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soundproの愛車 [ランドローバー ディフェンダー]

整備手帳

作業日:2024年5月5日

ディフェンダー110を前後ディナウディオスピーカーでイキイキとサウンドアップ♪♪

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目的 チューニング・カスタム
作業 ショップ作業
難易度

中級

作業時間 12時間以上
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ランドローバー・ディフェンダー110の事例紹介です。

ディフェンダーは、ランドローバー社が製造するクロスカントリー車です。
ランドローバーのラインアップは(1)レンジローバー、(2)ディフェンダー、(3)ディスカバリーの3車種で展開していますので、ミドルグレードの車種ということになります。(2024年時点)

この車の素性は、1948年から製造されていたランドローバー・シリーズが起源で、1983年のマイナーチェンジ時に、ランドローバー110と、同90に改称され、後に127が追加されています。
この数字によるネーミングは、ホイールベースのインチ表示を所以としており、127が127インチ(3226mm)、110はぴったり110インチ(2794mm)、90は92.9インチ(2360mm)というふうに整合しています。
実は、この時点ではまだディフェンダーという名称は存在しておらず、1989年のランドローバー・ディスカバリー発売時のブランド整理の際に誕生しました。
なお、改称後は、ディフェンダー90/110/127と改められるはずですが、この際に127はコソッとキリのいい?130に書き換えられています。

2015年までのディフェンダーは、レンジローバー譲りの、クラシカル・オフローダーそのものといった無骨を極めた内外装が特徴でしたが、いったん販売終了し、再デビューとなった2020年以降の現行車は、丸目のLEDリングを配した、時代の最先端を感じさせるヘッドライトに、生活感のないソリッドなダッシュボードという具合で、クロカンのはずなのに、どこかドロ汚れが似合わない、デザイン画から抜け出してきたような非日常感のあるプロダクトに仕上がっています。


今回ご登場いただくのは、メインカラー(多分)のパンゲアグリーンがしっくりキマったディフェンダー110です。

前々から、デンマークの高級オーディオブランドであるDYNAUDIO(ディナウディオ)のスピーカーに興味を持たれていたというお客様で、スピーカー交換とドアの環境整備についてご相談いただきました。

スピーカー交換の最も手軽なプランは、○フロント2wayスピーカーを交換して、デッドニングによってドアをエンクロージャー化し、○リヤの方は純正スピーカーのままというパターンですが、オーナー様はリヤ側も交換しておきたいというお考えで、コアキシャルスピーカーへの交換と、ドア防振もフロントと同じくデッドニング・グレードにて施工する内容でご注文いただきました。

予算は、フロント2wayスピーカーと、リヤの同軸スピーカーの交換とドア防振で、総額436,810円(税込)という金額になりました。高額のスピーカーを使ったために予算が膨らみましたが、オーナー様は、念願のディナウディオ・サウンドとの出会いにいたく感動されたようで、情報量の多いメールを頂戴しました(^o^)

それでは施工の様子をご覧ください♪
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以下、コンポーネントと工法の紹介です。

◯ヘッドユニット
純正のオーディオシステムをヘッドユニットとして使います。

純正システムは、最近主流のディスプレイオーディオで、スマートフォンアプリのApple car play/android autoとの連携によって、機能を100%発揮できるようになっています。
標準で使用できるソースは、AM/FMラジオとBluetoothとUSBで、それ以外のストリーミング系はアプリ経由で実現することになります。

スピーカーを駆動するアンプは、ヘッドユニット部から離れたセパレート式になっており、チャンネル構成はフロント/リヤともに2chづつの合計4ch構成で、すべてフルレンジ出力となっています。
標準オーディオ車のスピーカー構成については、90/110ともに6スピーカーで統一されています。(130は12スピーカーのメリディアンのみの設定)

ただ、110については、上述の通り「4ch・6スピーカー」であるのに対して、ベースグレードモデルである90では、同じ6スピーカーでも、上級機材と認知される6chマルチアンプ(かつ、フロント側の4chにハイパス/ローパスがかかっている)が導入されており、一般的な期待と整合しない実態があります。

この仕様決定の背景はわかりませんが、スピーカーに供給される信号がフルレンジ or 帯域分割されているかの違いによって、スピーカー交換時の接続方法と工数に変化が生じるため、お客様には、見積もりの確定は開けてみてからということでお伝えしています。

○スピーカー
ディナウディオのスピーカーは、グレード順で(1)ESOTAR2 (2)ESOTEC (3)ESOTANの3グレードで展開しています。
以前は(1)(2)の二本立て、価格も2wayで20万円台中盤以上と比較的高額なブランドでしたが、2020年にラインアップに加わった(3)ESOTANの40周年モデルは、2wayの232で77,000円(税込)、236で99,000円と、身近なプライスになり、ユーザー拡大に寄与した感があります。

今回は、せっかくの機会ということで、ミドルグレード(2)ESOTECのSystem242(税込237,600円)をフロントに持ってきて、リヤも同じESOTECから選定なさりたいというご要望でしたが、ワンユニットで済ませるリヤスピーカーに適合するコアキシャルスピーカーはESOTECにラインアップされていないため、ベースグレードの(3)ESOTANから212C(税込59,400円)を起用することになりました。

スピーカーインストールに関しては、前後ともに硬質MDF制作したカスタムバッフルを介して取り付けて、ドア防振は制振力の強いデッドニンググレードで施工しました。


以上を持って、ディフェンダー110のサウンドアップが実現しました。
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それではドアの外観からスタートします。

ずいぶんと個性的なドアトリムですね。
たくさんのボルトで留められた、グレーカラーの樹脂パネルがドアトリムに相当し、その周りの塗装部分はインナーパネル側の構成部品です。
フロント2wayのスピーカーはいずれもドアにレイアウトされており、ツイーターがドアミラー裏で、ウーファーはドア中段のメッシュグリル内です。
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アウターパネル側の作業が終わったところです。

たくさんのボルトで留められたインナーパネルを外すと、額縁のようなドア筐体が現れます。
こちら側に取り付けられている部品は、ウインドウレールとモーター等だけです。

清掃と脱脂を済ませたら、短冊状にカットした防振材を配置します。
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インナーパネルの「裏側」の作業が終わったところです。

通常、インナーパネルの防振は表側から施工しますが、この車の場合、ドアトリムとインナーパネルとの嵌合(かんごう・はめあい)がタイトなのと、両パネル間のクリアランスが狭いので、表側から施工しようとすると、十分な量の防振材を貼れません。したがって、写真のようにパネルの裏側から施工しています。

シルバーのアルミテープが貼り付けてあるところが、スピーカーを取り付けるためのバッフルです。
MDFで制作し、パネルに固定しています。アルミガラスクロステープは空気の通りを良くするための平滑さの確保と、防水を兼ねて貼っています。

スピーカーバッフル内面の手前側がテーパー状に加工されているのがわかるでしょうか?
これによって、スピーカーの背面から押し出されてくる or 引き込まれていく空気の抵抗が減って、振動板が動作する際の負担が減る効果がもたらされます。

言葉を換えると「詰まり感」がなくなる印象で、ディテール表現などの効果は中低音でも感じられますが、特に大音量時は明確で、詰まらない=歪まない=大音量でもうるさく感じない。という因果を実感していただけると思います。
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インナーパネル側の作業が終わったところです。

この写真だけ見ると、防振作業をサボっているみたいに見えますね(笑)。前カットでご覧いただいたとおり、裏側に防振を施したインナーパネルを付け戻したら、スピーカーを固定します。
裏側はちゃんとやってあるとはい言えども、スピーカーの周囲は振動の発生源の足元ということなので、ぐるっと防振材で押さえておきます。
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次にツイーター部分に移ります。

ツイーターはドアミラー裏の三角パネルにセットされています。写真はそのパネルを外して裏から見たところです。

1インチ程度のユニットがはめこまれており、接続用のカプラ付きケーブルが伸びています。
ツイーターに繋がる配線の途中にハイパスフィルタ(コンデンサー)がついていました。
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ESOTECのツイーターに交換したあとの様子です。

純正ユニットがあったスペースにツイーターを収め、エポキシ系接着剤で固定します。
写真では、ユニット裏側の端子が剥き出しになっていますが、この後配線をして、ショートしないように絶縁処理を施します。
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ドアポケットをのぞき込んでいるところです。

ここには、ネットワークを設置しました。
配線の経路としては、ヘッドユニットから来たスピーカー配線がこのネットワークに入力され、ドアのスピーカーとミラー裏のツイーターの2系統に向かって、出力されるようにつないであります。

ヘッドユニットから来ている純正スピーカーケーブルからの信号取り出しは、スプライスと呼ばれる折り曲げ式の金属端子をつかっているので、ケーブルへの負担はごくわずかです。
ネットワークから両ユニットへの接続は、まったく新しいルートですので、社外スピーカーケーブルで新に引いています。

引き込み作業に際して、ネットワークへの入出力の配線の経路(隙間)を設けるために、パネルの合わせ目のところを少しだけ削っています。
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ネットワークの目隠しです。

ポケット内には、もともと敷いてあったゴムシートを再利用しています。
このゴムシートがあるので、配線の逃げのために削った部分は、ネットワークを外した場合でもきれいに隠れます。
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ランドローバー・ディフェンダー110のフロントスピーカー交換事例をご覧いただきました。
次回は、リアドアの作業をご紹介いたします。

オーナー様は念願のディナウディオのハイエンドスピーカーのサウンドを手にされて、ずいぶんと感動されたようで、いただいたメールの文面から、ご満足いただいたようすがひしひしと伝わってきました(^o^)

今回はアンプやDSP、サブウーファーといった定番の道具が登場しませんでしたので、コンテンツとしては多少地味だったと思いますが、スピーカー交換ならびにドアの環境整備(条件整備)こそがまず最初にやるべき第一歩であり、かつ、かかる費用に対してその効果が目立って大きく体感できる、最も「コスパが高い」フェーズです。

社外ナビなり、DSPなり、信号の再生や増幅、調整の分野の機器は目に見える機材の導入が伴いますので、ついついそちら側を優先したくなります。また、スピーカー交換をやる場合でも、どうせ見えなくなっちゃう防振は安くすませて(あるいは省略して)、目に見えるアイテムに予算を回したくなったりしがちです。

しかしながら、どんなに素晴らしく信号を整えても、最終的に「空気の振動に変換するプロセス」に不備があると、一応ひずみやノイズのない「まあまあ聴ける最低限の音」さえも獲得することができなくなります。

スピーカーを替えてみたものの・・・(あるいは純正オーディオで・・・)
・なんとなくビビる。
・ディテールがあまい。
・低域が伸びず、中高音域が目立つ。
・大きくすると純正の時と同じくらい、あるいはそれ以上にうるさい。
・大きくすると割れる。がなる。
こういった症状はスピーカーの固定が甘いか、防振に不備(やってない、ビビリ箇所の見逃し、防振材不足・不均衡、圧着不足)があるかのいずれかが原因です。

何はなくとも、まずしっかりとしたスピーカー取り付けと防振。ここから始めてください。

見えるところばかり金をかけてコスパを落としたり、不完全な取り付けで、十分にパフォーマンスを引き出せないといったことにならないよう、賢明なご検討・ご判断をお願いしたいところです。


スピーカーの選択、DSPのあるなし、スピーカーケーブルの引き換えの有無、あるいはできるだけケーブル引き換えを抑える方法など、ご希望とご予算に応じて、如何様にもプランさせていただきます。
どうぞお気軽にご相談ください♪
メールフォームはコチラです。
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