DS7をモレルスピーカーとDSPでサウンドアップ♪
目的
チューニング・カスタム
作業
ショップ作業
難易度
中級
作業時間
12時間以上
1
DSオートモビルズ社のDS7のダッシュボードです。
DSオートモビルズという社名は耳に新しいかたが少なくないと思います。
これは、フランスの有名メーカー・シトロエンの高級サブブランドとして発足(2009年)後、分社・独立(2015年)した会社です。
これまでに生産されてきたクルマは・・
2010年:シトロエンDS3・シトロエンDS4
2011年:シトロエンDS5
2015年:DS4S・DS5LS・DS6(←3車種とも中国専用モデル)
2017年:DS7クロスバック
・・このような内容で、上述の素性からもわかるように、シトロエンの同車種をベースに開発されてきましたが、DS5からシトロエンマークは配されてDS独自のマークに変わり、DS7からは、完全に独自開発のクルマになっているようです。
日本市場では、2015年から発売が開始されていて、現在のラインアップは以下の2車種です。
DS3クロスバック(1.2Lターボ)
DS7クロスバック(1.6Lターボ・2.0Lディーゼルターボ)
おしゃれなフランス車のさらに高級グレードを標榜するブランドということで、かなりスタイリッシュな造りになっています。
SUVということもあり、エクステリアについては決定的な差別化が図りにくいですが、内装はかなりトレビアンですね。
フラットな面の美しさを追求したダッシュボード、アーティスティックなボタン類のデザイン、ふんだんに配されるアルカンターラ調素材が演出する光のコントラストと、単なるラグジュアリーとは違うシックを極めた世界観が展開されています。
ランボやフェラーリのエクステリアがそうであるように、このインテリアには唯一無二といってよい、どこかクルマっぽくない浮世離れした固有の価値が宿っているような気がします。
ツボにはまった方は、他が目に入らなくなるんじゃないでしょうか♪
ほんとにおしゃれで、ダッシュ周りは特に一般的なクルマっぽくない造形をしてるので、DSPをどこにおこうか、どうやって分解しようか悩み、そこそこ難易度の高い案件となりました。
シックを極めた漆黒のインテリアを、描写力に長けたMORELサウンドが満たす、上質な空間が出来上がりました。
施工の様子をどうぞご覧ください。
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さて、今回はこの上位モデルの方のDS7クロスバックがご来店です。
ご相談いただいた当初は、サウンドアッププログラムによるフロント2wayスピーカーをご用命頂きましたが、オーナー様の心に火がついて!日を置かずしてDSPとサブウーファー追加でグレードアップという展開を迎えました。
スピーカーブランドはすべてモレルです。
モレルはイスラエルのメーカーで、基本的にはヨーロッパ調の穏やかな音色ですが、描写力の高さを併せ持ち、守備範囲の広い高バランスな音を聴かせるブランドです。
現在主流の16.5センチ径の2wayスピーカーセットのグレードと主な商品は以下のようになっています。
SUPRIMO:602 80万円
ELATE:Ti602 24万円
HYBRID:602 138,000円(デモボードにあります!)
VIRTUS:602 10万円
TEMPO:Ultra602 8万円
MAXIMO:6 39,000円
以下はサブウーファーです。
ULTIMO:Ti SC124(30cm) 107,000円 /Ti SC104(25cm) 99,000円
PRIMO:124(30cm) 5万円/104(25cm) 48,000円
※HYBRIDとVIRTUSには13センチと10センチモデルもあります。
以上の展開の中から、今回はフロント2wayとしてVIRTUS 602
を、サブウーファーにはULTIMO TI SC 104
をお選びいただきました。
DSPはaudisonの新型機prima AP F8.9bit(税別14万円)です。
リーズナブルなDSP市場拡大の立役者となった名機AP 8.9bit(税別10万円)をベースに、内蔵アンプ出力を35 W x 8ch→85 W x 8(4Ω時)とパワーアップし、デジタル入力のサンプリングレートを94kHz→192kHz/24bitとスペックアップしたモデルです。
型番に加えられたFの文字は、イタリア語で力を表すFORZAのFなんですね。よって、モデルチェンジではなく、排気量違いのクルマのように併売の形をとっています。
今回はAP F8.9bitの高出力の内蔵アンプを生かして、フロント4chとリヤに85Wを一つづつ、合計6ch分割り当て、残りの2つをブリッジ(連結)して260Wにして、サブウーファーを鳴らす方法を取りました。
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フロントドアの外観です。
こちらもダッシュ同様、フラットな平面を基調にしてあるようですね。
曲線が排されているので、エッジがかなり立っています。
全体の面構成を優先した結果でしょう、ウーファーのグリルは3つの面の制約を受けたデザインになっています。
スピーカー構成は2wayで、レイアウトすべてドア側で完結しております。
おしゃれデザインに圧倒されて気づきにくいですが、ツイーターはセオリー通り、ミラー裏の三角カバーの中に収まっています。
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トリムを外したところです。
サービスホールをふさいでいる材料については、欧州車定番のスポンジ系素材。ではなく、ゴムっぽい?樹脂シートです。
施工性は良さそうですね。当然ながら、除去もしやすいです。
純正スピーカーは欧州純正にありがちなバスケット状のグリルに覆われています。
インナーパネルへの取り付けは、別パーツの樹脂ブラケットを介して固定する構造になっています。
ブラケットがある分、背が高くなってはしまいますが、同レベルのクリアランスを取れるクルマであれば、ブラケット交換で他車にも無限に対応できますね。DSオートモビルズはグループPSAのメンバーですので、仲間内で共通化してるのでしょうか。
ちなみに他の企業はプジョー、シトロエン、オペル他です。
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実作業スタートです。
ゴムっぽいシートを外し、清掃、脱脂の後、アウターパネルの防振です。
今回はデッドニンググレードでいきますので、Dr.ArtexのEarth Quatroを短冊貼りにしました。
写真ではバッフル製作も済んでいますね。
前述の通り、純正品は2ピース構成でしたが、こちらはワンピースで作っています。
素材はMDFを使い、インナーパネルに面する板と、スピーカーが付くリングを接着して作っています。
バッフル内面には防水と平滑化を目的としたアルミガラスクロステープを貼ってあります。
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インナー側終了の図です。
一つお断りがあって、冒頭で触れましたように、最初はフロント2way交換のみで、後にDSPとサブウーファーを追加しており、この写真は最初の施工時のものです。
よって、右上にデッキからの片側1chのスピーカー出力を、ツイーターとウーファーの信号を分割するネットワークが取り付けてあります。
これは後のDSP導入に伴うマルチ化により不要となり、現在は撤去済みです。また、スピーカーケーブルも当店ベースグレードのswingから、AcousticHarmony N1に変更されています。
デッドニング時のインナーパネルは原則、全面貼りですが、このクルマはドアオープンハンドル周辺の構造上、接する部分のインナーパネルを開けておく必要があったため、完封勝利は逃しました。
7
今回は初登場となる、DSオートモビルズのDS7クロスバックのフロントドアの施工事例を御覧いただきました。
次回は、ツイーター、その次はDSPと続きます。
エクステリアも一定のエレガンスが感じられて、それなりの個性がありますが、やっぱしこのクルマはインテリアですね。
どんなに見た目がかっこよいクルマでも、ギャラリーが二度見、三度見してくれてないとつまんないし、もしスルーされたりしたら、かえって孤独が極まってしまったりするわけですが、これだけ芸術品のような空間を専有できるのなら、ギャラリーはどうでもいいやと思える、そんな未体験の満足感を与えてくれるクルマだと思います。
まあ、それだけ好き嫌い、というか興味あるなしが分かれるところかもしれませんが、ハマる人はバッチリハマる車だと思いました。
こういう車だと、ほんとに「外観が変わらないサウンドアップ」が必須条件になってきますね。
音響面だけで言えば、アウターバッフル、ツイーター露出埋め込みと脊髄反射で判を押してしまいますが、このクルマに限ってはトータルバランスを考えて前言撤回。標準レイアウトのままの外観キープが善だと思います。
その点において、今回のDSP設置場所の発掘は意義があったと思います。
都合よく空間がありましたので、ベースボードを固定でき、AVインターフェースの移設も含めてうまくいきました。
その他、プラスマイナスバッ直、スピーカーケーブル通しも完全に裏側の世界で完結することができ、ラゲッジルームの大きめの荷物一つ以外は、音以外なにもかわってない世界に仕上げるとができました。
値の張る外車になると、文化の違いからくる構造の違いに加えて、フックを差し入れる隙間が無いほどにパーツ同士のクリアランスが狭く、脱着が難しい設計になっていることが多く、分解しにくくなるため、受け入れ業者さんが自ずと少なくなるものと思います。
当店では、ベントレーやロールスを筆頭に、難易度の高い外車も対応させていただいておりますので、お気軽にご相談ください。
メニュー的にも、オンボードコンピュータを含む車載モニタの移設を伴う大工事から、ライトなスピーカー交換、ドラレコ・レーダーの取り付けまで、幅広く対応させていただいております。
お問い合わせはどうぞお気軽に。
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