南アフリカ・ヨハネスブルグ上空に現れた宇宙船。隔離された難民状態のエイリアン。エイリアンと人間の邂逅というと、「アバター」は人間側が侵略者であり、そして一部の人間との融和・和解、そして侵略者との戦い、それはまさにネイティブアメリカンの影が見え隠れするものだった。「第9地区」は南アフリカが舞台だけあって、やはりアパルトヘイトを連想する。でも「alien」は宇宙人ではなく、本来は「異邦人」の意味だったはず。そう考えると普遍的な難民問題も連想できる。「アバター」は人間と原住民の協力により、ハリウッドのお手本的なハッピーエンドだったのに対し、「第9地区」はもう全然協力的じゃなくむしろ利己的で不快というか、ムカつくというか。でもニヤリと考える、なかなかの後味。映画としての旨みは断然「第9地区」かな。人間同士でも何かちょっと違うだけで大騒ぎになるんだから、「alien」に対してどう対応するかといったら、そりゃ排他的になるのが当然だな。