形見の工具

親父が亡くなってから早いもので一週間が経つ。
覚悟はしていたものの､兄から知らせをもらった時は慟哭してしまったが､慌ただしく葬儀等を一通り終え､こうして普段の生活に戻ると何だか実感がなく不思議な感じである。
ふと実家に帰れば､いつものように「ちゃんと仕事やってんのか」とけしかけられそうな､そんな感じだ。

今年初頭の友人を亡くした時もそうだった。


つくづく､人は心の中に生き続けるものなのだな､と思う。
でもこれは一緒に暮らしていなかったからだろう。

それとも､ただ自分が受け入れられないでいるだけなのだろうか。



親父から借りたままの工具。
形見となってしまった工具。
今まで気が付かなかったが､蓋の裏には購入日と購入価格､そして販売店が書いてある。
几帳面な親父の性格が窺える。もう既に30年も前の物なんだな､､､


物を大事にするという親父の精神と共に受け継ぎ､これからも大切に使わせて頂きます。