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イイね!
2011年04月09日

いすゞ ピアッツァ2

念願のピアッツァ納車。


引き渡しを終え、初めての自宅までドライブで帰るわけですが、
最初の印象は「なんて運転しずらいんだ!!」というものでした。

操作系の特異さはコックピットドリルが必要なレベル。。。
(ウインカーが通常のレバーじゃなく小さなフラップスイッチだったり)
(エアコンから何から何までコラム周辺に集中していたり)
給油口・トランクのレバーはなんとセンターコンソール。


優雅なスタイルとは裏腹にかなりスパルタンな乗り味を持っており、
カローラの時の様に当たり前のように当たり前に走らせることが難しかった
のです。
簡単に言えば「全てがずっしりと重い」感じで統一されていて、
カローラの至れり尽くせりなフレンドリーさが微塵もない感じ。

パワステ(なんと3段階に重さを変えられる)は付いてるのかと思うほどの
ずっしりとしたステアリング。
重くて繋がりの浅いクラッチ、カッチリした感触の縦置きダイレクトの5MT。

4AGの電光石火の吹けあがりに比べグワワワーンとディーゼルエンジン並みに
重い吹けあがりの4ZC1・SOHCターボエンジンは
その重い吹けあがり故に、シフトタイミングが難しく、回転が落ちないように
素早く繋がないとギクシャクしがち。エンストも良くしました。
それでもターボならではの乱暴なトルク感は低速から感じることができて
タダモノではない感じ、じゃじゃ馬感は半端ではなかったです。

足回りがどうこうなんて感じる余裕もなく、やっとのことで家に着いた時
には疲労困憊。

「これ、乗りこなすことが出来るんだろうか・・・・」

手に入れた喜びよりも、エライもの買っちゃたなぁという不安が大きく
なっていたのでした。

しかし、これがピアッツァとの付き合いが長くなる秘訣だったのかもしれません。

うまくスムーズに走らせることが難しい=乗りこなし甲斐があるわけで、
誰が乗ってもスムーズに走らせられるわけではないところは、
SDXのココロに火を付けたわけです。

うまく回転をドロップさせないように、ギア鳴りをしないように、
回転を合わせ、素早く優しくシフト。ターボの効き始めを計算したアクセルワーク。
スムーズに速く走らせた時の快感は格別でした。

もちろん、良くできたクルマだ!と言い難い点もたくさんありました。
雨が降ればワンアームのワイパーは正直あまり視界が良くなく、
ガラコなどの撥水剤は必須でしたし、停車中に動作すると容赦なく
歩行者や高速ゲートのオジサンに水を飛ばして攻撃するこまったヤツでした。
また油断すると簡単にスピンするテールハッピーさには手を焼きました。
タイヤは良いモノを履かないと痛い目にあう、ということを知りました。

そして、ハンドリングバイロータスというロータス社の名前を誇らしげに
主張するモデルの醍醐味が判ったのは、かなり後の話になります。

ピアッツァのオーナーズクラブに入会し、他の方のクルマに乗ることによって
いかに最終型のピアッツァが熟成されているかが判ったのです。

SDXのロータスにのったある方は「まるでトヨタのクルマみたいだ」と
仰っていました。その意味は、その方の初期型DOHCモデルに乗ると
ようやく分かったのです。

SDXのピアッツァ以上に「見た目」と「走り」が乖離している!!

優雅なスタイリングに対し、武骨で勇ましい、荒っぽいエンジンと
すぐにトラクションが抜けるリアタイヤ。それでいて柔らかいサス。。
これは大変なクルマだとすぐに思いました。
つまり、60年代~70年代ののクラシックカーの野性味あふれる乗り味その
もののシャシーの上に未来的なボディが乗っているだけだったのです。


初期型DOHCのXEは最上級モデルでデジパネも備わっていましたが、
「グワワアアアアアン」という勇ましいエンジン音と重い吹け、大きな振動はまるで
そのキャラクターに似合っていませんでしたし、その走りも良路はともかく、
すこでも荒れた路面ではユルイボディと相まってまっすぐさえ走りません。

そして、その後にSDXのHBL(ハンドリングバイロータス)に乗り換えると
まぁ、同じクルマとは思えないくらいにモダナイズされていることがわかります。

ボディの固さ、振動の少なさ、スムーズさ。全てにおいて別次元だったのです。
もちろん、乗った初期型のコンディションもあったでしょうが、数台乗った
初期型はおおむねそんな感じでした。


その後も、イルムシャーに乗ってみたり、初期型ターボを運転させてもらったり
といろいろなピアッツァを経験して、自分のピアッツァがいかに地道に改良を受け、いかに乗りやすいかを知ったわけです。
ですが、どこをどうやったからロータスの味なのかはついぞ判らずじまいでしたが(笑)。

それからというもの、その美しいスタイル、独特な世界観、
乗りこなすのが難しいが、うまく走ればそこそこ速い、という特別感も
あいまって心の底からこのクルマにどっぷりハマっていったのです。

もちろん、その当時平成6年前後のクルマたちと比較しても、
古臭いエンジン、シャシー、ボディーであったことは間違いなく、
リアサスはターボエンジンにも関わらず、5リンクリジットでしたし、
すぐにホイールスピンをするのでトランクに漬物石を積んだりもしました。

ボディはいくら強化されたとはいえ悪路ではいつもワナワナ・プルプルしており、
カッチリしていたカローラやレーザーに比べてもその弱さは明白でした。
今のトラヴィック何かとくらべると「段ボール?」なんていっちゃうと
かわいそうですが、そんなレベルでした。

当時のスカイライン(R32)を運転した時は、
あまりのレベルの違いに「乗らなきゃよかった・・・」と大後悔もしましたが、
「クルマは走りだけに非ず」ということを思い知ったのもピアッツァが最初でした。

とにかく、レストランに停めて、入口に入るまで、必ずピアッツァを振り返る、
そんなキモチ、判りませんか??

「んー。やっぱりカッコいい(ニヤニヤ)」

それが出来るクルマってSDXにとってはこのピアッツァと500くらいだった
様に思います。


在りし日のピアッツァとSDX。まだ痩せていたなぁ。

この薄眼を開けたようなふてぶてしい顔と優雅にも豪快にも走れる、
乗り手次第のスペシャリティ・カー。

思い出は美しいと言いますが、未だに魅力は色褪せていないと思います。


 



































ブログ一覧 | センチメンタルデイズ | 日記
Posted at 2011/04/09 14:22:39

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この記事へのコメント

2011年4月9日 22:00
こんばんは。

ピアッツァといえば。
思い出すのは・・・・、東京モーターショーでの初披露。フェンダーミラーのピアッツァ!ジウジアーロが怒って・・・。ドアミラーじゃないとシルエット崩れれちゃいますから~。

シャシーはFRジェミニだったような記憶が・・・。YANASEにピアッツァネロ・・・。
コメントへの返答
2011年4月9日 22:12
こんばんは!

ピアッツァのフェンダーミラー(笑)
確かに見事に似合ってなかったですね。当時はドアミラーの認可が下りておらず、ああいう形になったとの話ですよね。

ショーモデルのアッソ・デ・フィオーリはアウディベースでドアミラーすら付いていませんでした。

そのとおりでPF系のFRジェミニがベースだと言われています。遡ればオペル・カデット!!(カデットC)

北米仕様(角目四灯)がヤナセ扱いでした。


2011年4月10日 0:02
ピアッツァの眠たそうなヘッドライトと角いデザインがいいですねー。
コメントへの返答
2011年4月10日 0:07
ですね!
Babystarさんのお乗りだった
コラードもジウジアーロなので
親戚?ですね(笑)。
2011年4月10日 0:53
どうもです。

やっぱりカッコイイですね。
誇らしげなSDXさんとの2ショット写真もVeryGood! です。

ピアッツァを乗りこなすことは、ジャジャ馬を乗りこなしたときの
達成感に似ているのでしょうか?
(そもそも、ジャジャ馬なんぞ乗ったことありませんが・・・)

いすゞ厩舎に海外からロータスという調教師がやってきて、見習いだった
ジョッキーが名馬ピアッツァに出会い、一流のジョッキーに成長していくか
のような物語を楽しく拝見させていただきました。(褒めすぎ?!)

生産期間が長かったピアッツァは見た目は一緒でも中身は全然違って
いたのですね。
また、個性的な操作系もステアリングから手を離さずに操作できるように
出来ているように見受けられますが、相当なクセモノだったようで・・・。

だからこそ、自分の言うことしかきかない車を所有することの喜び、ピアッツァ
への深い愛情をヒシヒシと感じました。

素敵な思い出ですね。

コメントへの返答
2011年4月11日 6:15
こんばんは!

ありがとうございます(照)
当時はニヤけたバカな若者でございました(笑)。
ピアッツァに乗っている俺ってかっこいいという激しい勘違い。。。。
若気の至りってヤツでございます。

>見習いだったジョッキーが名馬ピアッツァに出会い

褒めすぎです(笑)。
昔のクルマは癖が強くて慣れないとうまく運転できない、ということをまだるっこしく書くとああなります(笑)。

今から考えるとネット150ps、23.5kgのトルク(トラよりもパワーはあります)をあの60年代シャーシーで受け止めていたのは恐ろしいです。ある意味、スーパーカーだったかもしれません。

確かに曲者に慣れた親父でさえもピアッツァには手を焼いており、「どこか壊れているのか?」と聞かれたこともありました。
それでも、剛性はともかく、造りのごつさはさすがトラックメーカーだと褒めていました。

乗りこなせた、と思った時の誇らしさはなかなか得難いものがありますが、工業製品としてはアレかな?とも思います(笑)。

今となっては良き思い出です。
一度跳ね返されても、その奥に何かがあるのでは、という考え方になってしまいました(汗


2011年4月10日 7:23
SDXさま

おはようございます。

ピアッツァの写真、いけてます!

いすゞと聞くと、以前私の同僚が2代目のジェミニを買うから付き合ってくれと一緒にディーラーへ行った事を思い出します。
ロータスにするかイルムシャーにするか悩んでいまして結局イルムシャーにしてました。

私の記憶が確かならDOHC16バルブ全盛の中ピアッツァだけは8バルブで頑張っていたような記憶があります。(間違っていたならすみません。)

あの当時は、SOHCよりDOHC、8バルブより16バルブ。ターボもシングルよりツイン。数が増えればそれが良い!なんて時代でしたよね。実際自分には分かりませんでしたけどね。

しかし、あの頃のエンジンって性能はともかく『造形美』に溢れていましたよね。エンジン単体だけを見ていてもあきませんでした。
今のは似たり寄ったりで、ほとんどフルカバードされているし。
コメントへの返答
2011年4月11日 6:22
カレラパパ様

おはようございます。

ありがとうございます。
若気のイタリーでございます(汗

ロータスにするか、イルムシャー・・・
当時はドイツとイギリスのエッセンスを気軽に選ぶことができた良い時代でしたね!

8バルブ。よくご存知でしたね!
そう、8バルブのSOHCにインタークーラターボでした。
でもこのエンジンのお陰で「DOHCにあらずばエンジンに非ず」という考え方が吹き飛びました。
低速が弱く、高回転を得意とする多くの日本のDOHCエンジンより、大排気量、大トルクのほうが日本の交通事情には合っていることを確信しました。
トラもそうですよね?

エンジンの造形美・・
そうですよね!結晶塗装のカムカバーや、その別塗のロゴ、など見るだけでもワクワクしましたね。
今はほとんどのクルマが無愛想な感じです。

古き良き時代・・・を経験したことは良かったのかな?と思います。

2011年4月10日 9:25
おはようございます。

そんなに乗りにくい物だったのですか!?

まぁ、確かに運転席のスイッチ周りを見ればなんとなく理解出来る様な…(笑)。

間違いなく後世に残る車のオーナーになれた事は、羨ましいですね。

さすがに、今からピアッツァを…と言う財政はありませんからね。(笑)
コメントへの返答
2011年4月11日 6:26
おはようございます!

そうなんです。今の基準で行くと
かなり乗りづらい、癖の強いクルマ
だとハッキリ言えますね。

だけど、その癖をつかんで美味しいところを活かすように乗れば、かなり
楽しいクルマでもありました。

まぁ、運転席に座っただけで
多くの女性は難色を示しますね(笑)

でも、ガンダム世代にはゾクゾクする世界でしたよ(^-^)。

今でもそのスタイルだけは時代を超えていた、と確信できますね。

ピアッツァはネオヒストリックというよりはクラシックカーの部類ですが、
SVXなら今でも・・・
なんて妄想したりもしています(笑)。
2011年4月11日 20:26
初めまして!

よく出来た内容のブログですね~。
私なんか「そうそう、そうなんだよね~!」とうなずくところだらけでした(笑)

特に
>とにかく、レストランに停めて、入口に入るまで、必ずピアッツァを振り返る、
そんなキモチ、判りませんか??
の部分はついつい大きくうなずいてしまいましたよ!
コメントへの返答
2011年4月12日 7:48
たかぴよさま、はじめまして!
コメントありがとうございます。

お褒め頂き恐縮です(照
現役オーナーの方にそう言っていただけるととてもうれしいです。

やはり振り返って見てしまいますよね!振り返るとヤツも薄眼でこっちを見ているという(笑)。

ピアッツァ、ワタクシは残念ながら降りてしまいましたが、末永く可愛がってやってくださいね。


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