16歳で中型免許を取り、バイトに励んで貯めた虎の子で買った念願の初エンジン付き乗り物。
中学/高校の同級生がこぞってFZ400R、TZR250、GSX400Rなど当時流行だったレーサーレプリカやスポーツモデルを購入しており、遅生まれの自分が消去法で何にしようと考えた結果、残った一台がレーシーさも過激さもイマイチで大柄なツアラーのカワサキGPZ400Rでした。
近所の個人売買仲介屋に行き「GPZ400Rの黒&赤を35万円で探して下さい」と依頼したものの、たまたま希望の車体が売りに出ておらずしばらく待っていた所、「1000台限定の珍しい色が売りに出ました」と連絡をくれたのがライムグリーンのコレで確か走行3500キロ位で車体価格38万円でした。
購入後に調べてみると限定1000台は黒&金カラーで、このライムグリーン&白に青シートは限定300台でした。
ちなみにそっくりな限定ライムグリーン仕様でもアッパーカウルに「Ninja」ロゴが入ってなかったりシートが黒かったりフロントウィンカー付近からタンクにかけてのストライプが青かったりするのはカワサキ300台限定モデルではなくバイク屋カスタムやGPZ600Rカラーレプリカなどです。
当時はレーサーレプリカが全盛の時代、右見ても左見てもBEET管だのヨシムラだのレースでお馴染みの集合管を付けている中、あえてKERKERをチョイス。
今となってはライムグリーンのカワサキもKERKERも珍しくありませんが、当時そんな派手な色&マイナーな集合管のバイクは珍しく、結構気に入ってました。
生まれて初めて事故で入院したのもコレ、初めて機械に触ったのもコレ、ユーザー車検を初体験したのもコレ、初めて女の子とデートしたのもコレ、初めて富士を走ったのもコレ。
純正オプションのシングルシートカバーを注文したらタマ数の多い黒/赤用の上から白ペイントを吹いた再塗装品が届いた・・・さすがカワサキ。
KERKER集合以外にバックステップ、メインジェット、ファンネル程度のライトチューン仕様で当時の流行に漏れず奥多摩や大垂水を走っていましたがさすが総重量205kgのツアラー、上りでは最後までTZRやNSRやガンマなどの2スト250勢には勝てませんでした。
また自分1人でドコでも行けるのが嬉しくて、またガソリンは親のツケが効くGSでいくらでも給油できるのを良いことにお台場/大井ふ頭/湘南/箱根/高速道路SA/富士周辺/伊豆周辺など、毎日用も無いのに走りまわり、酷い時には一日で2回もタンクを空にしたりする事も。w
同クラス他車に比べて大柄な車体は特に燃料タンクが大きく見えた為に「お弁当も食べられる」とか「マクドナルドのドライブスルーも利用可能」などとからかわれ、また独特の操舵感を持つ16インチはバイアスタイヤしかなかった当時にしては太いリアタイヤと組み合わせて「バルーンタイヤ?」とも言われたりした。
そして3年後の限定解除と共に大型に浮気し、同級生に譲渡。
その譲渡からわずか2ヵ月後に新オーナーの右直事故で廃車となり、限定解除して早く大型が欲しかった為に売り急いだ事を後悔。