2009年09月03日
ボクはこの選挙が終わるのをじっと待ちながら、ブログを書くのを止めていました。
理由は、やっぱりココはあくまでも「みんなのカーライフ略してみんカラ」で自動車好きが集う場ですから、とはいいつつクルマネタ以外のブログも書きますが、思想論や政治的発言は遠慮していました。
しかし、もう終わってしまった政権ですし今更何を書こうと何かに対して影響など無いだろうなというタイミングなので私的に書いてみました。
選挙に行った人が65%も居たと観るのか、35%の有権者が未だ選挙に参加しなかったと観るかで意見が分かれるところですが、今回の衆議院選挙は前回の小泉劇場で「自民党をぶっ潰す」と言った割には、安倍政権で郵政民営化反対議員を呼び戻した事で国民感情の中で裏切られたという感情が芽生えたのと、自治労がリークしたネタで民主党が与党に役人が信用ならんと吹聴した結果、参議院選挙で“お灸を据える”という形で惨敗したにも関わらず、自民党が用立てた福田さんはいつも“他人事”で“人から言われて仕方なく総理大臣してしまいました”という風情で、ようやく成りたくて成り夢がかなった麻生さんも、漢字の読み間違いや口の悪さばかりを面白おかしくマスゴミに取り上げられ、馬鹿にされ、また色々な大臣達にはお金問題やら酩酊問題等で足を引っ張られ、格好の餌食と化し、民意は
「小泉さんはウソつきだ、自分たちで浄化できないなら国民で浄化してしまえ」
とばかりに、民主党に一票を投じたのだと考えております。
それはそれでアリと言えばアリなのですが、お灸を2回も据えるほど麻生政権はダメだったのでしょうか?
逆に鳩山政権の方が良いと思ったのでしょうか?
安倍さんにしても麻生さんにしてもマスゴミが言うような“無能”とか“怠慢”な政治家だったのかと言うとボクにはそうは観えませんでした。
とりわけ、麻生さんの漢字の読み間違いの時は一緒に「未曾有も読めないなんて」と言ったり書いたりしましたが、麻生さん自体を否定するつもりは全くなかったです。
というわけで、もう麻生さんが首相ではなくなりますからココからは麻生さんの話を書きます。
「麻生降ろし」のネタを精査
民主党のプロパガンダで「国営マンガ喫茶」と揶揄された「国立メディア芸術センター」ですが、あの時も民主党とマスゴミの号令で「不要な長物」だの「アニメの殿堂」だの言われていました。
しかし実際掲げる構想はそんなモノでは決してなく少しでも内容を観てみれば誰でも判りますが、日本のポップカルチャー全体が含まれています。日本のポップカルチャーが世界を席巻しているという現実から非常に柔軟な政策だなと感心しましたが、マスゴミは一言も首相をフォローするような報道は為されませんでした。
では何故、麻生さんは日本のポップカルチャーが大事でそれを国家戦略の一つにしたかったのかという点に注視してみたいと思います。
麻生さんの著書で「とてつもない日本」という本が有ります。そこから抜粋して説明しましょう。
フランスのジダンやイタリアのトッティがインタビューで、「あなたは何をきっかけにサッカーを始めましたか?」と聞かれて、二人とも同じことを言っている。「きっかけは『キャプテン翼』だ」彼らは、日本のアニメを見て、サッカーをやるようになったというのである。もしかすると日本の首相の名前は知らないかもしれないが、『キャプテン翼』は知っている。
また米のタイム誌から引用して
「アジアの街でドナルドダックやミッキーマウスを見かけることは少ない。ポケットモンスターやドラえもんがあふれている。…Japanese pop musicのことをJポップ、アニメーションをジャパニメーション、ファッションをJファッションと呼ぶ。このスリーJでアジアは完全に席捲されている」
と書いています。
それからこんな事も書いています。
日本経済は長いこと低迷してきた。それにつれて日本語に興味を持つ外国人も減っただろうと思うかもしれないが、実はアジア諸国を見渡すと増えている。…平成2年に98万人だった日本語を学習する子供たちの数は、平成15年に235万人と、倍以上になっている。理由はいたって簡単で、1つは、テレビから流れてくるアニメの主題歌が日本語だということ。次にテレビゲームだ。…プレイステーションなどのゲームソフトの攻略本は、最初に日本語で出版される。テレビゲームを他の人より早く攻略するには、日本語の攻略本を買って、必死こいてでも日本語を読むのが一番手っ取り早い。だから今、日本語熱が凄い。日本のポップカルチャーが自然に、子供たちの間に日本語に対する関心を生んでいるということになる。
この見解を読んで素直に“柔らか頭”だと思いました。御歳はボクの父と同学年ですがウチの父なら頭ごなしに「マンガ読む奴はタダの馬鹿」と決め付けているだけで、こういう風には一切考えていません。
ボクの経験で言わせて頂くなら、99年の9月中旬から11月初めにかけて米国で約2ヶ月間設備の工事(2000年問題ではありません)を担当していたのですが、バーガーキングの袋やオマケは全てポケモンでした。
現地で聞くと本当にポケモンは大人気で日本と同じかそれ以上ではないかと思った程でした。
ですから実感として米国ですら影響を与えていますので、これからアジア全体が発展し日本を観光地として候補に挙げてもらう為の案としてはなかなか良いと思いました。
さて、約100億円という金額は庶民には確かに大金ですよね。
ですが、海外への義援金等と比較すれば大した金額とはボクには到底思えません。
一番大事な側面として庶民が愉しんだ江戸時代の浮世絵も日本では軽んじられていましたが、海外の評価を得て再び浮世絵の価値が上がったのと同じです。
ですからアニメやマンガはそのコンテンツの可能性を考えれば大事に保護して機能すれば十分に外貨を集められるという考えは強ち間違いだと言い切るのはどうかと思います。
確かにやってみなけりゃ判りませんが、だからと言って全く収益が上がらないとも思えません。
国営でなく私営ですれば良いという議論も有りますが、私営の場合、ソコに営利目的の議論しか生まれず今現在人気の高い物以外は消去されていきます。
しかし、絵画も同じですが芸術とは後世で評価される事が多いので、営利目的以外での保護が必要なのではないかと考えます。
とか色々と書きましたがそういう自分は、実はあまりマンガもアニメも観ない(ガンダムも殆ど判りません)のですが例えばいま公開中の「20世紀少年」の原作は読みました。(浦沢作品は好き)
ちょっと某団体に対するアンチテーゼっぽいというか俗っぽい表現が気になりましたが、流されやすい日本人の国民性や思想に疑問を抱いた者への刷り込み「教育」についての描写はマンガという特異性を勘案してもうまく考えて表現していると思います。
この「教育」は優秀な人達がブレーンだったオウム真理教を彷彿させますし、又、某与党にも通じるモノを感じました。
マンガを馬鹿にする者はマンガを一切読んでいなかったり、我々世代なら経験した「ドリフを見たら頭悪くなる」という理由で学校から観ないように通達が来たりしましたが、それも所謂プロパガンダであり、今にして思えばただの子供版舞台喜劇を「悪魔の番組」に仕立て上げる大人たちだったと思います。
いま麻生さんを否定したという人達も、全く当時のオトナ達と変わらない裏を取らずにイメージで悪と決め付けるイヤなオトナになってしまっているのではないかと自分の事も含めて反省しています。
今度は麻生さんが外務大臣時代の話
「自由と繁栄の弧」という著書(コレは遊説の文言を書式にした物ですので論理が最初わかりづらい)を読むと、とても柔軟な考えの下、日本があるべき姿を実によく捉えており日本の外交も捨てたモノじゃないなと思わせる内容です。
決して美化したり自画自賛という類いの本ではなく、また歴史文化や地政学とかではなく、今までの外交成果というか外交目的だったり、これから日本がどうあるべきかといった指針だったり、また江戸時代の日本の有様から“日本人的視点”から世界に平和的且つ友好的に一緒に共存共栄していこうというようなスタンスで考えていて、偏った思想のない自由な発想でした。
いま巷でいうようなファシズムやリベラルなどのイデオロギー論は一切廃し、ユーラシア大陸全体で親交し合うような考え方です。
鳩山さんの友愛政策は東アジア限定ですから、スケールが段違いですね。
現にいまインドとも友好関係を結ぶ政策をとって歴史的にも素晴らしい外交成果が出来たにも関わらず、その事をあまりマスゴミは取り上げなかったです。非常に残念な事です。
折角築き上げた関係を今度の政権がぶち壊したら元も子もないですから。
しかし、ボクは極右の人達が言う様に報道機関が民主党寄りだとか売国奴かと言うと実はそうとも言えないのではないかと考えています。
彼らは安易に視聴率・数字が取れる方、何でも反対が好きっていう考え方なのではないでしょうか。
それでこそ日本的な報道機関です。現に過去、細川内閣や村山内閣の時でもとにかく反政府だったように記憶しています。(小泉さんに対しては国民の支持が高かったからなのかあまりそうでもなかった)
で早速、高速道路無料化の話でも初めはすぐにでも無料化するのかと思えば「2年掛けて」と言っていたのが、早くも「主要道路は無料化しない」と言い直してみたりして、マスゴミも公約違反ではないかというような論調で揚げ足を取りに行っているので、今度は民主党がダメ出しされる番なのかなとも思います。
(政治評論家の三宅さんも同じ見解でしたね)
再び麻生さんの話しですが、麻生さんが考えていた消費税の増税案は国民年金を廃止するのとセットの法案です。しかも厚生年金も含めると逆に減税だったのですが、またしてもマスゴミは取り上げませんでしたよね。
説明する前に本人が書いたものを抜粋しましたので下記を読んでみてください。
私はこの際思い切って、保険料方式から「全額税方式」に改めたらいかがかと提案するわけです。その税源は消費税を5%から10%にして約13兆円を捻出します。そのかわり勤労者は国民年金なら月々1万4千円納めなくてよくなりますから、12ヵ月をかけますと16万8千円、これを消費税で換算しますと336万円の消費になるはずです。月に直すと28万円の消費をすることになりますが、普通のサラリーマンで、月28万円消費税対象の消費をしている方はそんなにはおられないと思います。
また、厚生年金もこの際、税方式にしたとしますか。こちらは人によって異なりますが、月々5、6万円になるんじゃありませんか。これが給与から引かれているわけで、その分が手元に残ると給与所得がそれだけ増えることになります。もちろん企業も同額を納めており、それが不要になれば、その分を従業員に還元すれば、国に納めるか従業員に支払うかの違いですから、従業員個々の所得はその分上がることになります。こういう具合に考えたら、全額税方式も理解が得られるのじゃありませんか。
もちろん、これまでまともに保険料を納めてこられた方々に対して、その納められた分は支払い時になったらお返し致します。一挙にとは行かないと思いますが、毎月の給付額に上乗せをすれば、文句はつかないかと存じます。
また、これまで既に納めてしまって、今現在年金を受け取っておられる高齢者の方々は、新たに5%の支出増を求められることに不満がおありでしょうし、理屈として正しい意見だと私も思います。そこでそういう方々に過日こんな話を致しました。
「皆さんの言い分もごもっともです。しかし皆さんは掛け金の4倍の年金を受け取っておられます。皆さんの孫は2倍しか貰えません。その孫の納める年金で皆さんは生活しておられる。皆さんは月々7万円位の消費で生活しておられるでしょう。その5%、3,500円を年金制度確立のために払って頂けないでしょうか。このままならいずれ現行制度は崩壊し、お孫さんが年金を受け取る年齢になった時には、支払う制度が無くなっているかも知れないんですが…」と申しあげました。いくつもの例外はあるでしょうが、極端な困窮状態の人には、生活保護という社会保障制度がありますし、また若いうちから備える方々は401Kなどをより優遇するといった政策もあると思われますが、いかがでしょうか。
というわけなんです。
麻生さんの考える消費税増税案は、サラリーマンなら黙っていても勝手に取られる国民年金や厚生年金を廃止し、その代わり消費税を倍にしましょうという話なんです。節約する人には今まで以上にゆとりが出来ますし、ちょっとでもお金が有れば消費に回したい人にはこの上なく良い話だったのですが、民主党が掲げる「消費税増税保留」では返って将来の負担増に繋がります。
役人も同じ日本人です。そんなマスゴミが言う様に贅沢三昧し国民から貪り続けているのでしょうか?
考え方が甘いとも思いますが、そんな悪者ばかりではないと思います。
しかしながら、麻生さんについてはあまりにも口が悪くまた数え切れない失言の数々とか、思慮に欠け自分が置かれた優遇の良さを自覚していないとか、選挙戦後半のネガティブ発言も醜く、敢えてココではスルーしますが、こと政策については大きな問題が無かったというのがボクの見解です。
(現にエコカー減税特需で一定量の仕事は創出されましたし)
さて、民主党の話はあまり気が進まないのですが、鳩山由紀夫さんに対して2個だけ。
鳩山由紀夫さんは99年11月に「いま子供たちが殺される」という題名で本を執筆されました。
詳細はともかく第2章で
「大人が悪いから子どもも悪くなる―“人間の尊厳”を教えない日本戦後教育の愚」
という名目で熱く御自分の考えを主張しています。
いま「友愛」と仰っておられますが、その悪の教えを子供たちにした日教組にキチンとメスを入れられるのでしょうか?
民主党の支持母体は確か日教組ですけど。
(99年当時の発言は確かに右寄りでした。憲法改正にも賛成の立場でしたから)
また自衛隊の海外派遣での発言では
2008年10月17日アフリカ・ソマリア沖の海賊対策としての自衛隊の派遣について、衆院テロ防止特別委員会において、民主党の長島昭久議員が、「海上保安庁の巡視艇がソマリア沖の海賊対策に当たるのは困難」という趣旨の政府答弁を引き出したうえで、「自衛隊艦艇のエスコート(護衛)は海賊対策にかなり効果がある」と提案した事を受けて、翌18日の会見で「政権交代の暁に、積極的、前向きに検討する」と明言した。
と、まともな事を言っていましたが
2009年1月23日、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策として、海上自衛隊護衛艦を派遣するという政府方針に対して、「なぜ海上保安庁じゃだめなのか、なぜ自衛隊なのかというところが、判然としていない」「3党が協力して麻生政権を追い込むため、海賊対策でもできる限り一致するように努力したい」と発言した。
と、政権奪取する為に真逆の事を言っています。
故人の鳩山一郎氏が唱えていた「友愛論」は確かに良い内容です。
あの故笹川良一さんが船舶振興協会で「一日一膳」「人類皆兄弟」はその「友愛論」と同種です。
ですが、東アジアに特化し北朝鮮に経済的制裁を解くという考え方は、拉致被害者遺族を軽視しているのではないかと思うのです。
「人の成功を願い困っている人に手を差し伸べる」という精神は至極当然ですが、拉致は明らかな犯罪です。犯罪者にまで手を差し伸べ結果、良心が痛んで被害者全員戻してくれたら良いですが、そういう風に考える人が一体何人居るのでしょう?
中国経由で働きかけと言っていますが、中国が日本の為に何かしてくれると期待する方が無理な気がします。一部の中国人は論語も知っていますが、それはほんの一部で大多数の中国人は論語を一切知りません。
これも体験談ですが、昔、日本に来ていた留学生を会社で預かっていましたが掃除をするにも陣地をジャンケンで決めて自分の陣地以外は絶対に掃除しませんでしたし、他業種混合の作業ですから多少他業種のゴミが発生します。日本人なら「お互い様」で一緒に掃除してくれますが、彼らはご丁寧に避けてゴミを回収していました。
こんな国民に「何かを期待する」のはボクは無理じゃないかと考えます。
あなたはどう思いますか?
Posted at 2009/09/03 18:32:52 |
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