北海道と岐阜の実家を行き来するのあたり二つの交通手段があります。
一つは飛行機、もう一つはフェリーという手段です。
私は長らく飛行機で実家との行き来をしていました。
それはまだ父が健在で実家にも両親が居て普段足となるクルマがあったからです。
しかし、今は母も北海道に引き上げ岐阜の実家は全くの空家の状態なのです。
当然、飛行機で帰ると超ド田舎なため普段の足はクルマ頼みでレンタカーを借りる事になります。
去年からはファミリエに参加したりdortさんでDMEの再セッティングをしたり、さらには地元でエンジンブローをして1ヶ月入院したりと年に3-4回はフェリーを利用しています。
現在では飛行機よりフェリーを使っての行き来が多くなっています。
なんで20時間も掛けてフェリーで行くの?とか暇じゃない?とか聞かれますが…
私はもうすっかり自分の時間をゆったりと過ごせる船旅に魅了され、
そしてmy335と一緒に地元に帰れるというメリットがフェリーを選ぶ一番の理由になっています。やはり現地でレンタカー借りるより自分のクルマで地元を駆け抜けたいですし、1週間以上になればレンタカーを借りるより金銭面でもお得になります。
そして大好きな
カフェdortにも行けるという(笑)
と、いう訳で空家の実家の諸事情がありましてまたですが6月12日にフェリーで地元に帰ろうと思います。
いつもは新日本海フェリー苫小牧東港→敦賀港便の「すいせん・すずらん」を使用してきましたが、今回同じく新日本海フェリーの誇る世界最速クラスの韋駄天フェリー「はまなす・あかしあ」に乗船してみたいと思います。航路は少し変わり小樽港→舞鶴港行きとなります。

ここでこの韋駄天フェリー「はまなす・あかしあ」についてお勉強しておきます。
去年7月に新たに就航した新造船「すいせん・すずらん」のプロトタイプにもなった船舶になります。
建造2004年6月25日、総トン数16,810t、全長224,50m、全幅26,00m、最大速力30.5kt(時速56.5キロ)を誇ります。
大きさとしても国内最大級で世界で初めて
CRP ポッド推進システムを採用した大型高速フェリーです。
この船の特徴として
CRP ポッド推進システムというのか画期的な船なのです。このシステムは後継機種の「すずらん・すいせん」にも採用されていますが最大速力の違い(すずらん・すいせんは27.5kt)から全く同一ではありません。

少し難しいお話ですが従来機種は2主機で1軸出力というタイプで合計4機のディーゼルエンジンで2軸のスクリューを回して運航していました。しかし今回の「はまなす・あかしあ」ではポッド推進器(ABB社製AZIPOD)を1軸の主プロペラの同心線上直後に配置して2組のプロペラがあたかも1組の二重反転型推進器のような配置としています。主プロペラは可変ピッチプロペラで、クラッチ付き減速機と中間軸を介して2基の中速ディーゼル主機関により直接駆動されます。後方に位置するポッドプロペラは発電プラントからの電力(三相11000V、1600A)によりポッド内の主電動機をVVVFインバーター制御で駆動する仕組みになっています。

2軸船は安全性に優れますが、1軸船と比較すると船形がスマートでなく、省エネルギーにならない欠点があります。しかし世界初の試みとなる1軸プロペラとポッド推進器との組合せで、優れた操船性能に加え、2重反転プロペラとして推進効率の改善と大幅な省エネルギー効果が生まれ、従来の2軸フェリーに対し13%以上の推進性能向上が図られ、燃費改善による環境負荷低減、運航コスト削減が可能となりました。またポッド本体を回頭させることで任意の方向に推力を発生させることが可能なため港内操船では優れた操縦性能を有しています。
なんだか船に興味なければ全く知らない世界でしたが船と言えど省エネルギーでなくてはならない時代になったようです。「はまなす・あかしあ」より新しい「すいせん・すずらん」では主発電機の廃熱を利用したエコプラントターボチャージャーも搭載されています。
で、クルマ好きとしては気になる主機のディーゼルエンジンですが、
スペックは、
型式:Wärtsilä 12V46 (46というのはボア径で46cm!!!)
V型12気筒4ストローク48バルブディーゼルエンジン
総排気量:3200L
出力:18900馬力
エンジン重量:176ton
もう…なんかクルマのエンジンなんてちっぽけな存在ですね。
500馬力が600馬力が、ヴェイロンの1200馬力がなんてどうでも良い感じです(笑)
ちなにみこのWärtsilä(バルチラ)社はフィンランドにある中低速ディーゼルエンジンでは世界的に老舗の会社です。ギネスにも載った世界最大・最高出力のレシプロエンジンがコレ↓。
笑うしかありません。
コンテナ輸送で有名なマークスのコンテナ船に搭載されているようです。
型式:Wärtsilä RT-flex96C / RTA96C
直列14気筒2ストロークユニフロー掃気ディーゼルエンジン
総排気量:25480L
出力:11万馬力
トルク:775ton
エンジン重量:2300ton
ちなみに同じ軸馬力ではないので反則かもしれないけど、
B777-300ERが搭載する
GE90-115Bエンジンは
1基で
約5万馬力!!!。B777-300ER1機の
総出力は約10万馬力にも達します。
やっぱジェットエンジンは凄いわ。
ま、話は逸れましたがこの韋駄天フェリーは
18900馬力の主機2基と
アジポッドのモーター出力26400馬力を合わせて
トータル出力64200馬力を誇る高速フェリーなのです。
あまりに桁外れでピンとこないと思いますが、
世界最大にして最高級の豪華クルージング客船「オアシズ・オブ・ザ・シーズ」と比べてみましょう。

こちらは
総トン数22万トンでトータル出力が20MWのアジポッド3基で
約90000馬力。
パワーウェイトレシオを考えると如何に「はまなす・あかしあ」の機動性が良いか分かるとと思います。
まぁうんちくだらだら書いてみましたがまたフェリー乗って船旅楽しみながら実家帰れるので楽しみです。
滞在予定日数は今のところ不明です。
不動産関連でお相手様がいる案件になりますので。
また乗船日記のブログでも書いてみたいと思います(^^)
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Posted at
2013/06/02 15:44:04