昨日はDへオイル交換と3度目のActiveHybrid3(以下AH3)の試乗へ行ってきました。
AH3に乗るのはこれで3回目。なんかのご縁でしょうか?(謎爆)
Dのプッシュもあり代車にAH3を用意して頂きました。

オイルはパーツレビューにも書きましたが今回dortさんのウィンターキャンペーンでお安く仕入れ出来たのでペール缶の持ち込みでお願いしました。私はiDriveのサービスインジケーターで20000kmにリセットして15000km表示になると交換するようにしていますが今回実走行では前回から約3000kmで交換となりました。
エレメントは結構汚れていますね。
一時期はペトロナスに浮気してましたが結局ラドタピアに戻って落ち着きました。
知る人ぞ知るラドタピア。
メジャーなブランドではありませんが
全化学合成(100%エステル)・ノンポリマー製法に拘って造られる市販では数少ないオイルです。オイル交換1回(エレメント込み)で約6.7L使用しますのでギリギリ3回使えるかどうかかな。BMW専門店での取り扱いとしては愛知県のdortさんか横浜市のa/tackさんです。
以前使用していたペトロナス10W-60と比べると
「しっとりと滑らか」「軽い!」という印象。低回転域では大差ありませんがそれなりに回すとペトロナスのほうが雑味を感じます。ラドタピアは中高回転域でのフィーリングが本当にしなやかでしでしっかりとした印象を受けます。サーキット等の高負荷状況での使用はしないので評価できませんがやはり値段なりに、そしてエンジン保護の為にも良いオイルだと思います。
3回も好きに乗り回してイイよとAH3を貸して頂いたのでインプレしたいと思います。
まずは、
【エクステリア】

発表の時こそE90系と比べて違和感覚えた方も多いかもしれませんが、札幌市内でもそこそこ見掛けるようになりだいぶ見慣れた印象です。今回はMスポーツ仕様でよりワイド感を感じます。メーカーのインタビューにもありましたがF30のエクステリアのコンセプトは
「sense of width」だそうでE90よりもフラットでワイドな印象を与えるようにしているみたいです。BMW主力の3シリーズなだけにデザインもそつなくまとめF20程好き嫌いは別れないと思います。特にMスポ仕様は個人的にはカッコいいと思います(^^)ただE92のような流れるような直線的な美しさは欠いておりラグジュアリー感はやはり4シリーズクーペに期待したいと思います。
【インテリア】

こちらはE90とはがらっと変わって直線的なデザインだったE90系に対して曲線を交えるような造作がF30系はされています。
「レイヤーリング」=層を重ねるというこの流れはF01,F10,F13,F20にも採用されていますし今後のコンセプトとなると思います。質感は初期のE90よりは向上したと思います。大幅にとは言えませんがスイッチ類のちょっとしたアクセントにメッキパーツを使う等それ相応の高級感を出しています。E92は元々E90よりメッキパーツの装飾がされているのであまり差は感じませんでした。操作系に関しては殆どE90を踏襲しており戸惑うことは無かったです。AH3は標準でダコタレザーのシートとインテリアなのでmy335と同様です。シートに関してはどうしてもRECAROに慣れちゃうと比べるのも酷ですが標準でも日常使用には充分なはずです。
【脚回り】
フロント:ストラット、リア:マルチリンクとこれもE90を踏襲しています。ジオメトリーの最適化でかなり乗りやすくなっています。これもランフラットタイヤの進化もありますが初期のE90に見られた粗削りな乗り心地の悪さはありません。E90の脚回りを大幅に変更することなく地道に進化を重ねた結果だと思います。
フロントストラットのアッパーマウントは補強リブ付きアルミダイキャスト製でかなり手が掛かっています。その分かどうか分かりませんが
リアのロアアームはE90のアルミからF30はスチール化されています。ステアリングの味付けはE90の良さを引き継いだ感じ。全車グレードに電動パワステが装備され、アクティブステアリングから名称変更したバリアブルスポーツステアリングは若干操舵力が柔らかくなりました。個人的には油圧式のアクティブステアリングのフィーリングが好きです。

AH3には標準で
フロント:4ピストン、リア:2ピストンのブレンボ製アルミキャリパーが装着されています。F30オプションのM Performanceブレーキと同じものになります。他モデルBMWのブレーキと同様少しの踏み込みでグッと効くタイプでブレンボGTのように踏み込むにつれてじわ〜っと効く感じではありません。剛性感はモノブロックのブレンボGTと比べるとちょっと物足りないかな。
【エンジン・走り】

このAH3の一番特筆すべきこと。
ハイブリッドであるというこです。仕組みはフーガハイブリッド等と同じパラレル式でトランスミッション内にクラッチを置き、その断続によってモーターを駆動、走行やエンジン補助、回生ブレーキで発電にも使われます。また
フルスロットル時(ブースト時)にはエンジンとモーターをフルに使い340PSのパワーを得ています。
いざ運転席に乗りイグニッションオンにしてもmy335のような盛大な爆音?は一切なく無音…。クルマのエンジンを掛けるというより家電の電源を入れる感覚です。Dレンジにしてブレーキを離すと無音でスルスルと動き出します。少し強めにアクセルを踏むと若干のショックを感じエンジンが始動したのが分かります。そのままスーっとアクセルを踏むとエンジンの回転も重なり静かに速いです。至って普通だけど速い。通常の
コンフォートモードでは上手くモーターとエンジンを利用してスムースかつエコに運転させることが出来ます。
では次に
スポーツモードにしてみると
N55ツインスクロールターボエンジンが積極的に介入してきます。1速発進となりモーターのアシストも重なり低回転域からグイグイと1740kgのボディを加速させます。恐らくノーマルの335と比べるとこの時点で速いなと感じると思います。ちょっと大きな3車線道路でフルスロットルを試しましたが大変躾け良くリニアに加速して行きます。これでもあくまでスムーズに速いと言う感じです。粗々しさは微塵もありません。
まぁそこで気になるのはmy335とAH3ではどちらが速いのか?ちょっと比べてみようと思い帰りに同じ道路でmy335をスポーツモードにしてパワー開放してあげました。
あくまで体感的ですが最大求心加速度はmy335が10だとしたらAH3は6くらい。決定的に違うのは3500rpmからの伸びが違います。AH3は中回転域まででそれ以降はパワーの頭打ちが感じられますが、数々のドーピングがされたmy335はそれがありません。トルクは確かに3500-4000rpm付近でMAXを迎えますがターボながらエンジンの回転と共にパワーが漲ってくる感じがあります。そこは決定的に馬力の差かなと思っています。
総評としてモーターの力を借りてエコとパワーを両立させたAH3と数々のチューニングをして若干粗削りながらも神経質な一面もあるmy335のどちらが運転していて愉しいかと言われるとやはりmy335でした。
確かに街中の燃費は5km/Lと現行のF30と比べると明らかにエコとは程遠いのも事実ですが…。
素直に運転を楽しむならやはり電気に頼らず内燃機関オンリーが一番楽しいのではないのでしょうか。
地球に優しくお財布にも優しいエコは決して悪いことではありませんがどうも
クルマがデジタル家電と同じカテゴリーになってしまうのではないかと危惧する気持ちがあります。
長文・駄文で失礼しましたがこんな感じでレビュー締めさせて頂きます。
まぁ、ちなみにAH3の燃費は3.8km/Lでしたけどね!!!