ウチのクルマが全部イカレポンチとなった際には、
友人N氏に頼んで
シトロエンXMで蓼科に連れてきてもらったことがありました。
飛騨高山にいったときにも、帰りに蓼科に寄りました。
にゃぴが頻繁に蓼科に行きたがるのには訳があります。
標高1200mの辺りに、山小屋があるのです。
山小屋といっても、今どきのカッチョイイ別荘風ではありません。
築40年の「小屋(古屋?)」です。
にゃぴが幼少の頃(遠い目・・・)、今は亡き父が入手したものです。
父は学生時代、山岳部に所属していたらしく、山登りが好きだった様です。
社会人となってからは、そんなに自由に登山に行けなくなってしまった様ですが、やっぱり山を近くに感じていたくて、この小屋を入手したのかも知れません。
父が亡くなってから、この小屋は誰にも手入れされず、ずっと放置されてきました。
数年前から、にゃぴがときどき行って、換気して風通しをしてやり、ちょこちょこと傷んだところを日曜大工で手入れし始めました。
外階段が朽ちていたのを作り直してみたら楽しくなってしまって、だんだん、あっちもこっちも、という感じで、ここ数年間の趣味になってしまいました。
もともと古くてボロい小屋ですから、にゃぴの日曜大工の素材にはちょうど良いのです。
失敗しても、失うものは殆どありませんから。
「ありゃー」と言って、やり直せばすむのです。
で、先週末は洗面所の最終段階、「洗面台設置」をやりました。
壁のペンキ塗り、腰板貼り、珪藻土塗り、フローリング床貼り、天井の内装貼り、照明器具交換などのステップの果ての総仕上げです。
安くてデザインの良いものを探したくて、
IKEAに物色しに行って買ってきました。
止水栓と洗面器、洗面器の台、扉、取っ手などが一式セットになっているキットがあり、全部で5万円くらいでした。止水栓と排水口の部品はTOTO製でした。
アルファロメオ147で持って帰るにあたって、後席を倒して荷室を確保する必要があるかなぁ、と思っていましたが、なんと後席の後ろのラゲジスペースにすんなり入ってしまいました。以前の嫁さんのランチア・イプシロン(初代)では、あり得ないことです。
思わずIKEAの駐車場で、「おーっ!」と声を上げてしまいました。

これが洗面台一式を積んだところです。
これを蓼科に運ぶ際には、さすがに着替えなどの通常の荷物は後席に載せましたけど・・・
で、洗面台の組立です。
説明書に従い、まずは箱状の台から組立て開始。
ネジ穴も開いてますし、付属のネジであっという間に完成。
足もねじ込んですぐに取り付け完了。
陶器製の洗面器も、付属の両面テープとネジで簡単に台に付きました。
いい調子できました。
一気に止水栓(お湯と水が1つの蛇口から出てくる混合栓)もつけてしまいましょう。
ここで説明書を読んでいて、ひとつ気が付きました。

「寒冷地では、凍結防止の水抜き用ネジがついているものをご使用下さい。」
ここは八ヶ岳の標高1200m。真冬にはマイナス20度になることもあります。
水抜き出来ないと、水道管が割れてしまいます。
実は・・・、というか、当然のことながら、横浜市のIKEAで売られていたキットに同梱されていた止水栓は、寒冷地仕様ではありませんでした。
そこで、IKEAさんに電話してみました。

マイナス20度になるところで使用するので、止水栓を寒冷地仕様のものに交換して頂けないでしょうか?
「弊社では寒冷地仕様は取り扱っておりません」
なんと・・・。
「もしご不要でしたら、未使用であれば開封済みでも結構ですので、止水栓と排水口の部品セットを返品していただけますよ。」
え?
排水口部品とセットで返品?
ここでいう排水口部品とは、洗面器の底についていて、水を溜めるときに棒を操作すると閉まる金属の丸いフタ付きの部品のことで、洗面器と排水パイプを接続する部分でもあります。
つまり、この部分です(この写真は自宅のものを撮りました。)
TOTOさんの排水口の説明書によると、IKEAの洗面台にジャストフィットする様になっているIKEA向け専用品であると書いてあります。つまり、排水口はこの部品ぢゃないとダメなのです。
この排水口部品は使用しなければなりませんので、止水栓だけ返品したいのですが?
「止水栓と排水口部品はセットでの扱いですので、セットでないと返品出来ません」
ガーン!
つまり、通常仕様の止水栓は返品できず、別に寒冷地仕様の止水栓を購入しろと?
「お客様の場合、そういうことになってしまいますね」
そ、そんな・・・。
この止水栓、定価では3万円もするのに・・・。
ぬううう、おのれっ!
結局、この日はこれ以上の作業が出来ず、引き揚げました。
仕方がないので、同じ製品の寒冷地仕様のものをネット上で探し、1.3万円くらいで入手することが出来ました。
しかし、安くするつもりでIKEAのキットを買ったのに、高くなってしまった・・・。

うーむ。
どうやら、IKEAでキット化したセットを購入すると、こういう目にあうようです。
同じIKEAでもキットではなく、バラバラの部品として台や扉、洗面器などを個別に買って、止水栓だけ別の店で買うというのが良さそうです。ちょっと高い授業料になってしまいました。
寒冷地仕様と言っても、水抜き用のネジが付いていて、パイプのジョイント部が逆流防止弁無しになっているだけで、あとは全く同じです。IKEA純正品と同じように、ポン付けできるはずです。
一週間後、寒冷地仕様の止水栓を持って、再び小屋へ行きました。
排水口は、水道管の接続部に使用するシールテープ(管を接続する際にネジ山上に巻いて使用する漏れ止めの白いテープ)を巻いて組み付けて、難なく完了。

【シールテープ】
止水栓の配管も説明書に従ってシールテープを用いつつパイプを接続し、水道管用の大きなレンチ2個を使って共回りを防ぎながら、壊れない程度にトルクを掛けて締め付ければ、水漏れせずに一発で付きました。
TOTOの説明書には、止水栓を洗面台に取り付ける際に
TOTO製専用工具を使用して締め付けるように書いてありますが、この専用工具が4,000円くらいするのです。たぶん1~2回しか使わないし、他に使い道もないツールにそんなにお金を出すのはイヤです。
ホームセンターで物色してみたら、1,500円くらいで他社製の同等品が入手できました。

これで問題無く取り付け作業は出来ました。

今回の作業とは関係ありませんが、左の木製引き戸はトイレのドアです。
1X4のSPF材で作ってみました。ヤケに重くなって下で支えている滑車が辛そうです。
今のところスムーズに動いていますが・・・。
排水管は金属製のパイプが付属していましたが、床の既存排水口と位置が合わないので、フレキシブルなパイプをホームセンターで入手し、これを利用しました。灰色の部分がそれです。

止水栓への給水管も同様に、金属製の蛇腹式の曲げられる管を使用して接続しました。
湯沸かし器がまだ整備されていないので、給湯管は未接続のまま当面放置しようと思いましたが、混合栓のため、栓を最冷の方に回しきっていないと、給湯管から水がジャージャー出てきてしまうことに気付きました。
仕方がないので、またホームセンターに行って、ホースとホースバンドを入手し、給湯管を床の排水口へ接続しました。写真のピンク色のチューブがこれです。
これで、給湯管から漏れてもOKです。
洗面台の下、排水口にはこの様につながっています。
(台の底にパイプ穴を開けたときのクズなどが散っています。写真を撮る前に掃除しておけば良かった・・・。)
やっとこれで、洗面所の体裁が整ってきました。
作業が一段落していい気分でいたら、雨雲の間から日差しが差し込んできました!
明るくなったこの一瞬に、洗面台をなんなく運んでしまった147を撮ってみました。