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2012年10月31日 イイね!

建築と廃墟の間

嘗ては巨匠フランク・ロイド・ライト(1867-1959)にも仕えたアントニン・レーモンド(1888-1976)の初期作品が、藤沢の街を一望する木立の中で訪れる人々を静かに出迎えてくれる。
1922年に竣工した旧藤沢カントリークラブのゲストハウス。現在は神奈川県立体育センター内の食堂として利用されており、誰でも立ち入ることが出来ると知って行って来ました。


戦前はこの美しい瓦屋根の色合いから、グリーンハウスと呼ばれていたらしい。


素晴らしいのは修復がほとんどされていないところ。
綺麗であることは建築の魅力の絶対条件では無い。





いよいよ優雅なエントランスから内部に入ってみる。
90年という途方も無い年月の重みと、繊細なデイティールに思わず息を呑む。




かなり残念だったのは、午前中に訪れた湘南テラスモール内の退屈過ぎるフードコートでお腹を一杯にしてきてしまったこと。
次回はここでカレーライスを食べてみたい。子供達はオムライスなら食べてくれるだろう・・・


これは拾い物のカレーライスの画像、銀食器も見事です。


細部にまで精霊が宿り、全ての場所に切なく哀しいワンシーンを造り上げる。





90年も前に、職人の手で敷き詰められた華やかなモザイクタイル。
終戦直後の接収時代には、青い目の将校達を優しく出迎えてくれたのだろう。


子供達が遊んでいると、おとぎ話のお城の様にも見える。
彼女達が大人になった時には既に取り壊されているのだろうか。


ちなみにレーモンドの初めての作品は、フランク・ロイド・ライトの助手として携わった旧帝国ホテル。
銀座の片隅にこんな風景があったなんて溜息しか出ない・・・
Posted at 2012/10/31 20:42:41 | コメント(13) | トラックバック(0) | 神奈川の風景 | 日記
2012年10月19日 イイね!

三軒茶屋から消える昭和

これは拾い物の三軒茶屋交差点の画像。
昭和40年代らしいが国道246号の頭上にはまだ首都高が無く、空が広い。
窮屈そうに行き交う東急玉川線の車両。さぞかし道行くドライバー達をイラつかせたことだろう。

風景は風のように気まぐれで永遠ではない。
40年前は当たり前だった街の風景はもう存在しない。

当時は三軒茶屋のランドマークだった協和銀行のビル。カラオケ屋にリニューアルはしていたが残っていた。

カラオケ屋の後ろにある246号と世田谷通りに挟まれた三角地帯は当時のまま。
ここは世田谷区、このアーケードの光景は奇跡に近い。




しかしながら世田谷通りを挟んで反対側には超高層タワーが三軒茶屋の街を見下ろす。
世田谷区も東急もこの街全体を、このキャロットワターみたいな煌びやかなビルディングで埋め尽くしたいのだろう。


さて、久しぶりに三角地帯に迷い込んでみようか。

一歩路地を入れば、終戦後の闇市に端を発したバラック小屋が連なる。

闇があるから光は一層輝くことができる。

混沌の中の美学。


再開発が完了すれば、何処にでもあるような味気無い街になってしまう。


沿線に住んでいたので二子玉川や溝の口にあった映画館は入ったことはあるけど、三軒茶屋の映画館は行く機会が無かった。
このレトロな2軒の映画館も再開発計画区域内にあり、もうそう長くはないのだろう。




世田谷線の案内が見えた。

玉川線時代の面影は全く無いが、駅舎はヨーロッパ的な造形で美しい。


帰り際、キャロットタワーから新宿方向を眺める。
高い場所から見る東京は美しい。
光は全てに公平に降り注ぎ、時間だけはこの先も永遠に刻み続ける。
Posted at 2012/10/19 20:53:32 | コメント(10) | トラックバック(0) | 東京の風景 | 日記
2012年10月12日 イイね!

時代が通り過ぎた芝浦

いよいよヤナセ本社ビルが取り壊されると聞いて、最近は芝浦をふらつくことが多い。
芝浦と言えば刑事ドラマ「西部警察」がまずは思い浮かぶ。
劇中のカーチェイスシーンは必ず芝浦で撮影が行われ、特にヤナセ前の道は何度も登場した。

現在の風景を見てみれば、右奥のボーリング場「東京ポートボール」以外は変わり果てしまった。
左にはヤナセの新社屋も完成間近。

ちなみに東京ポートボールと言えばジュリアナがあった建物。
社会的現象とも言われたあの賑わいが懐かしい。

ジュリアナが数年で閉店してからは、ミナミ系のサーフィンショップ「A.S.R.」が営業されていたが昨年これも閉店してしまった。

今も愛用しているロングボードの多くはA.S.R.で購入したが、今は看板も撤去され何事も無かったかの様に静まり返っている。
エントランスは今でもジュリアナのまま。

こちらからもヤナセ方向を見てみるが、新社屋はまだ芝浦の風景に馴染んでいない。

ここにガソリンスタンドがあった頃の風景が懐かしい。

新社屋は12/1OPENらしい。

その後は見慣れたヤナセ本社の建物群も全て取り壊され、周辺と同じ様に高層マンションが建ち並んでしまう。



ヤナセ裏の運河越しからも1枚。

キャデラックのロゴともお別れ。

ちなみにヤナセ前のこの建物、連ドラでも使われて意外に有名。
調べてみれば大正時代に建てられたらしく、芝浦の移り変わりを見つめてきたんだろう。



この建物の反対側に見えるツインタワーのシーバンス、ここは妻が勤めていたので結婚前は近くで待ち合わせしたりしてこれまた想い出深い。


運河を渡れば、あの頃はGOLDやタンゴ、ベニス、インクスティック、東京ベイゴーゴー等が倉庫を改装して点在していた。
ウォーターフロントブームがこの界隈を襲ったのはバブル崩壊直後、残念ながらブームは数年しか続かず賑わいも既に遠い日の風景に。
ちなみにこの画像はタンゴらしいが閉店前に行ってみたかった。

それらがあった場所の記憶を辿りながら歩いてみたが、マンションが建ち並び当時の面影は無い。


GOLDは学生時代に訪れた。
真っ暗闇なアングロ的な雰囲気、大音量で流れるハウスやテクノ。
GOLDといえばBLACKBOX。今思えば芝浦の風景によく似合っていた。




ちなみにジュリアナと言えばこれですね。


夕暮れ時、海沿いまで歩いてみる。
今は警備が厳しく港湾関係者以外は埠頭に入ることはできない。



これは20年ほど前。車の屋根にウインドサーフィンを積み、対岸のお台場に何度も通った。
夕暮れ時は今は立ち入り禁止となった埠頭に車を停めて、建設中のレインボーブリッジを眺めながら他愛の無い話をしたっけ。今でも彼女、長い髪のままだろうか・・・

ここで芝浦は終わり。
風景は変わり果ててしまったが、芝浦は今でも優しい気持ちにさせてくれる場所。
Posted at 2012/10/12 18:42:23 | コメント(7) | トラックバック(0) | 東京の風景 | 日記
2012年10月08日 イイね!

夕闇の埠頭にて

雨上がりの午後、埠頭を抜けるあの風が恋しくなり車を走らせる。
昼過ぎまで降り続いた雨のせいだろう、陽が傾き始めた湾岸線を行く車は少ない。

真っ直ぐなハイウェイ、錆び付いた製鉄所。あの頃と変わらぬ風景。



次のインターチェンジで湾岸を降り、久しぶりに京浜工業地帯を隅々まで楽しむ。
今日の日没はお気に入りの埠頭で迎えよう。

都会の片隅にある境界線。排他的なこの場所にわざわざ寄り付く者など他に一人もいない。

ジェット燃料を積み終えたタンク車が無言のまま出発を待つ。

横浜にも、まだこんな場所が残されているのが嬉しい。



そろそろ恵比須町のアルミナプラントが一層の寂しさを醸し出す時間だろう。


唸りを上げるベルトコンベアー、そして甲高い金属音が時折鳴り響くが人影は全く見えない。


久しぶりにベイブリッジ下に行ってみるが、連休中とあって観光客が多すぎて直ぐに移動する。



最後に向かった先は埠頭のBAR。

直ぐ際まで再開発が進んでしまい、ここも小さな吹き溜まりの様な場所になってしまった。
残された時間もそう長くはないのだろう・・・



※メッセージありがとうございます。本ブログ内には撮影において特に注意を要する場所が含まれているためコメントを受け付けておりません。

Posted at 2012/10/08 07:59:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 横浜の風景 | 日記

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