
ちょっと気になるタイトルのブログを見つけてしまったのでww
元ネタはこちらです
クラシックのCDはなぜ売れないのか?
クラシックのCDはなぜ売れないのか?(その2)
オーディオデザインというメーカーのブログですが、2012年2月とかなり古い記事なので、今さら取り上げてもいかがなものかと思うところもあります。
でも、ツッコミどころが満載なので、オーディオヲタのみん友のみなさんが喜んでくれるんじゃないかと思いましたので紹介しますww
詳しくはリンク先を読んでいただくとして、少し抜粋で紹介します。
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オーケストラのCDの音質が悪いのは理由があります。今の録り方だとまともな音質にはならないからです。
次のグラフはチャイコフスキーのバイオリン協奏曲作品35の冒頭部分です。中心の大きな振幅がオーケストラの演奏で冒頭の縦線の部分までがバイオリンのソロになります。

そのバイオリンのソロの部分を拡大するとこんな感じです。

バイオリンソロの平均音量(RMSパワーで)は-40dBくらいになります。CDはのダイナミックレンジは96dBですので、この内40dBは既に失ってしまいます。言い換えるとこの部分のバイオリンの音は約56dB(630倍、約9bit分)で表現されていることになります。これならなんとかなりそうなものですが、さらに悲劇は続きます。
こちらの図を見て下さい。これはバイオリンのソロ部分のFFTスペクトル(周波数成分に分解したもの)です。

一番左の矢印が基音(約350Hz)でそこから右に2次、3次高調波と続きます。楽器の音色を決めるのは高調波成分ですが、例えば5次(一番右の矢印)の音量は基音の20分の1位です(スペクトルの場合はピークの波高値ではなくピーク面積が音量になります)。計算するとこのバイオリンの5次高調波は30dBのダイナミックレンジ(32倍=630/20、5bit)で表現されていることになります。歪のレベルが3%もあるのです。
これはCDの歪というかダイナミックレンジの下限が16bit(-96dB)にあって、歪のレベルがそこに固定されてしまうという原理に由来します。これがアナログレコードだったら音量の小さい音に対しては自動的に歪も小さくなるのですが、CDはなどのデジタル音源の場合は小信号に対してひずみが大きくなるので根本的に音質が悪くなります。
クラシック音楽のCDが売れない理由の一因は(もちろん他にもあると思いますが)デジタル録音(CD媒体)にあると考えています。
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クラシックで特にオーケストラの録音の質が一般的には悪く、それには工学的な理由がある
・どうしたらオーケストラの録音の音質をよく出来るか?
・本当は何が問題なのか(音質ではなくもっと大事な事が・・・・)
オーケストラをCDはに録音すると音質が必然的に悪くなると前のブログで言いました。それではビット数を上げて録音してCDは以外のメディアで24bitを再生すれば音質が良くなるのでは?と考えるのは順当だと思います。ただ24bitにしたところで、あるいはSACD等を使用しても大して音質は向上しないと思います。なぜかというとすでに16bit以下の所あたりはほとんどノイズになっていると思いますので。丁度昔のカセットの録音で録音レベルを下げ過ぎてしまった様な音ですね。
今のオーケストラの録音はほとんどが楽器から離れた所に設置したマイクで収録した音が主で、その録音方法だと録音システムを改善してもどうにもならないと思います。まあオーケストラの楽器全体の音量バランスを考えるとある程度マイク位置を離さなければいけないので簡単ではないと思いますが。
それではどうしたらオーケストラの録音音質をよく出来るかといえばマルチトラック録音の様にそれぞれの楽器に個別にマイクを設置して録音することです。音量調節は最終的にはミキサーでやることになります。実際にそういった事をやったCD(の分野)があります。それは映画音楽のサウンドトラックCDです。
例えばこれ
タイタニック
Titanic: Music from the Motion Picture (1997)
James Horner B0000029YC

このCDは音質がよく、聞いていて気持ちいいのでハイエンドショーなんかでもよくかかっています。
各楽器の音をかなりONマイク(楽器にマイクを近づいた状態の収録)で録っていると思います。イコライジングもしているかもしれませんし、その録音レベルはいわゆる交響曲的なものではなく、ポップス、ロックとった感じの、どうだどうだと各楽器が主張する感じでクラシックのファンの方は好みではないかもしれませんが。
録音の際は別にオーケストラ全員が一度に演奏しなくても各パート(楽器)ごとの録音でもいいですから、各パートの音質は良い状態で録音してもらいたいと思います。
演奏の音量(あるいは仕上がったCDはの音量)なんかも通常のコンサートの音量と異なってくると思います。ダイナミックレンジ的に静かな音のレベルを上げて、常時ある程度の音量が出るような感じになります。そうするとクラシックではないという方もいらっしゃるかもしれませんが、ここで理想としているのは本来の音楽ということではなく、聴いていい音だと私が思う音なので、クラシックの話はどうでもいいのです。
最後のミキシング後の音質の評価もクラシック的なところから離れて、ステレオで再生した音の良し悪し(一般の人がどう思うか)、あるいはもっと貧弱なipodレベルで再生した時にどう思われるかという観点で仕上げてほしいのです(演奏方法、演奏の音量も含めて)。
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どうです!お楽しみいただけましたでしょうか?ww
ツッコミは皆さんにお任せいたしますww
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クラシック音楽 | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2021/08/31 16:21:27