本日は、TSR四国支部の「お盆プチオフ」でした。
メンバー休日の都合で、12日も違うメンバー構成によるプチオフが開かれてたので、「お盆プチオフ パート2」とでも申しましょうか。(笑
今日集まったのは、トゥデイ6台、AZワゴン1台、BMWのバイク1台、計7名。(爆)
トゥデイは全てペンタです。
JW2、JA2、JA2、JW3、車のみの参加でJW2、JW3という構成。
そして試乗会参加のトゥデイ全車が「猫魂」装着車・・・猫魂以外の比較対象が欲しかった・・・
プチオフの目的として挙げられてたのは、
① 改造ダンパー製作実演
② いつもの各車試乗会
③ KYB GAS-A-JUSTの装着検証
という3点。
①については、段取りでトラブルが発生し、断念しました。(泣)
用意してたエアバルブが今まで購入してた物と違い、ネジ切ってる長さが短いので、バルブを取り付けの為に切断すると、ネジ部が無くなってしまいます。
アルミホイール用のエアバルブとしては正常なんですが、改造に使えません。
②は、海外ゲストを交え、各自がメンバーのトゥデイを試乗し、忌憚のない意見が飛び交いました。
それぞれのトゥデイは仕様の違いから、乗り味が異なるものでしたが、マイルドな猫魂の性格は共通して表れてたと思います。
トータルの意見としては、
「どこかで聞くような、ラジアルからSタイヤまでOKなんて、有り得ない」
「そこまで言うなら、テンパータイヤからSタイヤまでOKにすれば?(笑)」
「本来、タイヤに合わせた足にするべき」との事でした。
③は、参加メンバーに暑い中、リアダンパー交換を頑張って頂き実施。
先ず、装着前はダンパーの様子から参加者は皆、「これ壊れてるんじゃない?」という疑問が先行しました。
片方だけ、強烈にガス圧が高く、減衰も出てる様子が無い。
つまり、おもいきり押して縮めたら、カチャンカチャン音立てて、何の抵抗も無く伸びてくる。
しまいには「KYBのパチモンじゃねーの?」って言いだされる始末。
そんな状態でしたので、私が笠岡のイベントでKYB GAS-A-JUSTをトゥデイ用として販売してるanpexさん当人に見せたところ、
新品はガス圧高いけど、半年程走行したらガス圧が落ちて柔らかくなり、左右の硬さが違っても気にせず走ってられる・・・という説明を受けたので、今回のテストとなった訳です。
テスト車両には先ず、フロントをビート純正改造車高調ダンパーと直巻きスプリング。
リアを猫魂ダンパーとカットスプリングという組み合わせで走行。
車高はこんな感じ。
試乗した感想は、「車高が低い割に乗り心地が良い」というものでした。
次に、リアダンパーのみKYB GAS-A-JUSTへ交換。
全員が試乗後の感想は、”走れば猫魂とは全然別物”。
「リアが常時跳ねる」、「全体的にグリップ性能が低下してる」、「ハンドルを右に切った時と、左に切った時の曲がり方が違う」という意見が共通していて、
取り付け時に、ワッシャーを何枚も重ねて付ける必要がある事も不評でした。
ダンパー減衰の極端な左右差によるハンドリングは、意識してれば誰でも感じられますが、
漠然と運転してたら気付かないのかも?
左右差の他、ダンパーとしての性能評価も低く”このダンパーを積極的に選ぶ理由は少ない”との結論が出ました。
「超車高短にした時、スプリングが遊ばなければ何でもいいって人用かな・・・」だそうです。
最後に、試乗会中にガス圧を高くする意味を質問されたので、私なりの考えを書いて終わります。
ダンパーの基本はオイルを使って減衰力を発生させるものです。
オイル粘度による抵抗から生まれる減衰力は、大きな力が瞬間的に加わる場合大きく、小さな力を長時間かけ続けた場合小さい特性があります。
解り易く言うと、ゆっくりハンドル切った時より、急ハンドル切った方がダンパーの減衰が強くなるって事。
ならガスはどうか?
ダンパーにガス圧をかけると、圧力より小さな力が加わっても縮まず、圧力より大きな力が加われば縮みますが、縮んでゆくに従い反発力が強くなります。
解り易く言うと、内圧以上の強い力が加わるまでは縮まない棒のようで、それを超えてガスが圧縮されるとバネのような特性になります。
つまり、オイルダンパーにガス圧をかけると、小さな入力ならダンパーを縮めずに置く事が出来る。
ゆっくりハンドルを切り増しても、ロールしないような足になる訳です。
しかし、大入力(大きな段差や急ハンドル)が入るとガス圧では耐えきれず(耐えたら飛んじゃいます)、ダンパーが縮み、オイルによって減衰が発生、車体を安定させてくれます。
ですから、ガス圧の無いダンパーはロールし易いので、ロールを抑える為には硬いスプリングが必要となります。
硬いスプリングを制御する為には、強い減衰が必要で、結果、乗り心地の悪化は避けられません。
ガス圧を掛けられるダンパーでは、小入力はガス圧でロールを押さえられるので、バネが柔らかく設定可能=減衰も弱くてOK=乗り心地が良い足に出来る。
しかし、ガス圧が入力に負けてダンパーが縮む過程のリニア感が、多少不自然ではありますし、
バネレートや荒巻ダウンサスの出来次第で「腰砕け感」も出て来る場合が有るでしょう。
自然に気持ちよくロールできるか否かは、ダウンサスの各種個性に寄るところが大です。
ガス圧設定可能な改造ダンパーと純正形状のダウンサスを組み合わせてみれば、
”ヘタった純正ダンパーにダウンサス組んだら底突きして乗り心地最悪でした~”
と言った、よくあるインプレが、ダウンサスの性能評価では無く、使いこなす事が出来なかった告白に思えて来る筈です。
まあ、以上は解り易いように極端な表現を用いましたが、私が現在ダンパー製作において前提としてる考え方とお考えください。
実際は乗ってみての善し悪しが重要なんですが、全国の皆さんに試乗して貰うのは無理なので、長々ウンチク書いてみました。