写真はR魔さんのを勝手に拝借。
コレもガソリン車無くなったら無用の長物なんですね。
さてさて本題です。
主張する前にニュースで
電事連会長 温室効果ガス25%削減言及 国際公約化へ強い警戒感
電気事業連合会(電事連)の森詳介会長(関西電力社長)は11日の記者会見で、民主党が掲げる温室効果ガス排出量を2020年に1990年比で25%削減するとの目標について「厳しい目標だ。将来にわたって国民生活や産業に大きな影響を及ぼすもので、実現可能性などを踏まえたうえで国民の理解を得る必要がある」と述べ、強い警戒を示した。
一方フランスでは
【パリ時事】フランスのサルコジ大統領は10日、南東部アン県のキュロズで演説し、地球温暖化対策の一環として、2010年から新たに炭素税を各世帯と企業の石油、ガス、石炭消費に対して課す方針を発表した。
課税額は、二酸化炭素(CO2)排出量1トン当たり当初17ユーロ(約2100円)で、段階的に引き上げる。同大統領は「狙いは家庭と企業の行動を少しずつ変えていくこと。CO2排出を減らすよう促したい」と語った。
コレ他人事ではない話です。
例えば、電力会社だけで見ても08年に3億9500万トン排出しています。
もし仮に日本が同じ条件で炭素税を掛けたとして
3億9500万トン×2100円=8295億円
になります。
つまりその分を消費者負担にしていかないと電力会社はやっていけなくなるので結果的に我々に響いてくるという訳です。
電力使用量が大きい企業に対して請求しにくい事情(電力会社はたくさん使用している所には割安で提供している)から各家庭にのみ負担分が加算されると思われます。
日本の世帯数は凡そ4000万世帯ですが、あまり使っていない方も多くいるので単純に割れないので使用量に換算すると一般家庭を4人家族で考えると
年間2万円~3万円の負担増と考えられます。
ただこの金額でも妥当と言えず、原油価格が今でも少しずつ値上がりしている通り、通常でも電気料金自体は上げていく方向です。
現状よりも更に高効率の蒸気タービンで発電するにも蒸気の臨界点を高くする事になりこの辺りから材質は耐腐食性から高級材質になり強度確保で安全面から構造上補強増加傾向になりやすく、その設備回収も電気代に含まれる可能性も有り、もしかすると3~4万円ほど多く支払わなければいけなくなるかも知れません。
コレは例えば火力から原発に移行するにしても新たな原発が必要ですし、今停止中の原発を再稼働するにしても安全面から大規模な改修工事や確認点検作業が発生し、あまり良い案ではないかも知れません。
前述のフランスですが、電力発電の80%が既に原発である事から金額的負担は軽減されますので単純比較できませんが、サルコジ政権の真の狙いは電力を原発と水力及び風力のみで賄い火力発電を撤廃したい方針なのでしょう。
昨今、日産のゴーンCEOが発表した日産の次期世界戦略EV車の件もルノーとの電池共用策も踏まえて電力化でリードしたい思惑からだと思われますからフランス全体で電気化を推し進め世界をリードしていきたい考えなのでしょう。
しかし、考えてもみて下さい。
日本の場合、3割が火力発電です。
例えばですが、電気だけで考えても二酸化炭素を削減する為に3割減らすとなると約1割火力発電の稼働を止めなければいけません。
この計算は90年比から25%削減と謳っていますから現在約9%増していますので34%削減するという意味で34%の33%増減分を勘案すれば約1割です。
我々日本人は気真面目ですから今でも節電といい暑い夏の日に電車内でも冷房抑えていますが、あの電気をまだ1割も止めて耐えられますか?
それはもうクーラーかけていないのと同じではないでしょうか?
いま働いているオフィスもどうでしょう?冷房ガンガンかけていた所はまだ良いですが、冷房を抑えて省エネ化していた所はどうでしょう?
また労働条件がきつくて休憩時だけでも冷たい部屋でクールダウンしたい場所や、常時作業場所が固定していてスポットクーラーを使用している所を今よりも3割減らしたりできるでしょうか?また今のクーラーはより高性能ですから設定温度を何度にすれば電気量が3割も減らせるのでしょうか?たぶん単純にクーラー掛けない場所を3割増やすしか無いでしょう。ということは機会平等ではなくなります。
労働者に負担を掛けない、今までと同じようにするというのなら何処かで削減しなくてはいけません。
そこでガソリンを使用している自動車ですが、自動車が排出している割合をご存知でしょうか?
ここで簡単な例題を挙げてみましょう
ガソリンの比重は約0.75で水の3/4程度の重さです。
ですから1リットルで0.75kgに相当します。
主成分は、オクタン(C8H18)とされるのでこの場合、炭素の重量の割合は8x12/(8x12+18x1)となり、1リットルで約0.63kgです。
日常の通勤でどの程度のガソリンを消費するかを計算してみます。
例題では片道20km、往復40km、25日/月として、リッター当たり10kmの性能とすれば、1000km/月の走行のために、100リットル/月を消費すると仮定します。
この場合、炭素の排出量は、63kg/月で、年間では、756kgとなるので、年間では二酸化炭素排出量は2.8t/年となります。
貨物や自家用、動かないクルマも含めて現在約8000万台のクルマを保持しているといわれています。
都会なら通勤は電車が当たり前ですが地方ではクルマの方が当たり前です。
そこで単純な計算ですが半分のクルマが上記の条件に当てはまっているとしましょう。
すると
4000万台×2.8t=1億1200万t/年
という事になります。
日本の排出量の2割が運輸も含めた自動車からの排出で、家庭から1割発生しているそうです。
何度もブログや前述でも書いている通り産業で二酸化炭素を減らすには限界に来ていますので、単純に言えば各個人が自動車を手放し家庭でガスコンロや石油ストーブ、ガスストーブを撤廃し、尚且つ、今度は電気の需要が伸びるのでもっと節電しなければ到底無理な事なのです。
そんな事、アナタは許容できますか?
で、最悪のシナリオは現政権が勝手に国際公約化してしまい排出権を他所の国から大金を積んで買うという事です。
ボクは極論だとは思いません。コレを読んでアナタはどう思われましたか?
Posted at 2009/09/12 12:34:05 |
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