80wレーザー加工機導入

実は昨年からアリエクを見ては中華３軸CNCが欲しいと思っていました、だってその数万円レベルの中華3軸CNCがあるだけで、あくまで小物限定とはいえ大抵の思いついたアイディアをまるで既製品のような綺麗さで試作＆少量製造できるんですから。
でももう少し具体的に頭に浮かんだ作りたいアイディアをどうやって具体的に形として出力するのかを考えてみると、いくら激安の中華製とは言えCNCを動かすには当然CADソフトを使いこなすスキルがあるのが前提なワケで、私のような貧困層ともなると日々の空腹の足しにもならないCADの知識など習得しているどころか「何それ美味しいの？」と聞きたくなるレベル。
という事でとりあえず購入してからネットと参考書を駆使して独学でCAＤを勉強して何とか作りたい物が作れるようになるまで頑張ってみようかとも一旦は思ったのですが、しかしCADオペレーターといえば商売になる立派なスキルな訳で、いくら自己流＆見よう見まねでやった所で何とか動くようになった頃にギブアップして無駄な置物になってしまう可能性が高いと思われ。
そう考えるとそんな時間ばかり掛かって何もできない可能性もある畑違いの分野には頭を突っ込まないでおくのが良いのかも？なんていう判断のもと、結局は万能な3軸CNCは一旦見送ってとりあえず小型の2軸ダイオードレーザー加工機をポチってしまいました。

なぜ3軸CNCではなく2軸レーザー加工機になったかと言えば、最も大きな理由はやはり制御ソフト。　例え安価でおもちゃのような中華製個人向け品だろうが船舶のスクリューを削り出すような工業機械だろうがCNCと名のついたものを動かすのにCADは避けて通れないのに対して2軸レーザー加工機は所詮2軸＝2Dという事で制御は専用のソフトとはいえプリンターやカッティングプロッターと同じような感覚で使えるだけでなくその加工データは長年使い慣れたフォトショでも作れるから。
つまり届いたその日からでもすぐ使えるシンプルさに魅かれた次第です。
レーザーモジュールはデメリットも多い分安価な半導体ダイオードレーザー式、縦横XY軸のスライダーで構成されたシンプルな片持ち式T型？L型？フレームで加工エリア170mm×200mmという小ささ。
それでもオプションの80wレーザーモジュールと組み合わせればアルマイト処理の表面に刻印したり8mm厚位までの黒アクリル板を切り出したりと色々な物が作れるように。

え？半導体で80ｗレーザー？嘘っぽいけど・・・と思ったあなた、ズバリ正解！Good Guess！
当り前ですけどレーザーのパワーを表すワット数表記って普通は出力を表すのが常識というかそれが世界標準だと思うのですが、世界の斜め先を行くお笑い中華市場では半導体レーザーモジュールのワット数表記はなんと驚きの入力ワット数(消費ワット)。
つまりメーカーや構成部品の違いによって効率が異なる為に同じ80wレーザーモジュールと書いてあっても最終的な出力ワット数はそれぞれ異なるという非常にアテにならない表記なんです。

なんか「4.5Lターボエンジン搭載」なんていう宣伝に魅かれて新車購入してみたら4.5Lはエンジンオイル量だったみたいな。😅
という事で私の購入したオプションの80wダイオードレーザーモジュールは出力11ワットの半導体レーザーを出すとの事で、どうりで素の金属にはキズ一つ付かないハズです。

という事でこの中華レーザー加工機が届いてから2週間？くらいでしょうか、通常業務が終わった深夜に現在取り掛かっている試作品のスイッチパネルをアクリル板から切り出してその仕上がり品質にニヤニヤしたり、アルマイト製品にテストでロゴを刻印してみたりして楽しんでます。
3軸CNCにしていたら私の頭にはCADが難解すぎて目や耳から脳みそが垂れ出始めていた頃でしょう。
とりあえず実際に動作させてみた感想だの周辺機材なども小出しネタとしてご紹介します。