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珍しく霧雨が降ったりやんだりの南カリフォルニア、朝からずっと太陽は顔を出さず長袖が必要な一日でした。
皆さんこんにちは、TRです。

突然ですが、アメリカと言えば音楽も世界のブームが生まれる場所という印象を持たれる方も多いと思います。　実際に日本でも最新洋楽と言えば大半がアメリカのヒット曲となり、クラブやDJ、ラップといった日本でも珍しくなくなった流行もアメリカからやってきたもの。
　そう言うとまるでアメリカは音楽産業も常に世界の最先端と思いがちですが、実はアメリカでのポップスは全体のごく一部、そして今でもカントリーミュージックはポップスと同じくらい根強い人気があります。
　もちろんカントリーも時代と共に現代風のポップス風やロック風の曲作りになっているのですが、実際にビルボードチャートなどでもジャンルを問わないトップ100などを見ると、ポップスに混じって常に結構な数のカントリーがランクインしています。
　そういったカントリーソングの歌詞で歌われる内容は、恋愛はもちろんの事、国を支える一次産業（主に農業）や地元愛を歌った内容が多い為、農業の割合が増える田舎になればなるほどファンも比例する傾向のようです。

そしてアメリカで去年流行ったカントリーソングの一曲が下の動画「Fly Over States」。　

Jason Aldean - Fly Over States (Official Lyric Video)

Music video by Jason Aldean performing Fly Over States (Official Lyric Video).
(C) 2012 Broken Bow Records
　この曲を歌うカントリーアーティストのジェイソン・アルディーン（Jason Aldean）さんは世界で最も稼いだアーティストランキング2012年の第9位というカントリーのトップアーティスト。
　例えば日本では歌手の高額所得ランキングトップ10に演歌歌手が入るなど今では考えられないと思いますが、今でもアメリカではそれほどカントリーミュージックが大人気という証拠。

この曲が歌っているのは、ニューヨーク発LA行きフライト便（大きなビジネスを動かす一流ビジネスマンが多く利用する路線）の飛行ルート下に位置する名も無いようなマイナーな小さな町やそこに生きる人々の事。
　NY発LA行きフライト便のファーストクラスに乗る連中が退屈しだす頃に通過するオクラホマ州、インディアナ州、カンザス州、サンタフェ、バッドランド、アマリロ・・・まず訪れる機会の無い、こういった田舎にこそ真のアメリカ魂/精神がある。　飛行機で気が付かない内に飛び越すんじゃなくて、自分の足でそこへ行ってみれば、なぜ神がこの土地を作ったのか判るよ、という内容。

アメリカと日本、地理も文化もまったく違えど、田舎から出て都会で暮らしている人にとっては少し共感できる歌詞ではないかと思います。

皆さん、おはようございます。
今日も晴天のオレンジカウンティからTRです。

　唐突ですが皆さん、買う予定などまったく無くとも何となく家や車などの売り物件を見ることありませんか？
　実は昨晩eBayの車カテゴリーを見ていた所、こんな車を見つけました。　
その車は1969年型GMポンティアック・ファイヤーバードのコンバーチブル。　完全フルレストアされたトランザムルックで、価格は千ドルスタート/即決価格約380万円。
　クラシックカーとまでは呼べない中途半端な年式の古いアメ車なのに、妙に高額なのはフルレストアされたコンディション最高の証だと思うのですが、それ以外にもこの車には面白い経歴があるようです。

　実はこのファイアーバード、初代のオリジナルオーナーがなんとジョン・デロリアン氏・・・と言ってもピンと来ない方も多いと思いますが、大ヒットハリウッド映画バックトゥーザフュチャーのタイムマシンとして大人気となったステンレス製のデロリアン創業者と言えば「あぁ、あの車を作った人なんだ」とお分かりになると思います。

　1969年にデロリアン氏が娘の為に新車購入したのがトップ画像のファイアーバードなのですが、デロリアン社の社長がなぜ娘にポンティアックを買い与えたのか？・・・実はデロリアン氏がDMC-12を作る為にデロリアン社を立ち上げたのは1975年の事。　それ以前の1969年当時、デロリアン氏はGMの副社長を勤めており、実はこのポンティアック・ファイアーバードも若かりし頃のデロリアン氏の作品の一つだったんですね。
　そのデロリアンモーターカンパニーも同業者（一説によると古巣）からの執拗な妨害工作により、結局は最初の1車種目だったDMC-12を出しただけで資金難に陥り倒産してしまいましたが、しかしデロリアン氏ご本人は長生きされ、つい8年前の2005年に亡くなっています。

　ちなみにステンレス製のDMC-12を洗車する際はクリームクレンザー・ジフを使うそうです。　またデロリアン倒産後に権利を引き継いだステファン・ウェインという方は、今でもデロリアンの名前を維持して純正パーツ供給を継続しており、補修部品から新車を作る事も可能との事。（法的には安全基準等の問題から新車登録はできないようです）

　人間と同じく、一台の車にも深い歴史があるものですなぁ。

ここオレンジカウンティから海沿いに南下して約2時間、メキシコとの国境に面する港町サンディエゴに行って、日本では珍しい船の船内を見学してきました。

サンディエゴ港に係留され、博物館として第二の人生を送っているこの船は1972～1991年までの19年間に渡り、横須賀を母港としてアジアに睨みを効かせていたディーゼル機関の正規空母。
　この空母は第二次世界大戦中に建造されて実際の進水は終戦後、それから朝鮮戦争/ベトナム戦争/湾岸戦争と、艦載機もレシプロ戦闘機機からジェット戦闘機へと移り変わり、常にアジア地域に立った煙に関わってきた船です。

船内の艦長専用個室やお偉いさん専用会議室にはきっと横須賀駐留時代に改修したと思われるYKK製の木目調アルミサッシなどがふんだんに使われ、内装にも和を取り入れた落ち着いたものになっていたりする。
　確かに今となっては作りもセンスも古さを感じるものの、しかしここだけを見るとコレがまさかアジアの軍事的脅威となっていた軍艦の船内とは思えない雰囲気。
　その一方で階級に「オフィサー」が付かない、いわゆるペーペーの水兵さん達の寝床は、まるで会社のロッカーを横倒しにして重ねただけのようなお粗末さ。　もちろん寝床も食事も水兵さん達と士官クラスは別、さらに艦長クラスは自室に専属の調理人と専用のキッチンがあり、艦長の為だけに食事をサーブするという「偉いのは判るけど同じ船の仲間なんだから、何もこんなスペースと人を使ってまで差別化しなくても・・・軍艦なんだからそんなスペースとリソースは省略すれば、もっと合理的に性能や機能の向上が出来るだろうに」と思わざるをえない作り。

ちなみにアイランド（空母の端っこにある艦橋）内部も見学しましたが、艦長専用席のあるコントロールルームは艦長室とは反対に天井も低く、広さも狭く、船内から艦橋上部に上る階段も秘密の裏口かと思うような急＆狭さ。

しかしこれら全ては実際に船内を歩き回ってみたからこそ判った事。
　普通、空母の船内など日本ではほぼ見る事は不可能。、アメリカですら正規空母の中を自由に見学できるのは国内にサンフランシスコ、サンディエゴ、ニューヨークの三箇所しかありません。
　さらに正規空母だけでなくバトルシップ（戦艦アイオワ）や潜水艦（旧ロシア製スコーピオン級）、豪華客船（クイーンメリー号）さらにアポロ宇宙船やスペースシャトル（エンデバー号）まで本物を見学できるのは南カリフォルニアのLAだけ。
　ディズニーランドよりも機械や乗り物の方が興味があるという方、渡米の際は是非見学してみてください。

LAX銃撃事件の影響で徹底的にヤラレてしまった金曜の翌日、土曜日には渡米した義家族を引率して画像のものを見てきました。
色々な説明と共に実物の細部を観察すると、正直やはり使い捨ての方が安価で確実と感じました。

　ちなみに機体に張られた耐熱タイル一枚の価格は約20万円/平均、それを約2万6千枚使用しているとの事。
　またアルミ製の機体フレームは熱で膨張/収縮する一方で、耐熱タイルは熱による膨張/収縮が無い為、そそままではタイルを機体に直接張っても剥がれてしまうので、機体にフェルトシートを張り、そのフェルトシートにタイルを貼り付けているそうな。
　機械好きには非常に興味深い工業品です。

　皆さんご存知の通り金曜日の朝、LAX（ロサンゼルス国際空港）で銃乱射事件が発生し、夜までLAXが閉鎖されました。
　　滑走路を4本備えた西の玄関口であるLAXが閉鎖という事で、世界中から集まる発着便の乗客も大混乱、周辺道路もLAXに入れない車で交通麻痺となり、私もまんまとその混乱の中の一人になってしまいました。

　実は事件当日、義両親の家族が夕方の便でLAXに到着するのを迎えに行かなければならなかったのですが、個人的にLAX利用など数年に一度しかないのに、よくもまぁこんな日に限ってあのような事件が発生するものです。
　午後になって出発直前にチェックしたニュースではLAXは依然として閉鎖中、交通情報を見ても周辺道路は真っ赤・・・
今出発してもLAX内に入る事はおろか、空港までたどり着けるかどうかすらわからない状況ですが、既に出発している義両親家族は日程を変更する訳にはいきません。

「男なら負けると判っていても、戦わなければいけない時がある！」

などと、中二精神で自分を奮い立たせて迎えに行ったものの、やはり空港まで4～5kmの地点から既に渋滞、一般道へ下りてスラムのような住宅街の裏道を縫うようにしてLAXまでの距離をジリジリと縮めたものの、いくら近づいたた所で空港の入り口は一箇所、しかしこの時点で空港は徒歩と公共シャトルバス以外は締め出しという状態になっており、結局は空港外の民間駐車場に車を駐車してシャトルバスでLAX到着。
　LAXの発着は、午後に着陸が再開されたものの午前中に着陸できなかった便などが殺到し、駐機スポットも順番待ちとなった為、義両親家族は着陸後も機内で1時間待機させられ、世界中から飛んで来た到着便から一斉に降機した人々でカオスと化した入国審査で一時間、最終的には義両親家族が出口から出てきたのはさらにその一時間後。

　それだけなら「大変だったけど、会えてヨカッタね」で済むのですが、帰り道は延々と工事渋滞・・・・本来の予定では8時には仕事に戻るつもりだったのが、自宅に帰り着いてみれば夜の11時過ぎ。
　疲労もピークに達しており頭痛と吐き気と寒気のトリプルパンチで、帰宅と同時にベッドに倒れこんで朝まで寝てしまいました。

　ホント偶然とはいえ事件に直接関係していない一般人の中でも、最も迷惑を被ったうちの一人ではないかと思います。
　久しぶりに泣きが入った金曜日でした。