初めて乗った手動変速機のスポーツ車。
2代目CR-X Siの前期型の白で、鉄屋根、鉄ホイール、スポイラー無しでした。
900Kgほどの車体に130馬力の自然吸気DOHC1600ccエンジンは、慣れるまでは怖いくらいの加速感でした。時計で計ったことはありませんが、2速であっという間にメーター上の100Km/hに達しました。
それまで乗っていた2代目シビックが、あっけないほど低速でお尻が振り出されて怖かったのに、CR-Xは同じところをずっと早いペースで地面に張り付いたように曲がってしまい、驚嘆しました。
タイアは185/60R14のままだったというのに・・・。
見せてもらったよ。四輪ダブルウィッシュボーンの性能とやらを。
クルマの性能が良かったものですから、相対的に自分の下手さ加減が良くわかってしまい、悔しくて一生懸命練習しました。
ペダルの配置も理想的で、ヒール&トゥを覚えたのもこのクルマでした。
最初は怖かったパワーも徐々に慣れて、フルに出し切って使えるようになってくると、今度はその先の手強さも見えてきました。
兄弟車だった「グランドシビック」よりも、やや短いホイールベースで機敏に曲がれましたが、裏を返せば、その分テールが振り出されたら、かなり早い角速度でオーバーステア方向に向きが変わってしまうということです。にゃぴのウデでは、なかなかカウンターのタイミングが合わなくて、テールが収束するまで2回くらいカウンターを当てなければなりませんでした。(ちょっと痛い思いも、何度か経験しました。)
滑った瞬間にアクセルを踏み込んで後輪に荷重をかけてしまえば良かったのでしょうが、なかなか怖くて、アクセルを放さないようにするのが精一杯でした。
ほぼノーマルのまま乗っていました。変更点は、運転席のみレカロのバケットシート、ブレーキパッドをWinmaxに、FETのフォグランプ、(何故か)Tomeiレーシングのステアリングホイールくらいです。
ブレーキパッドだけは、ノーマルで峠に行くと、一発で層状にヒビがいっぱい入ってしまって、一度そうなると効き具合がコントロールできなくなり、どうにも怖いのですぐに換えました。(踏んでも効かず、踏み増すとロックしてしまう状態になったです。)Winmaxにしてからは、そういうことは皆無になり、安心できるようになりました。
エンジンルーム内の調節ネジで、工具無しでも簡単にクラッチのミートポイントを調節できるようになっていました。目一杯奥の方(左足をちょっと浮かせただけですぐミートする位置)にしていました。元気に乗るには、その方が乗り易かったのを覚えています。
燃費が異様に良かったのも印象に残っています。東京から高速を使って箱根に行って、峠で相当に元気良く使用しても、全行程の平均は11.5Km/Lくらいでした。(峠では回転計の針は右半分に入りっぱなし、みたいな使い方でしたけど。)レギュラーでOKでしたし、貧乏な私には有り難い性能のひとつでした。
デザインが空力的にも良かったのでしょうね。そのせいか、高速道路などで強い横風の日にも殆ど影響を受けずに高い平均速度を保てたものです。
とにかく走ることの楽しさと厳しさを教えてくれた一台で、夢中になって乗った車でした。
ひとつだけ難があるとすれば、ボディーが緩くフニャフニャだったことでしょうか。これが、ガチッとというか、カッチリとした剛性感があったら良かったのにな、と思います。
1年間(1988~1989)で6.3万Kmほど乗って、ちょっとガタガタになってきたところで、FC-3SのRX-7後期型GT-Xに移行することにしたので、手放しました。
この後に登場したVTEC版のSiRの方が、出力そのものは上がっていて扱いやすいものになっていましたが、6000rpmより上の方まで回したときの最後のパンチ感というか伸びはSiの方が感じられました。絶対的には30馬力も少ないのですが、パワーの出方の特性で、にゃぴにはSiの方が刺激的な加速に感じられました。
もう20年経ちましたが、今見てもデザインはイケてますし、現在でも希有なライトウェイトスポーツだと思います。
悔やまれるのは、走るのに一生懸命で写真をちっとも撮っていなかったことです。(^_^;)
こういうコンセプトを継承しつつ、もっと現代風にアレンジして、ハイブリッドの新CR-Xなんて登場したら、また買っちゃうかも。