが一緒に出てきました。そのお客さんがコラードのオーナーでB4の購入に来たとの事。
そしていきなり一言
コラードオーナーさん:『こういうの好きなの?これ買わない?』
突然の申し出に唖然としましたが
私:『こんな高価なの買えません。』
その日はそれでおしまい。エスクードを見て帰りました。
後日知人から連絡があり、エスクードはスバルが持っていくことに。
『あーあ』また探さなきゃ。
でも、
知人:『コラード10万円で買えそうだよ。』
私:『エーっ、是非お願いします。』
即答でした。
コラードは古すぎてスバルでは下取れない為、私に話がきたそうです。
そのまた後日譲ってくれたコラードオーナーさんのところに支払いに行くと、
コラードオーナーさん:『先日30万円でオファーがあったんだけど、もう先に譲ると決めたんで断りました。』
なんと太っ腹。ボランティアに近いですね。この方はお医者さんで、ガレージ整理をされてたようです。
無事私が2ndオーナーになることができました。その時点で12年落ち、走行4万5千キロでしたが、ちゃんと納車時からのヤナセの整備記録簿が付いていました。
私:『先生、あなたは乗りもしない車を毎年ヤナセに整備に出していたのですね。ナイス!』と思いました。
現状で不備な箇所は無くいい状態でした。正に私の為に用意されたように感じました。
80キロでせり上がるリアウイング、スーパーチャージャーの加速、FFとは思えない程きれのいいいハンドリング、堅い純正レカロシート、左ハンドルのMT等、この車を機に欧州車+MTの魅力にすっかりはまってしまいました。毎週洗車しては出かける日々。とても楽しかったです。
その後なんとか職も見つかり一旦はめでたしめでたし。
しかしコラードを所有して3年が経った頃、家と職場は往復80キロと遠い為、お年寄りのコラードを酷使するのが心配になってきました。
最初は完全な状態だったものの、距離を乗るにつれて不具合が。当たり前ですが。
(左右窓不動、天井内張り垂れ下がり、エアコンガス毎年充填、停車後電動ファン始動→バッテリーあがり等)
私としてはあまり気にならないのですが、通勤中にトラブルに遭った時の事を考えると、メインで所有するには少々難が。。。
そろそろ安心して乗れる高年式車が欲しい!コラードで欧州車の魅力を知ってしまった私が選んだのは現車のトラヴィックでした。ミニバンは必要なかったのですが、欧州車にしては安い価格と素朴な見た目が気に入りました。
私の愛車コラードは地元のコラード専門店に引き取られていきました。しばらくは店の横を通る度に、『まだあるある』と思っていたのですが、
しばらくするとなくなっているじゃないですか。とうとう見ることもできなくなってしまいました。寂しいなあ。
トラヴィックに乗り始めて1年が過ぎた頃、道の駅で偶然私の所有していたコラードに再会しました。嬉しくなって新オーナーさんにお話を聞くと前車が水没した為、急遽自動車を探されてたとの事。購入したお店(コラードを常時数台展示)で『今うちで売れるコラードはこれしかない』と言われ購入を決めたそうです。久々に会ったコラードは窓と天井内張りが直されて元気に走っていました。めでたしめでたし。
Posted at 2008/10/07 02:55:08 | |
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