JA2/JW3純正リアダンパー改造(作業編)
| 目的 |
修理・故障・メンテナンス |
| 作業 |
DIY |
| 難易度 |
 初級 |
| 作業時間 |
30分以内 |
1
先ず、ポンチでダンパーに穴を開ける場所を決め、穴を開けます。
穴位置はエアバルブ取り付け後、ダストブーツや車体と干渉しない場所にしましょう。
リアダンパーの場合、ガス圧によって常にロッドが伸びきった状態ですが、フロントを加工する場合も穴を開ける前に、意識的にロッドを延ばしておくようにします。
穴あけ作業ですが、
最初に2mm程の小径ドリルで穴開けした方が、圧縮ガスと共に吹きだすダンパーオイルミストによる被害を少なくできます。(運が良ければガスのみ出てくれます)
次に7mm径のドリルで穴を開けましょう。
これらの作業は周囲が汚れるので、屋外での作業をお勧めします。
画像は適当なものが無いので、手持ちダンパーの一部画像
2
7mm径のドリルで穴を開けたら、タップでネジを切ります。
穴あけ&ネジ切り加工時は、ネオジム磁石など用いて切屑がダンパー内部に入るのを極力防止します。
ネジ切り加工後、ロッドを縮めてダンパーオイルを容器に排出して計量します。
ネジ切り加工が終わってから、ダンパーオイルを排出するのは、その方が内部に入った切屑を排出し易いから。
ロッドを引いておくのは、最も切屑の入った可能性の高い状態で、オイル排出する時にロッドを引いてベースバルブに切屑を噛ませない為です。
この段階で、低粘度オイルやパーツクリーナーを使い、ダンパー内をフラッシングしても良いでしょう。
3
エアバルブは、そのままだと長いので、画像のようにネジ部を適当な長さになるようバイスではさみ、金切りノコで切断します。(エアバルブはシンチュウ製です)
念のため、ネジ部にシールテープを巻いても良いでしょう。
ネジが根元近くまで切られていないエアバルブの場合は、ダイスを使ってネジを切ります。(整備手帳:エアバルブのネジ切り参照)
4
切断したバルブに付属のゴムシールを付けて、接着剤塗ってねじ込み固定します。
付属のゴムシールは段付き形状なのでカッターで平面にしておいた方が良いかもしれません。
接着面の脱脂をしっかり行い、バルブシールとダンパーの間に隙間が出来ないよう、接着剤を塗り込みます。
接着剤が硬化したら、バルブ固定完了。
5
あらかじめ測っておいた、抜いたダンパーオイルと同じ量を計量器で量り、画像のような容器に移してバルブへ差し込み、容器を握りつぶす事でオイルを注入、手を離すと容器の中へダンパー内のエアが抜けます。
この方が、アストロ等で売られてる大型の注射器を使うより、効率が良いです。
それを繰り返していき、オイルが入らなくなったら容器はそのままで、今度はダンパーを手でシュコシュコとストロークさせてダンパー内のエアを抜き、オイルを吸い込ませます。
複筒式ダンパーが、大きな注射器みたいなものだと実感する作業。
JA2/JW3用リアダンパーの場合、ダンパーオイル量は1本約100cc
バルブ取り付け後の仕様変更時は、バルブのネジ深さの都合で全量抜けないかもしれません。
抜けた量を計って、同量交換するオイルを入れましょう。
6
オイル注入後、バルブコア(ムシゴム)を入れたら空気入れでダンパー内圧を上げます。
圧力はダンパーオイルの粘度と同様、好みでセッティングしてください。
内圧を高めても、ダンパーの縮み側減衰に大きく影響しませんが、スプリングに対するダンパー伸縮の追従性や乗り心地、ダンパーオイルのキャビテーション防止に役立つ模様です。
ちなみに、FFペンタのリアは、ダンパー内圧が抜けると、リバンプストローク時に車体がホーシングに引かれ「ゴンゴン」とリアフロアから異音が出ます。
7
空気入れにエアゲージが付いてると調整し易いです。
基本的に、左右同じような減衰になるようセッティングしましょう。
左右でオイル粘度や内圧を変えないと、減衰が著しく違う場合、改造に失敗したと判断します。
改造ダンパーは、基本的に中古ベースなので、少しの左右差は許容しましょう。
8
リアダンパーのように、シェルケースが細く、内筒とシェルケースの隙間が小さい時、バルブコア先端が内筒に当たり、エアが入らない場合があります。
その時は、画像左側の赤丸部分の圧着ラインを残すように先端を1mm程削ります。
右側が削ったバルブコアです。
削り過ぎるとバルブコアが分解してしまいますので、注意しましょう。
最後は、今まで使っていたダンパーと硬さや反発具合を比べて、乗り味を推測。
車体に取り付けて完成です。
エアバルブによる低圧ガスダンパー改造の歴史は古く、バイクのリアダンパーO/H等でもポピュラーな方法です。
窒素ガスの代わりに空気を入れることに対しての不安も耳にしますが、自転車用サスペンションダンパーも空気入れますし、空気の78.08%は窒素です。
空気内の水分も、オイルで満たされたダンパー内でサビを誘発するに至る量とは思えません。
みなさんも、工夫してより良いダンパー改造を楽しんでください。
最後に・・・
ここを見てダンパー改造された方、是非みん友になってくださいね!
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