社会人にとってまさに戦闘服。最近は某スーパーなどの1万円を切るような激安スーツもあるけど、自分としては着る気にならない。なので普通に紳士服のお店に。約5年ぶりの新調になる。痛んだからというより、若干体型が変わったからなのがツラい。2万円位の安めのものから、10万近くのものまで色々試着してみる。見た目は安いものでもいいけど、手触りで生地の質の違いはすぐに分かる。何より違うのは着心地。袖を通した瞬間にわかる。安めのものが窮屈なのに対し、それなりの値段がするものは違う。これは裁縫の精度、型紙の精度の違いであり、激安品がなぜ激安品で、高い服がなぜ高いのかが理解できる。オーダーメイド品がなぜ高いのかも。その他、裏地の質の違い(激安品は省略されている事も)あるし、激安品は根本的に長持ちする作りになっていない。ポリエステル生地のスーツでは一度着用でシワだらけのヨレヨレになるし、その皺はクリーニングにだしても取れない。実質的に1シーズンも持たない使い捨て品。不況だデフレだ、と激安品が溢れかえっている。スーツしかり、ジーンズしかり。激安品を作り上げる企画力、実行力、その工夫には感心するけど、その品物は本当に良いものだろうか。激安品を次から次へと使い捨てていくのはどうだろう。世間で偽のエコロジーが氾濫するが、本当のエコは良いものを修理しながら長く使うことではないだろうか。いつか銀座の英国屋でスーツを作れるようになりたい、と思いつつ、現時点で買える良いものを。