今回の計測結果を改めてまとめます。
12月17日一部訂正
インナーサイレンサあり
366.5ps/6350rpm 48.8kgm/4890rpm ブーストピーク1.64k 気温22度
インナーサイレンサなし
397.9ps/6206rpm 50.7kgm/5005rpm ブーストピーク1.65k 気温22度
ちなみに、昨年は
397.6ps/6262rpm 52.5kgm/49170rpm ブーストピーク1.68k 気温15度
一昨年は
341.5Ps/6580rpm 46.5Kgm/4443rpm ブーストピーク1.58k 気温22度
以上をグラフにしたのが

紺が一昨年、ブーストアップ、吸排気のみ
赤が去年
黄が今年サイレンサなし
青が今年サイレンサあり
です
デコボコはタイヤとローラーがスリップしているのでしょうか?
去年と今年はとても良く一致していますが、実は一つ操作をしています。
グラフの横軸はエンジン回転数ですが、実は今年の結果は回転数を100回転づつ下げて表示しています。このほうが結果がより合うからです。馬力の数値はいじっていません。
SABかしわ沼南でのやり方を見ていると、コンピューターに入力するのはミッションギヤ比とタイヤ外径、乾球温度、湿球温度、大気圧です。
エンジン回転数は一切モニタしていません。(何にもつないでいない)
つまり、エンジン回転数は、ローラの回転数、ローラの外径、タイヤの外径、ミッションギヤ比から計算されているもののようです。
だから、タイヤ外径の入力値が微妙に違っていると、エンジン回転数がずれて来ます。
厳密に言うと、エンジン回転数がずれると、計算される馬力も変わってきます。
たとえば3000回転に対し100回転は3パーセント、6000回転に対しては100回転は1.5パーセントですから、この分の馬力の数値が変わります。コレは、300馬力級のエンジンだと、計測値が4.5~9馬力変わってくる事を意味します。多くなるのか、少なくなるのかはどのような計算をしているのか分からないのでいえません。
馬力測定は、負荷を掛けたローラーの回転数の変化で読み取っていると思うのですが、よく分かりません。
また、SABかしわ沼南では、指定最大回転数まで回した後、クラッチを切って回し、このときのローラー回転数の落ち方から、クルマのクラッチからタイヤまでの間の駆動ロスを計測しています。クラッチを切っているので、ミッションのロスは計測していません。←間違いです。ミッションはクラッチよりタイヤ側なのでミッションのロスも入ります。訂正します。
コレを実測定馬力に足して、修正馬力として表示しているわけです。
ちなみに、今回2回続けて測定してますが、
サイレンサありの1回目、ピークパワーは実測で310.7ps、このときの駆動ロスは55.8ps(修正馬力366.5ps)
コレに対しサイレンサなしの2回目は、ピークパワー実測が344.5ps、このときの駆動ロスは53.4ps(修正馬力397.9ps)
また、昨年はピークパワー実測が334.3ps、このときの駆動ロスは63.3ps(修正馬力397.6ps)
以上から分かる事は、当たり前の事も含め、
1 表示されているエンジン回転数は誤差が数パーセントありうる
2 それにより実計測馬力の誤差は数パーセントありうる
3 駆動ロスが大きく計測されると、修正馬力は大きくなる
4 続けて測定しても駆動ロスの測定誤差が数パーセントある
早い話が、同じ日時、同じSABスタッフで取ったデータ以外は、比較する意味はあまりない、と言う事ですね。
また、タイヤサイズやギヤ比などを変えている車は、そのことをスタッフに良く言っておかないと、何を測ってるんだか意味がない、と言う事になります。
Posted at 2010/12/16 22:14:55 | |
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