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2012年09月28日 イイね!

消える超高層ビル

夏は終わり際が切ないが、秋という季節は存在そのものが切ない・・・
日本の超高層ビルの幕開けは自分の生まれた年、1968年竣工の霞ヶ関ビル。
人間の人生と同じで高層ビルの寿命も凡そ80年と言われていた時代があったが、自分と同じでこのビルも今が秋真っ只中なのだろうか。
新橋駅から外堀通りを歩くと正面に霞ヶ関ビルが見えるが、その風景はどこか物悲しい。

霞ヶ関ビル内のオフィスから赤坂方面に目をやると、いよいよ赤坂プリンスホテルの解体が本格的に始まっていた。
建物の寿命は耐用年数よりも収益性によって決まってしまう時代になったらしい。


そして先日、再開発リストに目を通していると目を疑うような悲しいニュースが。
何と浜松町駅前の世界貿易センタービルが解体され、東京モノレール駅ビルも含めて浜松町駅西口一帯の再開発が来年始まってしまうらしい。
世界貿易センタービルは1970年に竣工した日本で2番目の超高層ビル。
その後の1970年代は東京の風景の中に超高層ビルが建ち並び始め、誰もが心を躍らせた時代。
その当時、この僅か40年ほどで訪れた無慈悲な運命をいったい誰が予測できただろうか・・・


実は先月、偶然にも実家に置いてあったアルバムの中に少年時代に世界貿易センタービルを訪れた時に買ってもらった絵葉書が見つかった。
まだ東京ガス本社ビルや東芝本社ビルも無い時代、芝浦の倉庫街や東京湾に浮かぶ多くの貨物船に当時の日本の活況が見て取れる。



そして今週、万感の思いで10年ぶりにくらいにこのビルに上ってみた。
地下のレストラン街と同じく、展望台もいつの間にかリニューアルされていたらしい。



そして35年前の絵葉書と同じ場所から展望してみるが、もちろん全てが変わり果てていた。
貨物船も切り妻屋根の無数の倉庫も、もうそこには無い。


浜松町と聞くと東京モノレールと世界貿易センタービルの風景が目に浮かぶ。
これらの風景が迎えるおそらく最後の穏やかな秋、また一つ東京の風景が消えて行く。



Posted at 2012/09/28 23:27:59 | コメント(10) | トラックバック(0) | 東京の風景 | 日記
2012年09月15日 イイね!

哀しい散歩道

今週仕事で訪れていたのは、東新宿駅前に9/3にOPENした新宿イーストサイドスクエア。
詳細は他の建築系ブログに譲りますが、一つ一つ形状の違うPCブロックの組み合わせと凹凸形状のカーテンウォールがかなり斬新ですね。




最終日には近くの散歩道へ。
今では多くの通行人が新宿駅東口から明治通り池袋方面への抜け道として何気なく使っているが、40年以上前は都電の専用軌道だった。

樹木が生い茂った現在の散歩道の風景からは考えられないことだが。

ちなみに靖国通り新宿区役所前交差点にある散歩道の入り口はこんな感じ。
ここから都電は専用軌道へ入っていったのですね。


そして散歩道を明治通り方面に抜けた場所にあった停留所。

風景ってこんなにも変わってしまうものなのだろうか。


夕暮れになって来たので例の飲み屋街へ。

専用軌道は散歩道へと変わっても、ここは昭和30年代のまま。




終戦直後のバラック小屋に複雑にケーブルが絡み合う。
今では洒落たバーなども散見されるが、路地裏に入れば青線だった時代の臭気が漂っていた。
Posted at 2012/09/15 11:42:48 | コメント(7) | トラックバック(0) | 東京の風景 | 日記
2012年08月25日 イイね!

切ない池袋雑司ヶ谷

ユニオン映画の70年代名作ドラマの一つ「水もれ甲介」。
石立鉄男や原田大二郎そして脂の乗った名古屋章らの名演技、毎回巻き起こるハプニングに人情劇、雑司ヶ谷界隈の昭和の原風景、そして時折姿を見せる都電荒川線の懐かしい車輌・・・



ケーブルTVで数年おきに放映される度にドラマのロケ地である雑司ヶ谷界隈に行きたいと思っていたが、現在の再放映もいよいよ残り2話。
そんな寂しさも手伝って、先日仕事で東新宿に行った際に少し足を伸ばして立ち寄ってみた。
まずは都電荒川線の雑司ヶ谷停留所、昼夜賑わう大都市池袋から徒歩10分程とは思えぬ風景に心を奪われる。

しかしながら雑司ヶ谷停留所裏から次の鬼子母神前停留所方面を見てみると、哀しすぎる風景が待ち受ける。
都電の線路両脇で行われている道路拡張工事、もうそこに昭和の原風景は無い。

少し鬼子母神側に歩き池袋方面を振り返って見てみると、東池袋の再開発で生まれた超高層マンションと時代に取り残されたかのような雑司が谷停留所との対比が虚しい。


雑司ヶ谷停留所~鬼子母神前停留所の沿線にあった東京の暮らし。これは昭和30年代らしい。

そして90年代、バブル景気が過ぎ去っても都電によく似合う風景が残っていた。

現在の風景。道路拡張工事で全てが失われていた。
蜃気楼のように、遠くに西新宿の高層ビル群が見える。


そのまま鬼子母神前方面に進み、ドラマの舞台「三ツ森工業所」に向かってみる。
これはドラマの中の「三ツ森工業所」、実際にあった水道工事店の看板だけ付け替えていたらしい。
都電荒川線唯一のガード下の雰囲気も昭和そのもの。



そして現在の「三ツ森工業所」。
ガード下も完全に塞がれて通行止め。約38年の歳月の流れは余りにも残酷。


ガード下から雑司ヶ谷駅停留所方面を見ると当時はこんな感じ。


名古屋章が自転車で駆け下りた風景はもう無い。


帰り際、雑司ヶ谷停留所~東池袋4丁目停留所で見かけた残された路地。
これらも道路拡張工事が進めばあっけなく消え去ってしまう。

Posted at 2012/08/25 16:36:26 | コメント(5) | トラックバック(0) | 東京の風景 | 日記
2012年06月09日 イイね!

哀しい渋谷

少年時代に「ジョ-ズ」や「E.T」等の映画を観たり、プラネタリウムで天体観測の魅力を知った想い出深い渋谷東急文化会館。
その跡地に4月に完成した「渋谷ヒカリエ」から渋谷駅東口方面を見てみる。
いよいよ今年度中には眼下に見える東急東横線渋谷駅ホームが地下化し、その後には戦前から続く歴史ある東急百貨店東横店も建て替え工事が始まってしまう。
親に連れられて何度か買い物に訪れたり、屋上の遊園地や釣り堀で遊んだ記憶もあり、無くなるなんて寂し過ぎますね・・・


東急東横店の建て替えに伴い、3階にある地下鉄銀座線渋谷駅は東口のロータリーの宮益坂寄りに移設。こんな完成予想鳥瞰図を見ても、全く想像出来ないが。


そしてそんな大規模再開発の片隅で消え行く運命にあるのが、日本初の分譲マンション「宮益坂ビルディング」。
宮益坂ビルディングと背後に完成したヒカリエとの間を銀座線は走っているが、銀座線の新駅とヒカリエとの接続コンコース工事が行われる為に解体されるらしい。


背後では既に銀座線の工事が進んでいて、ビルの後ろ姿にも哀愁が漂っていた。

駐車場は既に閉鎖され、立ち入り禁止。


昭和28年竣工、設計及び事業主は今では道路や河川の整備を担っている東京都建設局。
外観は勿論、内部に入れば手摺の意匠や磨き出した床の艶等にも戦前から引き継いだモダニズムとアールデコが混ざり合った美しい造形美が垣間見れる。




往時にはエレベーターガールが常駐し、ポスト&ダストシュートも完備。
低層階は店舗や事務所、高層階はエリート層向けのアパートメントならでは。





今年度中に東横線渋谷駅が地下化してしまえば一連の再開発工事が本格的に始まり、その後は何年間も工事中の醜い風景を見なくてはならない。
そして完成した街並みは、もう「渋谷」の破片すら探し出すことは難しい別の街になっているのだろう・・・
来週末は幼い娘達と、東急東横店の屋上に遊びに行ってみようか。
何時しか父と訪れた懐かしい渋谷の風景を想い出してくれたら嬉しい。

Posted at 2012/06/09 19:05:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | 東京の風景 | 日記
2012年06月02日 イイね!

消える美しいビルディング

2007年11月に竣工してから、すっかり東京駅八重洲口の顔となったグラントウキョウノースタワー及びサウスタワー。
巨匠ヘルムート・ヤーン設計によるこの超高層ツインタワーやシャングリ・ラ ホテルに見下ろされながらも、八重洲口呉服橋側の顔として永年美しい姿を魅せてくれていた1951年竣工の「鉄鋼ビルディング」。寂しいけれど、いよいよ解体が始まるらしい。



1951年と言えば、サンフランシスコ講和会議によって日本が占領から開放された歴史的な年。
戦災の瓦礫で埋め立てられて生まれた外堀通りと永代通りの交差する場所に、この大規模な鉄鋼ビルが完成した。
鉄鋼と聞いて製鉄会社やそれらの協会でも関係しているのかと思っていたが改めて調べてみると実は一切関連は無く、広島の企業であり海軍の御用商人だった増岡商店が戦後に平和事業への転換を果たすべく東京に進出する為に建設したビルらしい。設計は池田建築設計事務所。
エントランスを中心に置いた直線基調の重厚なファサード、戦後でありながら戦前のモダニズムも髣髴とさせる力強さの中に優美さを感じさせる類まれなる様式美はもう二度とこの国に生まれて来ることは無いのだろう。
老朽化と耐震性を理由に、収益性向上の為に僅か60年余りで消えてゆく貴重な建築遺産・・・本当に残念でならない。




ちなみに解体後は、もちろん何処にでもある様なガラスカーテンウォールの高層ビルが建つらしい。

東京駅八重洲口正面の顔と言えば大丸。今は解体された旧大丸の晩年の記録が残っていた。
今では八重洲口構内も綺麗に整備されグラントウキョウノースタワー内の新大丸もお洒落な人々で賑わうが、旧大丸の寂れた感じや丸の内口側に比べて冴えないオヤジ達の街と言った時代の八重洲口の風景も懐かしい。

Posted at 2012/06/02 23:06:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | 東京の風景 | 日記

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