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(Green)^2の愛車 [プジョー 306 (ハッチバック)]

整備手帳

作業日:2016年5月29日

エアコンのコンプレッサーのベアリング交換

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

中級

作業時間 6時間以内
1
エアコンのコンプレッサー用のベアリングをようやく手に入れました。
これで交換することができます。

実はオイルを注して数日もしないうちに「カタカタ」音がし始めました。
乗れば乗るほど悪化していくので、ベアリングの到着を首を長くして待っていました。

まず、マグネットクラッチを外します。
(整備手帳「エアコンのコンプレッサー点検1」4, 5項をご覧ください。)
https://minkara.carview.co.jp/userid/563851/car/621240/3840731/note.aspx

<プーリーの状態>
オイルが効いているのか、簡単に手で回せます。
その後、プーリーをクランクプーリープーラーで外します。

<外したプーリー>
ベアリングを外すためには12ヶ所のカシメを取り除く必要があります。

ところで、なぜ、抜け止めがされているのかな。
たとえプーリーがベアリングから外れたとしてもマグネットクラッチで押さえられるので抜け止めはいらないはず。
何か嫌な予感…
2
<カシメの除去>
電動ドリルにロータリーヤスリを付けて、ひたすら削ります。
3ヶ所もやると、手も疲れてくるし、嫌になります。



<カシメを除去した状態>
ベアリングの表面と同じくらいの高さまで削り込みました。
3
<ベアリング外し>
次にペアリングインストーラー(48mm)を使ってベアリングを叩きます。
ベアリングのアウターレースがプーリーに隠れているので、インナーレースを叩くのですが、うんともすんとも動きません。
さらに適当に叩いていたら、シールド部分を陥没させてしまったので、もう車に取り付けることもできません。

このままでは当分の間、車に乗れなくなります。
焦ります。

<カシメの除去具>
カシメの削りが甘くて抜けないと考え、追加で工具を用意し、いろいろと試してみました。
ホームセンターに自転車を走らせ、何と2往復もしました(合計8km!!)。

左から、
ロータリーヤスリ: 奥まで削れず
砥石: 1,2ヶ所削れて、終了!
ダイヤモンドヤスリ: 1ヶ所で目詰まり、残念!!
ダイヤモンド砥石: 3ヶ所くらいで、終了!!!

正に消耗戦です。
グラインダーのような丈夫なもので、ガシガシ削らないと日が暮れちゃいますよね。
でも、自宅で火花を飛ばしていたら、ご近所さんが驚いてしまう…
4
<ベアリングの破損>
ガーン!! インナーレースが取れちゃった…
むなしく、ボールがこぼれ落ちます。
削っちゃ叩き、削っちゃ叩きを繰り返していたら、なんと、ベアリングが崩壊したのでした。

ああ、プーリーの中にアウターレースが残っちゃった。
もう、マグネットクラッチ・プーリーのASSY交換しかないかな…

<アウターレースの溝>
と、思いきや、シールドが収まっていた2mm程の溝がアウターレースの内側に現れました。
何かのお導きでしょうか。ラッキーでした。

マイナスドライバーやベアリングプッシャーで溝を叩くと、プーラーとアウターレースの隙間が広がりました。
やっぱり、アウターレースを直接叩かないとダメですよね。

鍛冶職人のようにひたすら叩き続けました。
5
<抜けたアウターレース>
叩き続けること10分、ついにアウターレースが抜けました。
これで、何とか修理の目途が立ちました。

この後、プーリーは中性洗剤で綺麗に洗いました。
プーリー自体に傷や割れはなく、そのまま使っても問題なさそうです。

<ベアリングの新旧比較>
外したベアリング: 左 NSK製 35BD219DUK
新しいベアリング: 右 (会社名不明) ACB35550020

比較しても意味はないかもしれませんが、いつもの絵ということで…
外したベアリングはアウターレースよりもインナーレースの方が傷付いていましたが、外す時に付いたのかな?
6
<ベアリングの圧入>
いよいよベアリングを圧入します。
ベアリングインストーラーで叩き入れます。
斜めにならないよう均一に入れていく必要があるのですが、やっぱり斜めに…
最後には帳尻を合わせました。

<圧入後のベアリングの状態>
上: 表側
下: 裏側

ベアリングも節度ある回り方をするし、気持ちがいいですね。
7
プーリーの組み付け前にエアコンのコンプレッサーの本体側を掃除します。

<シャフト>
シャフトのシールが弱っているのでしょうか、ややコンプレッサーオイルがにじみ出てきています。
綿棒で軽く拭き取ります。
シャフトの周りのモサモサしている部分は、スポンジです。

<フィールドコイル>
パーツクリーナーを使って、フィールドコイルの内外を掃除します。
外して掃除しても良かったのですが、配線を外すのが面倒だったので、拭き掃除にとどめました。

その後、プーリー・マグネットクラッチや他の部品を組み立てます。
8
<コンプレッサー>
取り付け後、エンジンを始動して確かめます。
音も静かで、プーリーが止まって見えます。
違いにびっくりです。


今回、何とか交換できましたが、正直お勧めできる作業ではありません。(と言うか、そもそも誰もやらない?)
○ベアリングが抜けないようにカシメがあること
○ベアリングを抜く際にアウターレースを叩けないこと
○マグネットクラッチの磨耗がほぼ限度まできていること
これらを考えると、メーカーの思惑通り、プーリーASSYで交換するのが良いのではと。

何れにせよコンプレッサーの延命ができたということで良しとしましょう。

今回の費用:
ペアリング 1,300円
砥石各種 2,561円 (砥石の方が高いことにむなしさを感じます)
(他の材料・工具は持っているものを使用)
合計3,861円

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この記事へのコメント

2020年11月13日 15:51
車種は違いますが、同じようにコンプレッサーからの異音がするのでベアリングを交換しようと思い調べておりましたが、この記事を読んで諦めました。(笑
NSKにベアリング単体の問い合わせをしたのですが、個人には販売していないとのこと。サイズはまったく同じようなので、このチャイナ製でも良さそうですが、外すのが大変めんどくさそうなので止めます。
代わりのコンプレッサーをヤフオクで購入しているので、アーマチュアプレート(?)ごと交換することにします。

大変参考になりました。ありがとうございました。
コメントへの返答
2020年11月13日 22:59
ミカン号さん、こんばんは

記事をご覧頂き、有難うございます
ミカン号さんのやる気を削いでしまったことは残念ですが(笑)、このようなコメントを頂けますと、大変励みになります

やっぱりNSKは個人には販売してくれないんですね
プーリーとマグネットクラッチ(アーマチャープレート)を交換されれば、間違いないですね

それと、余計なお世話かもしれませんが、異音が大きくなる前に、交換されることをお勧めします
ベアリングのガタが大きくなると、シャフトのシールを傷めてしまい、エアコンのガスが抜けてしまうので

実はこの記事を見にこられる方が結構いらっしゃって、同じ事象で悩まれているんだなと思っています
ショップにお願いすると、部分交換の旨みが無いので、コンプレッサー交換とエアコンの総点検を提案してくるのではないでしょうか(20万円位?)
ペアリングを交換しただけで、4年半経った今でも問題なく使えているので、もったいないですよね
2020年11月13日 23:52
お返事ありがとうございます。

圧入とかはともかく、カシメを削り取る作業が必要なんだということがわかり、手元の中古のコンプレッサーを見ながら諦めました。(笑

以前ホンダに持って行ったんですが、リビルトのコンプレッサーに交換することを提案されて、10万コースでしたので、自分ですることにしました。交換だとガス抜きと充填の金額も加算されるので、やはり厳しいですね。

私の場合、エアコンオフで異音が鳴り、オンにすると異音が消えます。マグネットクラッチが作動すると消えるということです。つまりプーリー空回りの状態で異音がするので、ベアリングがガタついていて、クラッチオンで密着圧がかかることでガタが収まり、異音がしなくなるのかなと勝手に推測しております。これで治らなければ、ヤフオクのコンプレッサーに交換します。

NSKからの返答は、特定業者のみに販売する特殊ベアリングとのことでした。サイズは内径35mm、外径55mm、厚さ20mmなので同じものが使えそうですね。

マグネットクラッチ用のレンチも買いましたが、微妙にサイズが合いません。何とか外せましたが。。。プーリーを外すのもプーラーが必要そうです。どちらも自作されていたのでそれもびっくり。お金をかけずに自分で何でも直そうとするところが素晴らしいですね。尊敬します。(^^
コメントへの返答
2020年11月14日 23:42
ミカン号さん、こんばんは
色々と情報を頂き、有難うございます

カシメを削るのは、本当に大変でした
グラインダーをお持ちでしたら、別ですが、削るのはお勧めしません

リビルド品に交換、ガス抜き・補充で、10万円以上するのですね
確かに厳しいです

異音の発生は、私の場合と逆だったのですね
別の記事で紹介しましたが、プーリー内側のフィールドコイルとの接触痕は、プーリーが空回りしている時についたものと考えられます
しかし、その異音には気付けませんでした

ベアリングはサイズが合えば使えますが、シール方法等が影響し、寿命が短くなることも考えられます
なので、機会があればプーリーのガタを確かめています

特殊工具の選定は本当に難しいですよね
事前に大きさや干渉の有無を検討して購入するのですが、使って初めてサイズが合わないことに気が付いたりします(笑)
そんなこともあって、現物合わせで自作することもあります
自作と言っても、ドリルで穴だけ開けられれば、意外と色々なものが作れたりします

手配されたコンプレッサーで異音が解消すると良いですね
2022年7月11日 20:11
はじめまして。こちらの作業に勇気づけられ、同じようにやってみました。
グラインダーは持っていますが、一般的な100mmの刃のタイプなので、カシメを削ろうとすると、周りに当たってしまうので、リューター購入しました。
同じようにベアリングの抜きで悪戦苦闘しました。
よろしければご覧ください。
有用な情報ありがとうございました。
なお当方昔、106の兄弟車のシトロエンSaxo乗ってましたよー。楽しかったです。でわでわ。

https://minkara.carview.co.jp/userid/2721223/car/2302004/6960999/note.aspx
コメントへの返答
2022年7月11日 22:27
てらぴいさん、こんばんは

コメント頂き、有難うございます
記事を読んで頂き、しかも同じように作業頂けたなんてうれしいです

リンクを拝見しましたが、やっぱり、カシメを削るのとべアリングを抜くのは大変ですよね
でも、何より無事交換できて良かったですね

リューターの方が、グラインダーよりも使い勝手が良いこと、納得です
でも、あの削りは正直、2度とやりたくないです(笑)

以前Saxoに乗られていたのですね
きびきびとした走りを楽しまれたことでしょう

プロフィール

「【祝20周年:みんカラでの思い出】 http://cvw.jp/b/563851/48001752/
何シテル?   09/30 22:22
2008年よりプジョー306に乗っています。
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