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2022年04月12日 イイね!

アプリに加速度の算出機能追加

アプリに加速度の算出機能追加ECUのセッティング用Windowsアプリ(左図or上図)のログ解析機能に加速度表示を追加しました。
加速度を求めるために加速度センサを使おうかとも思ったのですが、もっと手軽に実現したかったので、エンジン回転数の変化量を計算することにしました。
しかし、エンジン回転数の計測結果には僅かながら周波数の高い変動が含まれているため、エンジン回転数の変化量を計算すると、その高周波変動が増幅されて下図の白線ようにガタガタの線になってしまいました。(エンジン回転数は水色の線)



そこで、回転数の変化量を計算する前にLPFを使って周波数の高い変動分をあらかじめ取り除くことにしました。そのためのLPFには試行錯誤的に15次のFIRフィルタを使うのが良さそうだということが分かりました。下図は15次のFIRフィルタによって回転数の計測値から周波数の高い成分を除去した結果です。除去後のカーブが元の計測値に良くフィットしていることが分かります。青い線がエンジン回転数測定値、オレンジの線がLPFをかけた後のエンジン回転数です。

しかし、オレンジの線(高周波成分除去後)は、青い線(元の計測値)の最高回転数よりも手前で減少に転じてしまっています。これをどうやって解決しようか?しばらく悩んだのですが、アクセルを緩めずにそのまま回転数が上昇したときのデータを計算で作ることにしました。


計測値の最高回転数の6ポイント手前から最高回転数になるまでのデータを使い、最小二乗法によって傾きと切片を計算し、回転数がそのまま上昇した場合の回転数データを外挿しました。その計算データに対して、先の15次FIRフィルタをかけた結果が下図になります。

オレンジの線(高周波成分除去後)が元の計測値にうまくフィットするようになりました。

このアルゴリズムをECUのセッティング用アプリに実装した結果が以下です。2速全開の走行ログです。加速度(エンジン回転数の変化量)は最高で2973rpm/secになりました(白い線)。エンジン回転数が水色の線、A/Fが緑の線です。

トルクカーブがきれいに表れています。最大トルク発生回転数は6530rpmとなっています。
Posted at 2022/04/12 23:58:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | エンジンECU | 日記

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