あけおめ!GT3をDSP+フロント3way+サブウーファーでサウンドアップ♪
目的
チューニング・カスタム
作業
ショップ作業
難易度
中級
作業時間
12時間以上
1
ポルシェ911 GT3の事例ご紹介です。
こんな小規模ショップのサイトですが、ときどき登場するクルマですので、いつも閲覧していただいている皆様にはおなじみ化してるのではないでしょうか。
GT3はポルシェを代表する911の走行性能をさらに高めたレーシングタイプのクルマです。
「GT」という称号は5代目の996(1997年)から登場しています。それまでのカレラに変わる最強モデルを指し、NAモデルがGT3、ツインターボモデルがGT2と呼び分けられ、さらにスポーツ性能を高めたモデルがGT3 RS/GT2 RS(997型から)となっています。
値段もマンション並みで、お預かりするたびに緊張感でヒリヒリするのですが、今回ご登場いただくクラブスポーツパッケージ仕様車も10数台を数え、お陰様でだいぶ慣れてきました(^o^)
今回の車の一部をご紹介しますと、、トランスミッションはオートマチックと同様のコンソールですが、セミオートマとも呼ばれるクラッチのないマニュアルトランスミッションで、クラッチ操作と変速操作を油圧を利用したコンピューター制御でおこなっているので、プロレーサー並みのシフトチェンジが可能になっています。
ポルシェ初のスポーツオートマはティプトロニックだったと思いますが、コレの登場によって、スポーツ=MTというだけの時代に比べてぐっと顧客層が広がったんでしょうね。(売り上げも♪)
今回のGT3のオーナー様は他の多くのオーナー様同様、高鳴るエンジン、吠えるマフラー、タイヤの喧騒と、渦巻く騒音の中にあっても、心地よくビートを楽しめる環境を手に入れたいということでご相談いただきました。
システムの概要としては、純正のヘッドユニットをメインソースとして、DSPアンプで増幅・調整して、フロント3wayスピーカーをマルチで鳴らし、パワードサブウーファーで低音域を固める仕様です。
ソースはヘッドユニット(純正ナビ)に加えて、デジタルインターフェース経由でiPhoneのデジタルソースも選択的に再生できるようにしています。
外来ノイズが盛りだくさんのポルシェでは定番のパワードサブウーファーに支えられて、土台のしっかりしたサウンドが出来上がりました♪
施工の様子をどうぞ御覧ください。
2
以下、コンポーネント紹介です。
○ヘッドユニットとDSPアンプ
ヘッドユニットはクラリオンからOEM供給されている純正2DINナビです。
911系のオーディオは993まで1DINデッキでしたが、996から2DINナビが導入されることとなりました。これは991型の途中まで続き、以降は統合型のインフォテイメントシステムであるPCM(ポルシェ・コミュニケーション・マネージメントシステム)に移行しています。
991が境目ですので、今回のモデルが最後の2DIN搭載車ということになります。
この2DINナビは、セパレート式の純正アンプを経てフロント3way+センタースピーカー、リヤの9スピーカーを鳴らす仕組みになっていますが、2DINナビから直接スピーカー出力を取り出すこともできる作りになっています。
今回はナビのフロント出力をDSPアンプに取り込んで、フロント3wayとパワードサブウーファーを鳴らすことにしました。
今回使ったDSPアンプはaudisonのprima AP F8.9bit DRC(税込165,000円)です。
AP F8.9bitは、リーズナブルなDSP市場拡大の立役者となった名機AP 8.9bit(税別11万円)をベースに、内蔵アンプ出力を35 W x 8ch→85 W x 8(4Ω時)とパワーアップし、デジタル入力のサンプリングレートを94kHz→192kHz/24bitとスペックアップしたモデルです。
そして今回のAP F8.9bit DRCは、別売り設定されているDSPコントローラー(DRC AB・税込13,200円)をバンドルした製品です。
今回は8ch分の内蔵アンプのうち、ツイーター(2ch)、スコーカー(2ch)、ウーファー(ブリッジ=4ch)と割当て、パワードサブウーファーはプリアウトで制御しています。
○デジタルインターフェース
今回の目玉の一つがiPhoneのデジタルソースのダイレクト再生です。
ソースの入り口としてオーディオテクニカのAT-HRD1(税込16,500円)を取り付けました。
接続としては、iPhoneからアップル純正のUSB変換コネクタ(Lightning - USB 3カメラアダプタ)を介して、当AT-HRD1に入力し、光ケーブルでDSPに入力する格好になります。
なお、カメラアダプタに向けて、給電用USBコネクタも挿してありますので、再生と充電が同時に行われるようになっています。
○スピーカー群
当店人気のブルームーンオーディオで統一しました。
フロント3wayのうち、高域のツイーターと低域のウーファーは、2wayモデルのSX165(税込48,400円)、中音域のスコーカーは8cm口径のMX080(税込33,000円)でコーディネートしました。
ドアは、外部アンプによるパワフル駆動にも耐えられるデッドニンググレードで防振し、ウーファーとスコーカーはカスタム制作によるバッフルを介して、頑丈に取り付けました。
ツイーターについては、音質重視でAピラーに埋め込む選択肢もありますが、今回は純正の外観重視で純正スピーカーグリルの下でトレードインしました。
○パワードサブウーファー
パワードサブウーファーはKICKERのHS10(税込70,400円)です。
最近主流のシート下に収まるタイプです。911系の車両では定番のリヤトレイの上に設置しました。
直径10インチ(25センチ)のウーファーをもち、定格出力180W。ボディは重量感たっぷりのダイキャスト製で、6.35kgとずっしり安定しています。
以上をもって、デジタル直接再生も可能な、フロント3way+サブウーファーのパワフルシステムを構築しました。
3
最初はドアチェックからです。
GT3はスポーツモデル(レーシングモデル)の位置づけではあるものの、パワステ・フルオートエアコン装備で、ラグジュアリースポーツといった風情です。
内装もご覧のようにスパルタン風味のゴージャス系で、オーディオも通常の991と共通です。
繰り返しご案内しているようにフロントは3way(+センタースピーカー)で、ウーファーは右下、スコーカーはドアハンドルの奥。ツイーターはダッシュボード上という具合になっています。
4
ドアトリムを外したところです。
俗に言うインナーパネルは8割方が樹脂製のパネルで、ウインドウ関係の機構以外は全てパネル側に組み付けられています。
ウーファーは堂々の20センチ径!スコーカーは約10センチ径です。
一つ前の997型では、スコーカーが(相対的に足場の悪い)ドアトリム側についていましたが、当991型ではインナーパネル側に設置されるようになっています。
今回の施工では、アウターパネル・インナーパネルともにハードに防振を行い、写真の両ユニットをMDF製バッフルを介して社外のブルームーンオーディオ製スピーカーに置き換えます。
5
アウターパネル側の作業が終わったところです。
ドアのフレームの上端に付いていた、サイドエアバッグモジュールを外してから、面積の8割を占めていた樹脂パネルを外すと、アウターパネルが現れます。
アウターパネルの全面をキレイに掃除して脱脂し、Dr.Artexの防振材を配置して全体的に重みを付け、共振が起きにくい状態に持ち込みます。
このステップで、スピーカーケーブルも引きこんでおきます。
6
インナーパネル側が終わったところです。
最初に取り付けるのがインナーパネル(樹脂パネル)で、次にエアバック関係です。
その後、大口径バッフルをつけて、ブルームーンオーディオSX165のウーファーを固定、次いでアルミバッフルに取り付けたMX080をスコーカーとして取り付けます。
最後に全面を防振材で覆っておしまいです。
7
今回はドアトリム側のデッドニングも行いました。
ドアを程度の良いスピーカーボックス(エンクロージャー)として仕立てるために、インナー/アウターバッフルに重み付けを行うドア防振(デッドニング/ドアチューニング)は必須ですが、インナーパネルを覆っている化粧板であるドアトリムも、スピーカーに同調して共振してしまいますので、ドア筐体と同様に防振するのに越したことはありません。
さらに言うと、スピーカーをアウターバッフル化せず、純正の位置で交換する場合、純正スピーカーに比べて強化された波動の一部がドアトリムの内側の空気を揺らし、ドアトリムが共振しやすくなるため、ドアトリム防振の重要性がさらに増します。
今回は、ドアトリム全体に均等に重みがつくように、四角くカットした防振材を均等に貼り付けています。
グリグリとリブや溶着などで堅牢度が増している部位より、プレーンな平面の方が揺れやすいので、平面部分を集中的に攻めています。
8
[PR] Yahoo!ショッピング
おすすめ順
売れている順
タグ
関連リンク